最終更新日:2022年9月7日
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市長会見の模様をお届けします。
・新型コロナウイルス感染症対策
〇5歳~11歳のお子様も新型コロナワクチンの追加(3回目)接種を受けられるようになりました
会見資料はこちら(PDF:1,107KB)
・新型コロナウイルス感染症対策
・質疑応答(発表項目)
・質疑応答(発表項目外)
司会:
それでは、9月1回目の市長定例会見を始めさせていただきます。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。今日はコロナウイルス感染対策について、現状、対策などについて説明をいたしたいと思います。
今日の感染は1,717件ということで、1週間前に比べて840件減っています。昨日もかなり減っていますね。月曜日は初めて、これは月曜日ということもありますが、797件ということで、3桁になりました。3桁になった、1,000件を下回ったのは7月19日以来で、48日ぶりということです。感染は減少傾向にあるというふうに申し上げていいとは思いますけれども、しかし、かなり高い水準に推移していますから、引き続き緊張感を持って、また必要な対策も新たに講じながら、感染予防、感染された方への対応を進めていく必要があるというふうに考えています。
現在の医療提供体制ですけれども、病床使用率は60%、重症者病床の使用率は30%、重症者が使っている割合は13%ということで、大きな傾向の変化はありません。
医療提供体制ですけれども、9月1日から450床の病床を用意しておりまして、宿泊療養施設につきましては、703室です。8月30日から増加いたしまして6施設、703室ということになっています。8月29日からは東横INNの神戸湊川公園、8月30日からはKOKO HOTEL 神戸三宮を新たに追加しているわけです。
配慮の必要な方への受入れ体制の強化も行ってきました。妊婦さんへの支援ということで、神戸市としての単独の支援も行いましたが、その結果、かかりつけ妊婦さんを受け入れる施設、これが、11施設が14施設になっています。内訳は12病院、2診療所です。
それから、かかりつけ妊婦以外の方を受け入れる病院は4病院だったわけですが、これが11病院ということで、残念ながら妊婦さんが感染された場合にも、スムーズに受入れができているというふうに考えています。透析患者の受入れ病院につきましても、50施設が56施設に増えております。
第7波の現状は、感染が非常に広がっているということで、高い水準に推移しているということで、発熱外来の負担をいかに減らすかということで、それへの対応といたしましては、抗原定性検査キットの配布を行ってきました。
基礎疾患のない6歳から59歳までの方、60歳以上の方と基礎疾患を有する方については、これはぜひ受診していただきたいというお願いもしてきました。e-KOBEで申込みをしていただきますと、速達でこの抗原検査キットを無料で配布いたします。そして、ウェブで簡単にその検査結果を申請していただきまして、陽性判定を受けられる方につきましては、保健所の医師が確定診断をして、医師の判断で薬を無料配布すると、こういう取組を行ってきております。
自宅療養者の方は、この無料抗原検査キットで陽性判定をされた方も含めて、かなり多数おられるわけですが、このフォロー体制につきましては強化をするということで、自宅療養フォローアップセンター、この体制も、9月5日から24時間対応ということにいたしました。こういう形で、しっかりと自宅療養されている方に対してのフォローもしていきたいというふうに考えており、現にしているところです。
ワクチン接種の実績ですけれども、60歳以上の4回目の接種につきましては50%近く、49.5%ということになっております。2回目、3回目の接種につきましては、大きな傾向の変化はありません。
新たに国から示された方針が、5歳から11歳までの小児の3回目接種を進めるということで、9月7日、今日から接種券の発送を行います。3回目のこの対象は、おととい時点で7,562名の方に、新たに今日から接種券を発送するということになります。
こういう形で、引き続きしっかりとコロナ感染予防、それから、症状を訴えられる方への対応、入院などの受入れ体制、しっかりと行っていきたいというふうに考えております。
私からは以上です。
記者:
