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教育長会見の模様をお届けします。
会見資料はこちら(PDF:3,018KB)
司会:
それでは定刻となりましたので、ただいまより、神戸市教育委員会とポケトーク株式会社による共同会見を開始いたします。
本日は、外国人児童生徒への支援につきまして御説明させていただきます。なお、会見の最後には写真撮影の時間を設けておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは初めに、会見出席者を御紹介いたします。
皆様から向かって左側、ポケトーク株式会社代表取締役社長兼COO、若山幹晴様でございます。
続きまして、神戸市教育委員会教育長、福本靖でございます。
福本教育長:
よろしくお願いいたします。
司会:
それでは、会見に先立ちまして、福本教育長より一言御挨拶を申し上げます。
福本教育長、よろしくお願いいたします。
福本教育長:
本日は、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
急増する外国人児童生徒への支援について、今年度からの新たな取り組みを御説明させていただきます。そのうちの一つは、右におられますポケトーク株式会社の若山社長に御尽力いただき実現することができましたので、本日は共同でお話をさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
司会:
それでは、続きまして、ポケトーク株式会社若山社長より、一言御挨拶を賜ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
若山社長:
本日は、お時間をいただきありがとうございます。ポケトーク株式会社の若山と申します。
本当に教育という大事なエリアにおいて、神戸市教育委員会様とこのたび協力することができまして。この後、御説明させていただきます「ポケトーク for スクール」という未来の児童生徒さんたちの言葉の壁をなくすという取り組みができて、本当にうれしいと思ってます。この後、詳細説明させていただければと思います。
本日は、よろしくお願いします。
司会:
ありがとうございました。
それでは、福本教育長より、このたびの会見項目につきまして御説明させていただきます。
福本教育長、よろしくお願いいたします。
福本教育長:
「ポケトーク for スクール」の説明は、この後、若山社長からしていただきますので、私のほうは、現状を。先ほど、外国人児童生徒の急増と言いましたが、その現状について。それと、今現在、神戸市教育委員会で取り組んでいるような内容について、簡単に説明をさせていただきます。
まず、1枚目のスライドを見ていただきたいのですが。
2019年に改正入管法が施行されて、それ以後、主に就労を目的とした外国人の方が増えてます。グラフを見ていただきますと、残念ながら2019年からはコロナの関係で、すぐには増えなかったんですけども、昨年度、一昨年度を見ていただいたらわかりますように、外国人の方の数が急増して、神戸市でも、本年4月現在で56,300人、このような形になっております。右の内訳は、見ていただいたような感じの。アジアを中心にさまざまな国から来ているということがわかります。
そういう就労を目的とした、いわゆる保護者が子供さんたちを連れてくるという形で考えていただけたらいいと思うんですけど。このグラフでもわかりますように、その急増するのに合わせて、外国人児童生徒の数が、ここ数年でまた急増しております。
内訳は、中国の方が一番多いのですが、さまざまな国々で、この10年ぐらいで1.4倍。こんな感じで、子供たちの数も、当然ながら増えております。
そのような子供たちの中で、日本語で日常会話が困ったり、それから、学年相当の学習言語が習得できていない、いわゆる日本語指導が必要な児童生徒数というグラフが、今見ていただいてるやつなんですけど。
本年も5月段階で、各学校との聞き取りとか調査によって約657名ということですので、前年度よりも100名近く増えているということで、日本語の指導のニーズが高まってるということがはっきりしてきております。
