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記者資料提供(2024年11月20日)
文化スポーツ局文化財課
国指定重要文化財「船屋形」の外観を一般公開します。
外側に見学台を設置し、通常非公開の内部の様子を公開します。船屋形内部には入れませんが、金箔を施した金具や漆塗りの華麗な造りを近くでご覧いただけます。
江戸時代に姫路藩主が、河川での遊覧用に使っていた川御座船(かわござぶね)の居室にあたる屋形部分です。内部は1階、2階ともに3室に分かれています。床が一段高くなっている2階中央の部屋が最も重要な藩主用の「上段の間」です。
塗装は内外すべて漆塗で、木肌の見える「春慶塗(しゅんけいぬり)」と重厚な黒漆塗に塗り分けられています。長押(なげし)や垂木(たるき)の先端などには金箔を施した錺金具(かざりかなぐ)を打ち、その華麗な造りから大名の豪奢で風流な暮らしぶりがうかがえます。
船屋形の建築年代を示す史料は残っていませんが、錺金具の家紋の痕跡から、本多忠国が姫路藩に入封した1682年(天和2年)から1704年(宝永元年)の間と推定されます。
1968年(明治元年)に飾磨港付近に置かれていたものが、高砂市の個人宅に移築され、1941年に神戸市垂水区の個人宅に再び移築されました。1978年に前所有者より寄贈を受けた神戸市が、1980年に相楽園内に移築・修理して現在に至ります。