安倍元総理の国葬関係ですけども、まだ葬儀の詳しい段取りとか、それから、どなたを参列者としてお呼びするのかというのも、正式な御案内等もない中で恐縮ですけれども、市長、仮においでくださいということになった場合は、御出席されるというお考えなんでしょうか。
久元市長:
私なりの考えもありますけれども、案内状も届いていないのに、出ますとか出ませんとかというのも、ちょっといかがなものかなと。案内をしていただく関係の方々に対しては、ちょっと失礼に当たるのではないかと思いますので、案内が届いたら、できるだけ速やかに出席するかしないかは明らかにしたいと思います。
記者:
ありがとうございます。それから、元総理、お亡くなりになったとき、市長も、神戸市としても大変お世話になったという御趣旨のことは会見でおっしゃっていたかと思うんですが、国葬という形態について、今、結構、世論調査等でもいろいろ議論がある中で、市長御自身としては、国葬という形態について、国のやることではありますけれども、そういう形態についてどういうお考えをお持ちか、もし何かあればお聞かせください。
久元市長:
まさに今おっしゃいましたように、これは国葬ですから、国が主宰する葬儀です。ですから、かなり国民の間で意見が分かれているということはおっしゃったとおりだと思いますが、それを踏まえて、国が国葬するという決定をされた。そして、その具体的な考え方や、それに伴う関係者への対応などについても、国からこれからさらに詳しい説明があるというふうに承知をしています。
記者:
あと、最後にちょっと細かい話で恐縮なんですけども、仮に国葬に出席するとなった場合に、いわゆる公務として御出席されるということになるんでしょうか。
久元市長:
ですから、案内状が届いてから欠席するかしないかということを判断したいと思いますが、一般論として、国葬も含めて、国が主宰する行事に国から招待があり、これに対して出席をするという場合には、これは公務として出席するということになろうかと思います。
記者:
国葬のお話で関連なんですけども、先日、市民団体の方から市のほうに申入れもあったと思うんですが、役所としての対応、例えば半旗を掲げるとか、記帳所を設けるとか、あと、教育現場へ弔意を表明するように要望するとか、そのあたり、役所としての対応についてはどのようにお考えでしょうか。
久元市長:
安倍元総理がお亡くなりになったのが7月8日でしたかね。7月8日にお亡くなりになり、7月12日の日に半旗を掲げました。神戸市として対応したのはこの半旗を掲げたということで、このときには、市役所、区役所の庁舎には半旗を掲げましたが、市教育委員会には特段の要請はしていません。
今回どうするのかということについては、これは国葬の日に半旗を掲げるかどうかということですから、あのときの判断とは少し前提が異なると思うんですね。国葬に対してどう対応するかということですから、国葬に関する国の考え方なりをさらに国は詳しく岸田総理の国会等出席も含めて検討されるということですから、それを踏まえて対応したいと思いますが、少なくとも教育委員会に対して何らかの対応をするということを要請するつもりはありません。
また、記帳台につきましても、あのときにも記帳台を設けるか設けないかということは議論としてはあったわけですが、一つは、非常に事務的な話ですけれども、市役所が今改修中で、かなりスペース的な制約もあるので、記帳台を設けないことにしたわけです。恐らく国葬の日にも記帳台は設けないことになるのではないかなと思います。
記者:
国葬の日に、前回は半旗を掲げられたと思うんですけど、半旗についてはいかがでしょうか。
久元市長:
前回半旗を掲げたのは、安倍元総理が急な銃撃でお亡くなりになり、そして、国民の間に弔意が広がっている、市民の間でもそういう気持ちが広がっている。神戸市としても、以前にも申し上げたかと思いますが、安倍元総理には大変お世話になりました。安倍元総理は若き日に神戸で過ごされたことを私も直接聞いたことがありますし、神戸にいろんな思い出を持っておられたということもあって、7月12日だったかと思いますが、半旗を掲げることにしたわけです。
今回は、国葬に伴ってどうするかという対応なので、前回半旗を掲げたときとは前提条件が異なっているわけで、そこは繰り返しになりますが、国葬に関する国の考え方をさらに聞いた上で、半旗を掲げるかどうかということについては判断したいと思います。
記者:
先日の静岡での園児の置き去りの亡くなる事故の件でちょっと伺いたいんですけども、事故を受けて、文科省のほうも改めて通知を出すということを検討されているみたいですけども、通知を待っていればいいんですけど、神戸市として何か特別に御対応されるお考えとか、実際、既に御対応されていたら、お願いいたします。
久元市長:
もちろん、以前にも通園バスの中で熱中症になって子どもさんが亡くなるという非常に痛ましい事故がありましたから、こういうことが繰り返されたということについては、本当にこれはあってはならないことで、私自身もショックを受けております。
国、県からも通知が来るということで、こども家庭局としても、改めて保育園なりに注意喚起をするということになろうかというふうに思いますが、やはり大事なことは、人間にはミスがあり得るということを前提にして、ふだんからしっかり点検するということが大事であるということと、軽々に判断することはできないかもしれませんが、今回の場合にも、報道によれば、運転手さんが当日に休まれて、理事長が自ら運転をされたということで、そういうことを考えれば、保育現場、認定こども園、幼稚園も含めて、そういう小さな子どもたちを預かる大切な場でのやはり負担というもの、ぎりぎりのところで回しているとどうしてもミスも起きるということになりますから、どうしたらそういう負担を減らしていくのかということを、これはやっぱり改めて考えていかなければいけない。より根本的にはですね。ただ単に通知を流して、注意喚起しましたということだけではなくて、やはり、よりこの保育の現場ということの負担を減らして、どうしたら一人一人の子どもたちに目を行き届かせることができるのかという、そういう体制を改めてつくっていくということ、これが大事ではないかというふうに考えています。
記者:
新型コロナの件ですけれども、政府が療養期間の短縮の方針を示されてるかと思うんですけれども、この件について市長としての受け止めと、仮に短縮になった場合に、こうしたところに注意が必要だとかいうところのお考えがありましたら、お願いします。
久元市長:
コロナ対策は法定受託事務ですから、国の方針に従って実施する必要があります。今の療養期間を、自治体の判断で短縮したり延ばしたりするということは基本的にはできないのではないだろうかというふうに思います。そういう理解でよろしいですね。
ただ、そこは、10日間を7日間にするということを考えたときに、7日たってしばらくは、やはりウイルスを体の中から外に出すおそれがあるというのは、大体理解されているところでして、これは個人的な体験は、本当は言うべきではないかもしれませんが、私も感染して、8日目に出て来いと言われたら、結構きつかったなと。こんなことを皆さんに言うのは愚痴っぽくなって申し訳ないんですが、10日療養して、すぐ記者会見したんですけど、実は相当つらかったんですよ、これは。そんなことを考えたら、そこはやっぱり、そういうふうになるかもしれないけれども、やはり、7日が満了して、8日、9日、10日はですね、やはり自主的に行動を抑制していくということも必要かもしれないと。ただ、それは強制するわけにはいかないんですけれども、そういうような対応を求められるんではないかと。国の方針が正式に決まってからですね、改めて市民の皆さんにどういう呼びかけをするのかということは、考えたいと思います。
記者:
旧統一協会に関連した質問なんですけど、昨日、自民党の議員さんがフェイスブックのほうに、旧統一教会の関連団体からの寄附をですね、神戸市が返金するという投稿をされていたんですが、この件は3月に、すみません、ちょっとフェイスブックの投稿によるとなんですが、3月に、このYSP兵庫連合会というところから7万円ほど受け取って、これを返金すると市が判断したということで、まず、これは事実でしょうか。
久元市長:
今、御質問がありましたので、この件も含めて、7月28日だったかと思います。まさにさっき申し上げた記者会見の日でしたが、あのときに、統一教会関係の団体からの寄附の状況をお話ししましたけれども、その後判明した案件は3件あります。
今お話がありましたのは、3月18日にこども家庭局から、これはマスコミ報道などで関係団体とされている、YSP兵庫連合会から、SDGsの目標実現という、そういう使途に充ててくださいということで、7万3,500円の寄附をいただいているということです。
それから、令和3年11月29日、これは神戸市ではありませんが、神戸市の関連団体、神戸市中央区社会福祉協議会が、世界平和統一家庭連合から、未来の子どもたちに役立ててほしいということで5万6,460円の寄附を受納している。