神戸市としましては、従来より、急増したこの数年ではなくてですね、以前より外国人児童生徒、特に日本語の指導については丁寧に寄り添うような形で支援等はしてきたわけなんですけれども。やはり今のような状態ですので、ここに組織というか、主な我々の支援が書いてあるんですけども。まず、「こども日本語サポートひろば」というセクションですね、そういうところを立ち上げまして、2つ、「日本語による日本語指導」と「母語による支援」という2通りの支援を、今、実施しております。
従来よりやっていたのが、「日本語による日本語指導」のところでは、当然、各学校の教員が日本語を教えるということと、その専門の日本語指導員が派遣され、各学校へ行って指導するという。そういうところの。
また、「母語による支援」、これはランゲージ支援ですね。その言葉をしゃべれる会計年度任用職員に各学校に行っていただいて、決められた時間なんですけども、子供たちを支援すると。
こういうふうな形で外国人児童生徒への日本語支援はしてきたんですけど、本日紹介するというか、今年度の取り組みは、赤色で示しているところです。
まず、「日本語による日本語指導」のところで、「日本語ひろば」というのを本年度開設しております。
「日本語ひろば」というのは、本当に来たばかりで日常会話も全く日本語が理解できない子供たちに対して、少しでもスムーズな日本の生活をしてもらおうと。日本語が嫌にならないというか、興味を持ってもらうということで今年からの取り組みなんですけども、小学校1年生から中学校3年生で、本当に来たての子供たちに、日本語を習得してもらうような「日本語ひろば」という、そういうところを開設しております。初期に集中的に、1日3時間、計11日間というのを1クールにしてですね。随時来られることがあるので、その中で、日本語を覚えてもらうというよりも興味を持ってもらうような、そういう取り組みをやっております。
それで、その様子がこんな感じで、大体10名から15名ぐらいの子供たちが、単一の言葉ではなくてですね、今さっき紹介しましたけども、いくつかの言語を母語とする子供たちが来て、日本語でコミュニケーションをとってもらうように、日本語に興味を持ってもらうように、そういうような形をやってですね、通ってもらう形でこういうひろばを開設、今年からやっております。
もう1個の、今日、この後、若山社長から説明してもらう話にもなってくるんですけど、もともと「母語による支援」はですね、見ていただいてますような形で、その言葉をしゃべれるランゲージ支援員という人が、決められた時間、学校行って寄り添いながら、通訳をしながら、学校生活が円滑にというのを今までやってきました。ただ、それだけではやっぱり物理的にも限界がありますし、それから、申し上げてますように、急増する子供たちのニーズにはなかなか答えられないんじゃないか、そのような形で、いよいよ支援ツールですけどもね、「ポケトーク for スクール」という、そういうふうなものを導入しようという、そういう形になってきました。
画面ではなかなかわかりにくいので、後ほどの説明を聞いていただいたらいいと思うんですけども、この「ポケトーク for スクール」を導入するのはですね、やっぱり一番は、先生が授業で話をしたものが、子供たちの端末、学習用端末に自動的に翻訳されて、それを子供たちが学習できるという利点があります。子供たち、意欲が高い子供たちがそろっておりますので、日本語がうまく母語に転換できればですね、学習の遅れが少なくですね、日本語がだんだん習得していけば、さらにうまく馴染んでいけるというようなことで、こういう自動で翻訳されてですね、授業も進めやすくなるようなものを入れていくということが、これからの子供たちの支援につながるのではないかという、そういう思いで、今年度、まず3月に4校で試験導入をさせてもらって、5月から小・中学校約20校で、今、実際に導入をして取り組んでおります。
これからまだまだ中身を見ていくわけですけども、急増する児童生徒の支援に大きな役割を果たすんじゃないかなと、そのように私は思っておりますので。
ここからは、若山社長から詳しいシステムの紹介をしていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
若山社長:
改めまして、ポケトーク株式会社の若山でございます。
私からですね、まず、簡単に弊社ポケトーク株式会社の概要をお話しさせていただいた後、今回、神戸市教育委員様に導入いただきました「ポケトーク for スクール」の詳細について御説明させていただきます。
まず、弊社ポケトーク株式会社はですね、AI通訳機「ポケトーク」というものを2017年、初号機を発売開始いたしました。当時ですね、インターネットを介してクラウド上で翻訳処理をするというのと、あとは、専用機ならではの使い勝手のよさというところを御評価いただきまして、多くのユーザー様にポケトークを愛好いただきまして、2018年には「ポケトークW」、2019年に「ポケトークS」、「S Plus」という形で、新機種をどんどん市場投入させていただいております。
また、専用端末としての進化を遂げていく中で、2020年、新型コロナウイルスをきっかけに、リモートワーク、オンラインでの多言語対応というところの需要も急増しまして、弊社ハードウェアだけでなくソフトウェアの開発も強化しております。
2021年から、初のソフトウェア製品となりますポケトーク字幕。これはですね、リモート会議等で使える、話者が話した言葉を逐次通訳し画面に投影するというソフトウェアだったんですけれども、こういった製品をですね、皆様に使っていただきオンライン化、オンラインでの言葉の壁をなくすといったところをミッション遂行しておりましたが、2022年にですね、現在の親会社でありますソースネクストからポケトーク事業をスピンアウトし、さらにミッションを加速すべく、ポケトーク株式会社というものが誕生しております。
ポケトーク株式会社誕生後、2022年以降はですね、さらに製品開発・製品改良も行いながら、皆様のニーズにお応えできるようなラインナップを取りそろえております。
その中でですね、スマートフォンですとかパソコンで手軽に使っていただけるソフトウェアの「ポケトークライブ通訳」ですね。こちらは逐次通訳ではなく同時通訳を可能とした製品となっておりまして。こういったプロダクトであったり、あとはですね、国際会議の活発化によって需要がどんどん増えておりますので、それを受けまして、「ポケトークカンファレンス」、大規模なイベントですとか、もう文字どおりカンファレンスで使っていただけるような同時通訳のソリューションですね。あとは、世界に向けて動画の発信をするときに、自動で翻訳して字幕をつけるような「ポケトークービー翻訳」などですね。より幅広いニーズにお応えすべく、製品のラインナップを拡充しているところです。
今回、神戸市教育委員会様と一緒に取り組んできました「ポケトーク for スクール」は、こちらの「ポケトークライブ通訳」、パソコンやスマートフォンで使っていただける同時通訳のソリューションと、「ポケトークカンファレンス」、多くの方に、イベントですとかカンファレンス等で多人数に対して同時通訳を提供する、これらのプロダクトのシステム、ノウハウを応用しまして、教育現場に適した形での提供を実現したプロダクトとなっております。
簡単ではございますが、仕組みを説明させていただければと思います。
まず、先生が授業の内容をマイクに向かって話していただき。マイクというのはですね、ちょうど私が今持ってるようなハンディマイクですとか、服につけられるようなマイクなんですけれども、この音声はですね、ダイレクトに我々のシステムに取り込みまして、その翻訳結果を、児童生徒さんが手元に持っていらっしゃいますパソコンですとかの端末に、同時通訳して表示するという仕組みになっております。
同時通訳といいますと、皆様、翻訳のところが肝だというふうに感じられる方も多いのではないかなと思うんですけれども、そもそもですね、先生が話されている日本語を、正しく音声認識するというところから始まっておりまして。音声認識自体が間違ってしまうと、その後の翻訳がいかに正しくても、大もとが間違ってしまっているので翻訳精度が上がらないといったところで、我々は今回、神戸市教育委員会様とトライアルを実施させていただいて、実際のこの授業の現場、教育現場で、どのように音声認識を正しく行うのかというところを実証実験させていただきながら、正しい音声認識と、スピードのある翻訳結果の供給といったところを実現したものになっております。
このような取り組みはですね、実は、日本だけでなく世界でも広がっておりまして。こちら、今御覧いただいている例は、アメリカの例なんですけれども。全米をまたいで多くの学区ですね、教育委員会さんですとか行政のところでも、ポケトークの導入を進めていただいてます。