それから令和3年度にはですね、これは同じく神戸の外郭団体で、神戸国際コミュニティーセンター(KICC)、これが、マスコミ報道で関係団体とされている世界平和女性連合兵庫第2連合会から、WFWP女子留学生日本語弁論大会に、これに助成してほしいと、こういう国際化推進事業助成の申請がありまして、10万円の助成を行っております。これは、そのときには関係団体と分からなかったわけですが、事後に判明したということです。
市会議員の方の仲介ですけれども、今お話がありましたこども家庭局の件については3月の上旬に、岡田議員を通じて寄附の申出をいただいたというふうに聞いておりまして、寄附を受領する際には、岡田議員と無所属の松本しゅうじ議員が同席をされたというふうに聞いております。
記者:
先ほどお話にあった、令和3年11月の寄附のほうは、特に議員が仲介してということはないんでしょうか。
久元市長:
ないと聞いております。もし間違ってたら、訂正してください。
記者:
分かりました。すみません、最後の3件目ですかね、3年に10万円の助成を行ったというのは、これは市が助成を行ったということ。
久元市長:
神戸市の外郭団体である神戸国際コミュニティーセンターが、あれは新長田に本部がありますが、そこが日本語弁論大会に対して助成をしたということです。
記者:
分かりました。では、お金を寄附としてもらったのは3件中2件ということでしょうか。
久元市長:
そうです。さっき言い間違えたかもしれませんが、KICCが弁論大会に対して10万円を助成したということです。
記者:
分かりました。今回いずれも、3件とも寄附を返すであったり、助成を取り消すであったり、そういった対応はされたんでしょうか。
久元市長:
まず、こども家庭局については返還の申入れをしていると、今、返還について交渉中だというふうに聞いています。
それから、中央区の社協の寄附についても返還の協議をしているというふうに聞いております。
助成については、もう既に助成をして、事業が既に行われたわけですから、これについて、助成の返還を求めるということはKICCとしては考えていないと承知はしています。
記者:
いずれもその当時は旧統一協会と関係がある団体というのは、関連団体も含めてですけど、承知せず助成なり寄附なりをされたということですか。
久元市長:
そうです。
記者:
分かりました。今回、返金の判断というのはどのタイミングでどういった理由でされたんでしょうか。
久元市長:
やはり、これは本当にぎりぎりのところでなかなか判断は難しいんですけれども、報道などで統一教会の関連団体であるということは広く周知されておりますので、統一協会に関する様々な信者の勧誘だとか、あるいは本人の意思にかかわらず寄附を求めるとか、そういうような報道が非常に繰り返し行われているということを考えれば、このまま寄附をいただいたままにしておくということは適切ではないと神戸市としても考え、外郭団体としてもそういう判断をしたということだと思います。
記者:
分かりました。いずれも安倍元首相の銃撃事件の後、こういった関係等が明るみに出て、改めて寄附などの記録を精査して返金という判断をされたということですね。
久元市長:
そうです。
記者:
先日の会見で関係者という表現で河南議員という名前を隠していたと思うんですけども、これについてはなぜ公的な人間でありながら、神戸市は関係者として隠したのか、ちょっと何か意見があればお聞かせください。
久元市長:
隠したつもりはありません。普通、こういう寄附をいただくというケースはたくさんあって、その場合に仲介をした人の名前を個人名で出すということは普通はないわけです。ですから、通常のこれまでのやり方に従ったということで御理解いただければと思います。
記者:
分かりました。あと、統一教会関連なんですけども、これまで令和3年まで発覚していると思うんですけど、これ以前に関しての関係というのがあったのかというのは調査しているのでしょうか。
久元市長:
調査は令和3年と限定しているのかどうか承知はしておりませんが、とにかくこれだけ関心を集めているわけですから、できるだけ分かる範囲で幅広く調査を庁内的にしていると理解しています。
記者
今の件に関連しまして、先ほどの3つの件は市長部局の全部を対象にした調査という理解でよろしいのでしょうか。
職員:
基本的にそういう形での調査となっております。
記者:
これは何をきっかけにされたとか、いつされたというのはありますか。
職員:
私が市長室のほうから調査を今週受けたと思いますが、そのきっかけについては承知しておりません。