アメリカは、特に、国民の約20%が非英語話者で、移民大国ですので、あらゆる言語を話す児童生徒さんの平等な教育の提供というところがですね、法律とかもありまして促進されておりまして。このような背景から、弊社ポケトークの導入が進んでおります。
先ほどお話ありましたように、こういった移民の受け入れというのは、日本でもどんどん加速していきますので、世界中でも、ベストケースを我々のほうでもつくっていきながら、最高のシステムを日本でも提供していきたいなというふうに思っております。
簡単ではございましたが、弊社ポケトークは、あらゆる言葉の壁をなくすべく、もちろん観光ですとかビジネス、就労現場もあるんですけれども、教育の現場というところはですね、今お話ありましたように、日々環境の変化もありますし、日本が取り組むべく大きい課題にもなってくるかなというふうに思ってますので、今回、神戸市教育委員会様と取り組ませていただいたこの「ポケトーク for スクール」というのは、今後の日本の教育現場におけるスタンダードになっていくのではないかなというふうに思ってますので、本当に今回のトライアル、積極的なお取り組みに関して感謝申し上げるとともに、引き続き当社も教育現場における言葉の壁をなくす取り組みというのを強化していきたいなというふうに思っております。
私からは、以上となります。
福本教育長:
若山社長、ありがとうございました。
今、最後にいただいたような形で、神戸市としましても、今後とも外国人児童生徒が安心して学校生活を送ることができるように、こういう最新の、環境も整えながら、その成果を見極めながら支援の充実に取り組んでいきたいと思います。よろしくお願いします。
このたび、取材ですけれども、「ポケトーク for スクール」を使用した授業の様子について、見ていただいてるような形の時間、6月12日の9時40分から10時35分ですけども。場所は、ポートアイランドにあります神戸市立義務教育学校の港島学園で、後期課程は中学校ですね、前期課程は小学校、見ていただくことができますので、ぜひ記者の皆さんも見ていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
記者:
まず、福本教育長に伺いたいんですけれども。現在、20校に導入してるということなんですが、これは、今後さらに広げていくという考えがあるのかどうかというのが1点。
それと、資料で出てる、生徒さんが使ってるタブレットですけれども。パソコンかな。ですけれども。これは、今、小学校とかでタブレットを配布されてますが、それをそのまま使ってできるということなのか、ということをお聞きしたいと思います。
それと、若山社長になんですけれども。同じクラスにですね、例えばベトナムの子と中国の子がいた場合に、先生が一つ同じ話をしていて、それを同時に中国とベトナム語に分けて翻訳するというような形で運用できるのかどうかっていう。この1点を教えてください。
以上です。
福本教育長:
では、私のほうから。これからの施策についてですけども。今、20校でやってるということで、当然、まだまだ教員も使いなれているわけではございませんし、どんな形で子供たちが反応するかはこれからですので、一度使ってみてからその効果を見きわめて、今後拡大するかというのは検討はしていくと思います。
ただ、ランゲージ支援員ですね、物理的に、先ほども言いましたように、限界もありますので、こういうものが機能するようであれば、今後拡大していく、そのような考え方を持っております。
それから、子供たちの端末で、ということで、現在使っているGIGA端末で使用可能でございます。
若山社長:
同じクラスに多言語の児童生徒さんがいらっしゃる場合なんですけれども、先生が話された日本語をですね、同時に74言語までですね、同時に児童生徒さんそれぞれの言語に同時通訳して表示することが可能となってます。
記者:
このポケトークの学校の授業での導入が、全国で初めてということで。お2人にそれぞれ伺いたいんですけど。
神戸が初になったっていうのは、何か神戸から接触があったとか。あるいは、神戸市にこういうやりやすい環境があったとか、そういったことがもしありましたら伺いたいです。
福本教育長:
今回は、全面的なポケトーク株式会社さんの協力を得てますので。先ほど言いましたように、従前、神戸市はこういう都市ですから、外国人児童生徒の数は、今は急増しますけど、グラフを見ていただいたように、昔から、日本語指導とかをやっておりましたので。やっぱりそういうところが出てきた課題とか、そういうようなものでありますとか。
ポケトークって御存じだと思うんですけど、今回、紹介していただいた「ポケトーク for スクール」の前のバージョン、いわゆる携帯電話のような形でできるんですね、子供とやり取りが。そういうふうなものを事前に使ってたという下地もありますので。今回、全面的に協力いただけるということで、思い切ってやってみようという、そういうことであります。
若山社長:
今、福本教育長がおっしゃられたとおりですね。
あと、我々としてもですね、既存ソリューションをそのまま提供するのではなく、本当にその教育現場に合った最適な形っていうところを。ユースケースを見ながらですね、実証実験させていただくことで、我々の中でも技術面ですとか提供方法のところをブラッシュアップできると。今回、そういったトライアルを一緒にさせていただけるといったところを神戸市教育委員会様からも御協力いただいたというところが大きかったんじゃないかなと思います。
記者:
まず、若山社長にお伺いしたいんですけども。
学校現場にですね、ポケトークのその端末を貸し出すっていう事業が、ほかでもされていると思うんですけども。もうちょっと具体的にですね、その端末の貸し出しでできることと、今回、この「ポケトーク for スクール」でできることの明確な違いについて、詳しく教えていただければと思います。
若山社長:
御質問ありがとうございます。
今、私の手元で持ってますこちらの端末機のほうですね、こちらは、もともと1対1での対面でのコミュニケーションに特化した専用機となっておりまして。弊社の中で「プッシュ to トーク型」と呼んでいるんですけれども。ボタンを押しながら話して、話し終わるとですね、相手の言語で音声が鳴るという形で、どうしても逐次翻訳の形になっていきます。片方が話された後にですね、翻訳結果が出ていくと。
こちらのメリットとしては、かなり騒音環境下でもノイズキャンセルですとか、話し始めと話し終わりが区切られるので、かなり音声認識の精度が高く翻訳精度が高いと。
ただ、デメリットとしましては、逐次翻訳になりますので、要は、会話の時間が倍になるといったところですね。
今回、「ポケトーク for スクール」でですね、先ほど申し上げたポケトークのライブ通訳ですとかカンファレンスの技術を応用する形になったのは、やはり授業ではですね、先生が、こう、話されていて。日本語が不得意な児童生徒さんのために授業時間を倍にするわけにはいかないので、どうしても同時通訳が必要だったというところが大きいかなというふうに思ってまして。
こちらの「ポケトーク for スクール」は、先生が話されている内容をですね、話し終わる前から同時通訳して、児童生徒さんの端末にどんどん表示をしていくといったところが、大きな違いというふうになっております。
そのかわり騒音などに少し弱いので、どのようにして音声認識を正しく行うのかというところが今回は難しい点でありましたが、実証実験をもとに、ある程度、翻訳精度が出せるプロダクトになっていったんじゃないかなというふうに思ってます。
記者:
ありがとうございます。ちょっと続けてなんですけれども。
これ、今回、小学校・中学校に導入されてるんですが。これ、科目とかですね、専門的な用語とか、そういうのにも、かなり精度高く同時通訳ができるということなんでしょうか。
若山社長:
はい、おっしゃるとおりです。
いわゆるですね、もう本当に、あるコミュニティでしか使われてない、かなりレアな固有名詞以外は、ほとんどの単語ですとか言語に関して翻訳が可能というふうになっております。
記者:
ありがとうございます。
なので、基本的には、先生がマイクをつけて説明することが、自動同時翻訳でこの画面上にずらっと希望する言語で表示がされると。
で、今度は、例えば、生徒が質問があったりとかするときは、特別な何か機能みたいなのがあるんですかね。
若山社長:
はい。今回はですね、先生が話される内容を児童生徒さんに同時通訳して届けることに一番重きを置いてるんですけれども、今おっしゃっていただいたとおりですね、生徒様が発言される機会もあるかなというふうに思ってまして。
やり方としては2つありまして。こちらの「ポケトーク for スクール」ですね、双方向の同時通訳も可能となっていきますので、児童様が話された内容を、今度は先生側の端末で見るっていうこと、もしくは、今御覧いただいたこの端末のほうで、生徒様の発言を翻訳するという、2種類が、今後考えられていくのではないかなというふうに思ってます。