記者:
市長のほうから何か指示をしたということなんですか。
久元市長:
私としては、神戸市の各部局、関係団体、外郭団体も含めて、統一協会、そしてその関係団体と思われる、これはどこまでが関係団体かというのは本当に確定しにくいんですけれども、これは報道に頼るしかない面もありますが、そういうところからの寄附だとか、あるいは会合への出席だとか、そういう関連する行政としての関わりについてできるだけ明らかにするようにということは市長室にお願いをして、あと詳しい具体的な調査は市長室のほうで考えてくれてやっていると思います。
記者:
今週というのは何かタイミングがあったんでしょうか。
久元市長:
私自身が今週という指示をしたことはありません。
記者:
分かりました。あと先ほどもおっしゃったように、ぎりぎりの判断というか難しいということをおっしゃっていたと思うんですけども、それはどこまでが関係団体と判断するかというところとか、前の会見のときにおっしゃっていたような宗教団体との関わりを一律禁止にするというのはちょっと常識的でないと、この団体とほかの宗教団体との線引きが難しいとか、そういうあたりになるんでしょうか。
久元市長:
前回は宗教団体との関わりという一般的なお話、前回ではなかったかもしれません。7月28日でしたかね。一般的な宗教団体とのお話という御質問だったので、たしか叡智の会の例を出したかもしれませんが、そこは幅広く、これは私だけではありませんが、いわゆる政治家と言われている人たちは様々な宗教団体にお招きをいただいて、お話をする機会があるということを申し上げたわけです。
今の御質問は統一教会の話ですから、統一教会のお話は、これはもう統一教会がかなり反社会的な行為をしてきたが、最近もしてきた、そして、これまでもしてきたということが国民の間でかなり了知されるようになって、そういうような理解が共有されているということではないかなと思うんですね。そういうことから言うと、神戸市もそういう反社会的な活動をしている団体との関係というものがなかなか分かりにくいところがあったかもしれないけれども、できるだけこれは明らかにするということが求められるという判断です。
記者:
先ほどおっしゃった難しさというところは、どういう点で難しいということなんですか。
久元市長:
それは、まず、いろんな寄附の記録というのははっきりしているわけですけれども、寄附に至る経緯だとか、寄附を受けた状況だとか、寄附の使途だとか、そういうものがどこまで分かるのかということと、もう1つは、統一教会だけではなくて、いろんな団体が関連団体としてあって、関連団体というものが確定できるのかどうかということですね。その辺がやはり難しい問題だと思います。
記者:
話題は替わるんですけども、政府が生活に困窮している非課税世帯に対して5万円の現金給付を検討しているという報道が一部なされています。物価高騰も、10月にはまた食材も上がるという報道もあります。神戸市としては、この物価高騰による困窮している世帯、その人たちに対しての支援というのはどういうふうに考えていらっしゃるのかお聞かせください。
久元市長:
物価高騰によりまして、その背景としては、ウクライナ侵攻に伴う国際情勢の激変ということがあるんだろうと思うんですが、特にやはり食料品と光熱水費、これが幅広い国民・市民の生活に影響を与えているということは事実ですね。
この国民生活に対する影響をどう全体として緩和し、対応していくのかというのは、これはやはり国の政策を待つということが必要だというふうに思います。そういう意味で、まだ報道ベースでしか接していませんが、かなり生活に困窮しておられる方々に対して現金給付という方法で支援をするというのは、これは理解できるところだし、あの方法で正式に決定されたのかどうか、多分されていないと思うんですが、それは、幅広い国民生活への支援ということはぜひ国にお願いしたいと思います。
自治体は、やはり同じ考え方に立って、そういう国の施策を補完するということだと思うんですが、神戸市としてのそういう生活支援の考え方は、やはり、本当に影響を受けている方々に届くような支援ということが必要なのではないだろうか。
コロナや、あるいは物価高の影響というのはもちろん幅広く及んでいるわけですけれども、しかし、全体として景気が回復しているという面もあって、企業も500兆円を超える内部留保があると。業種によりましてはかなり好調なところもあるし、それによって、この物価高の影響を受けている、そして非常に受けている人々、あるいは、かなり受けている人々。しかし、総体的にはその影響の度合いが少ない方々もいる。そういうことを考えれば、一律に何か市として現金を給付するとか、あるいは一律に公共料金を減免するとか、そういうやり方は適切ではないだろうというふうに思います。一律に減免したり、給付するというやり方は適切ではないし、神戸市は従来そういう考え方を取ってきました。
今回は、やはり、そういう意味からいえば、今申し上げましたような考え方で、極めて厳しい状況に置かれている子どもたちですね。子どもの貧困というのは従来から非常に大きな問題になってきて、この子どもの貧困という問題がコロナ、そして、この物価高ということによってより深刻な度合いを増しているとするならば、そういう方々に対する支援ですね。
具体的に言えば、居場所づくりを行っている団体に対する支援、それから、生活困窮者に対して食料品、生活支援情報を提供する。これは、神戸市は幸いそういう活動を行っているNPO法人がかなりあります。私も直接お話を聞いたことも何回もありますが、やっぱりそういうような方々を通して、きちんと困窮世帯に届くような対応が要るのではないかということで、今回は、前者については1,000万円、後者については1億円の補正予算を計上するということで、今日、資料提供させていただいたかと思いますが、これを編成して、これを含む補正予算を編成して、近々会議が行われる神戸市会に補正予算を提案していきたいというふうに思います。
記者:
すみません、続いて。その2つの予算について、市長が計上した思いですとかというところを聞かせていただけますか。
久元市長:
繰り返しになりますが、やはりこの物価高によって、極めて厳しい影響を受けている方々が従来から困窮している子どもたちであり、また、従来から生活に困窮している世帯があり、こういう方たちがやはり大きな影響を受けているので、そういう人たちに対して重点的に支援をするという、そういう考え方で予算を計上しております。
記者:
一部の報道では、近く関西3空港懇談会が開かれるという話が出ておりまして、最終的に神戸空港の国際線就航について合意するのではないかといった見通しも出ているようですが、事実であるとすれば、その関西3空港に向けた意気込みを一言お伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
久元市長:
正直、手元にちょっと資料がないんですけれども、今月、3空港懇談会が開催されるということは既に案内もいただいておりますから、もちろん出席をしたいというふうに思います。
今回の3空港懇談会、1つは、関西空港の発着回数をどうするのかということですね。これは非常に重要なテーマです。
そして、神戸空港は、関西空港を補完する空港として、よりこの利活用が進められるような形での議論を従来からお願いしてきました。前回の3空港懇談会では、神戸空港の利活用について、神戸市と関西エアポート株式会社がその状況を報告するようにというお話があったわけです。これは非常にありがたい機会ですから、改めて、神戸空港の利活用、特に、今、国内線の発着回数をどうするのかということ、それから、国際化については、検討するということが、これが明記されておりますので、それをより具体化するような議論をしていただきたいということで、細部については、今、関係者の間で調整をしておりますし、神戸市としての意見も申し上げているところです。
記者:
これはまだ調整中か分かりませんが、発着回数は国内線が増えて、さらに国際線の分もみたいなイメージになるということなんですか。
久元市長:
発着回数については、国内線については60回から80回まで拡大されていますので、これをさらに増やすことができるのかどうかということ、増やすとしたらどれぐらいの回数になるのかというのが1つの議論ですね。
国際線については、ぜひそういう方向性をできるだけ具体的に道筋を示すことができるような内容にしてほしいと思います。
記者:
またちょっと質問は替わるんですけど、昨日、岸田総理が全数把握の見直しを一律で決定したと思うんですけれども、改めて、市長の御意見というか考えをお聞かせください。
久元市長:
神戸市は、前も御説明したかと思いますけれども、この全数把握はぜひ見直してほしいと考えてきました。それはやはり、従来にないような感染の爆発的拡大の中で、発熱外来を中心とする医療機関の負担が非常に大きいものになっていると。保健所も、発生届を受理する、その後、対応することについてかなり大きな負担になっているということで、これはしっかりとこの場合に、それは単に、発生届を出さなくなっていく、感染者数がつかめるという数の問題だけではなくて、保健所が介在する度合いが非常に薄くなるので、どうこれに対応するのか、その両方をセットで、後者のことを前提にして発生届の見直しをしてほしいということを兵庫県にもお願いしてきました。
兵庫県は、そういうことを検討したこともあるけれども、すぐには難しいということで今になっているわけですけれども、発生届の項目を相当大幅に減らすという対応をして、神戸市もその対応をしてきているわけですけども、もともと神戸市は、発生届の全数見直しをしてほしいということをお願いしてきましたので、今回、9月26日からそういう方向で行うということ、政府がかなり明確な方針を出されたことは歓迎いたします。
同時に、先ほども申し上げましたけれども、自宅で療養されている方に対するフォローをしっかりとしていかないといけない。これは、政府の発表がある前からフォローアップセンターの体制強化をしなければいけないと考えていましたので、先ほど申し上げましたように、9月5日からですかね、5日から24時間体制にいたしました。神戸市は既にそういう体制を取っておりますから、9月26日から一律に見直されるということで、医療機関の負担も軽減されるとともに、既に体制強化を図っている自宅療養者フォローアップセンターを通じて自宅療養者の方のケアがしっかりできるように、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
記者:
先月のリリースにあった件なんですけど、阪急の三宮駅前の広場の名称について、神戸市としては特に定めないで自由に呼んでもらうということを決定されましたけど、ちょっとこれ、改めて市長のほうからその狙いについて教えてもらえませんか。
久元市長:
三宮の再整備がこれからずっと進んでいくわけですけれども、まず姿を現したのが、あの広場であり、神戸三宮阪急ビルであるわけですね。そして、サンキタ通りであるわけです。ですから、あの広場は三宮再整備の上でも非常に大切な場所であり、また、古くから、私も子どもの頃から知っていますが、神戸市民に親しまれた場所です。
名前は非常に大切なんですけれども、現地でいろんな方に聞いたところ、呼び方が全くばらばらなんです。「阪急前の広場」「阪急の石のところ」「パイ山」「パイ山跡」「さんきたアモーレ広場」「サンキタ広場」とか、全くばらばらなので、そうであれば、行政が一律の名前をつけるのではなくて自由に呼んでもらったらいいというふうに考えて、そして、そういう考え方を出しましたら、そんなに大きな意見はなかったんですけれども、大体そんなところでいいのかなというような反応が、市民の皆さんからの声ではなかったかなと思います。
ですから、行政としてはサンキタ広場という名前をつけたいんですけど、自由な名前で呼んでもらって、できるだけたくさんの人に訪れていただいたり、神戸の新しい名所として既に定着していると思いますから、三ノ宮全体のにぎわいづくりにあの広場が役立ってほしいと願っています。
記者:
名前を決めないことを決めるという、行政としては異例な決断かなとも思うんですけど、にぎわいづくりのためにいろんな呼び名があって、そういうところも話題になるのもにぎわいづくりにつながるとやっぱり思われますか。
久元市長:
名前をつけないことを話題性にするという発想は全くありませんでした。日々、市民の皆さんがいろいろと呼んでいる中で行政が何か特定の名前をつけても、何となく、それは定着しないかもしれないなと。そんな例はいっぱいあるんですよ、実は神戸市は。役所が名前をつけたけど全然それが使われていないとか。
例えば、長田に由緒ある二葉小学校の跡に神戸市が施設をつくったんですけど、地域人材支援センターという名前なんですよ。こんなもの、誰がそんな名前を呼ぶのかと思っていたら、誰も呼んでいない。「二葉、二葉」って呼んでいるんですよ。そうであれば、もう「二葉」という名前にしたらいいではないかということで、「ふたば学舎」にしました。
そうしたら、みんな、ふたば学舎と呼んでくれるようになったんですね。そういうような場合には1つの名前をつけるほうがいいんですけど、そうでない場合には、行政が何か名前をつけるのではなくて、自由に呼んでもらったらいいと、そんな発想でした。
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