記者:
なので先生のほうも、この「ポケトーク for スクール」で、その画面を見ながら生徒の質問を同日通訳することもできる。
若山社長:
そうですね、前者の場合は、そのような形になるかなと思います。
記者:
なるほど。そういうやり方もあるし、その端末自体の貸出しで、例えば授業外とかで直接マンツーマンでやり取りとかするときは、この端末でのやり取りになるという。
若山社長:
はい、おっしゃるとおりです。
記者:
ありがとうございます。すみません、続けて教育長になんですけれども。
当日、6月12日、取材の機会をいただいてるんですけども。その際ですね、授業後とかに、その対象の児童生徒さんに、使ってみた御感想とかっていうのを聞いてみたいなと思うんですけども、そういう機会はいただけますでしょうか。
福本教育長:
ありがとうございます。そのような機会を設けたいと思います。
また当日、授業の進行に従って御案内のほうをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
記者:
ありがとうございます。
記者:
先ほどのお話で、生徒が質問した場合の話があったんですけども。これ、ポケトークを持っている生徒だけじゃなくて、教室にいるほかの児童さんですとか生徒さんが発言されたりとか、先生の一方通行じゃなくて双方向型の授業の場合は、どういうふうになるんでしょうか。
若山社長:
そうですね、今回は、先ほど申し上げたとおり、やはり先生が話される内容を児童生徒さんに同時通訳するということに一番重きを置いてますので、今おっしゃっていただいたようなですね、ほかの生徒さんの発言っていうところを、通訳が必要な児童生徒さんにどう届けるか等々ですね、やはり授業環境の中ではいろんなシーンが出てきますので、今後もですね、我々、現場等々でトライアルさせていただいて、本当にベストなソリューションにしていけたらなというふうに思っております。
記者:
ありがとうございます。
現状だと、そこの翻訳、ほかの生徒さんとか児童さんの通訳っていうのは、難しいということでよろしいでしょうか。
若山社長:
そうですね。こちらの端末はですね、かなり騒音環境下でも翻訳できるようにできてますので、音量が結構大きいんですね。なので、やり方としては、例えば日本の生徒さんですとか日本語が不得意な児童生徒さんも、発言される際にですね、この端末を使って発言をすれば、ほかの言語に大音量で翻訳することもできますので。そういった応用の仕方になっていくのではないかなとは思ってます。
記者:
現状、基本的には、先生の発言を翻訳、通訳するっていう部分。
若山社長:
そうです。はい。
記者:
ありがとうございます。あと、すみません。
「ポケトーク for スクール」というのは、アプリというか、ソフトウェアなのか。このあたりっていうのは、どういうものになるんでしょうか。
若山社長:
基本的には、ソフトウェアを中心としたソリューションになっております。
記者:
ありがとうございます。すみません、追加でなんですけど。
ソフトウェアの場合は、機械に、すみません、弱くてあれなんですけど。
児童さんとかが持ってる端末にダウンロードしてもらって使うという形ですか。
若山社長:
こちらはですね、Webブラウザを介して御使用いただけるソフトウェアになってますので、何かインストール等は必要なく、Webブラウザさえ開いていただければ御使用になれるソリューションになってます。
記者:
まず、教育長のほうに質問なんですけれども。
今回の児童生徒さんの対象者数としては、この資料3ページにあります「日本語指導を必要とする児童生徒数」の、この657名ということになるでしょうか。小学生・中学生の内訳がわかるようでしたら教えてください。
職員:
657名の内訳ということなんですけども。そのうち、令和6年度においては、小学校・義務教育学校・特別支援学校においては503名。中学校・義務教育学校・特別支援学校においては154名となっております。
ただ、これについてはですね、すべてがこの「ポケトーク for スクール」の対象になるかというと、これは本当に「新渡日」、新しく日本に来て間もない子供たちというのが対象になりますので、この数字がそのまま対象になるというわけではございません。
記者:
約何名というふうに表記したらよろしいですか。600人。
このポケトークを使われる生徒さんは、約何名というふうに表記したらよろしいですか。
職員:
新渡日ですので、これからどんどん増えてくるというふうには思いますが。ただ、使用の期間というのを設けておりまして。日本語指導といってもですね、ある程度日常生活が可能になるようなことが見受けられましたら、次の児童生徒に使っていっていただくというような仕方を考えておりますので。大体、新しく日本に入ってくる児童生徒さんっていうのはですね、今のところ、月10名程度かなというふうに思ってます。ですので、それを目安にしながら、このシステムを活用していくというようなところになると思います。
記者:
目安としては、例えば1カ月の期間ですとか、3カ月みたいな形とか、1学期みたいな、そういう区切り方はあるんでしょうか。
職員:
そうですね、大体、めどは4カ月かなというふうに思っております。
記者:
わかりました。それと、あと、若山社長に質問なんですけれども。
3月の試験導入を受けて、今回、5月から本格導入ということなんですが、実際の教育現場で試験をしてみたところでの工夫点とか改善点など、その教育現場ならではのお気づきというのは、どういったところがあったでしょうか。
若山社長:
もともとですね、先ほど御説明差し上げました「ポケトークライブ通訳」ですとか「カンファレンス」というプロダクトを、そのまま生かせるのではないかなというふうに思ってたんですけれども、やはり、授業、クラスの環境下ですと、少し騒がしかったりですとか、本当に、先ほどありましたけれども、発言者も先生だけではないというところ、これを経て、やはり、一番最初の集音が鍵になるなといったところで、マイクを通した形で、弊社のソリューションもですね、技術は使いながらなんですけれども、そのままのプロダクトでは駄目だなといったところで改良をしてきたというところになります。
記者:
最後に、今回、神戸市が自治体初ということであったと思うんですけれども。今後は、ほかの自治体に導入予定はあるんでしょうか。
若山社長:
はい。まさに、このような形でトライアルさせていただいたおかげでですね、ほかの行政の方々からもお声がけいただいておりまして。またそれぞれ拡大をしていく予定になっております。
記者:
まずは、若山さんにお伺いしたんですけども。
改めて、今回、神戸市が初めてである意味というか。何で神戸市なのかっていうところで御言及いただきたいんですけど、いかがでしょうか。
若山社長:
先ほど福本教育長もおっしゃられたとおりですね、やはり、もともと外国からの児童生徒さんが多く、取り込まれていたっていうところと、弊社にお声がけいただきまして、一緒にベストな解決策を見つけていきましょうといったところで、教育現場でトライアルさせていただけたっていうところが、弊社としても大きかった部分かなと思っております。
記者:
ありがとうございます。教育長にお伺いしたいんですが。
こういう外国人、外国にルーツがあるお子さんの支援というか、神戸という土地の文脈と、なおかつ、これから先、この国の、多分、動態変化みたいところがあると思うんですけれども、外国のルーツのお子さんを支援していくことっていうことの意義というか、今後、教育委員会としてどういうふうなことをしていきたいとか、その辺のお考えを伺いたいのですが、いかがでしょうか。
福本教育長:
外国人児童生徒という支援という形で、今回はこういう形でやってるんですけども、基本的にはやっぱり人権教育という、それぞれの子供の国籍であるとかそういうことも関係なくですね、すべての子供たちの多様性を認めていってですね、それで、今よく言われている「個別最適な学び」、つまり、本当にその子たちの学びを保障するという考え方で、外国人児童生徒の支援をしながら、関わっている大人たちが、そういう気持ちを育んでいくという、神戸らしくやっていくという、そういうふうな取り組みにしたいなと思っております。
記者:
先ほどお話がありましたけれども、ポケトークの端末のほうを、これまでも貸し出しで学校現場で使ってきたというお話があったと思うんですけれども、どういうふうに学校現場で使われていたかっていうのを教えていただきたいです。
福本教育長:
学校現場で使うという、あの端末については、基本的にはもう通訳的な、個別指導みたいなイメージですね。今回のように、先生が授業を前で説明したことが授業で同時通訳というんじゃなくて、個別対応で、言葉がなかなか来たばっかりなので言いたいことが言えない、なので通訳をするとかという。本当に、どちらかというと、今までのポケトークはそういう形で使ってましたので、授業とかそういうイメージじゃなくて、本当に日常会話を先生とかとしていくみたいな感じで使ってます。
記者:
授業の後でわからないことがあったら、個別に、一対一で使っているということですか。
福本教育長:
授業もそうですけど、来たばっかりの子供さんは、本当に日常生活、学校の中、ポンと来てですね、どこがトイレなのかもわからなかったりですね、何をする、日本の教室は、次どんな流れがあるかも知らないんですね。なので、そういうときに、本当に言葉がわからないまま来たときに、言葉を単純に通訳をしてあげるというのが、専門でない先生でもできるので。そういう点で、非常にポケトークはこれまでも有能でしたので。
今回、それを一歩踏み込んで授業とか学習とかというところにいってるというところが、大きなポイントかなと思います。
記者:
今回、今まで使ってたものも使いつつ、新しく授業でも導入するということですね。
福本教育長:
そうです。はい。
記者:
わかりました。ありがとうございます。
記者:
教育長と若山社長と、お2人にお聞きしたいんですけれども。
まず、若山社長に。先ほどの、3月のトライアルのときの気づきということで、お答えされてましたけれども。実際にですね、授業をする先生の側からすると、例えば、話し方を例えばはっきりとかゆっくりとかですね、今までのやっぱり先生方固有の自分たちの教えた方のリズムみたいなのがあると思うのですが、通常で普通どおりやっていっても大丈夫なのか、それとも、やっぱりこれに合わせるために、ちょっとやっぱりゆっくり目、はっきり目に発言しながらやらないと、集音とかいうことでなかなか難しいのかということを、まず教えてください。
若山社長:
ありがとうございます。
日本語は、少しやっぱり特殊な言語になりまして、結構、主語を省略して話されるんですけれども、通訳の中では主語がかなり大事になってきますので。そういう意味では、主語をはっきり話していただくほうがですね、翻訳精度としては上がりやすくなるかなというふうに思ってますが、かなり最近の翻訳システム、弊社のノウハウ部分にもなりますけれども、話すスピードが速かったりですとか、そういったところは翻訳精度はかなり高く提供できてますので。あとは、本当にそういった、ちょっとした話し方のところを気をつけていただけるだけで、精度は格段に向上するかなといったところです。
記者:
今の点でもう1点なんですけれども。
そのスピードというかですね。授業をやるには、やっぱり45分とか50分とか、もう決まってると思うんですけれども。その中で先生方が組み立てて授業をされると思うのですが。これを入れることで若干オーバーになる、押し気味になるとか、そういう授業スピードに影響があるかどうかっていうのは、その辺はどうでしょうか。
若山社長:
そうですね。そこは、実際の授業をされながら調整されていく部分かなとは思うんですけれども、ふだんよりですね、本当にゆっくり話すっていう必要はありませんので。基本的には、先生が本当に普通の授業で児童生徒さんが聞きやすいスピードで話していただく。これはもう、通訳とは関係なく、普通の授業でもそうかなと思ってますので。そのスピード感であれば、全く問題ないかなというふうに思っています。
記者:
ありがとうございます。次、教育長に伺いたいんですけれども。
今回、初期日本語指導教室、日本語ひろばを開設するとあるんですが。この日本語ひろば自体は、通常の授業とはまた別に開かれるということなんでしょうか。
だから、新しく来た生徒さんはですね、このポケトークを使った授業を受けながら、で、また放課後なんかに、日本語指導教室とまた別に受けるというようなことなんでしょうか。それとも違うのか、そのあたりを教えてください。
職員:
日本語ひろばですが。11日間、朝、午前中3時間行っています。3時間が終われば学校に戻って給食を食べ、昼からの授業に参加するということでは、学校生活と並行しながらやっております。
ひろばのほうでは、この通訳機器を使わずに、日本語による日本語指導で、学校での必要な最低限度の日本語を学んでいるというようなところでございます。
記者:
ごめんなさい。この3時間というのは、1時間が60分という意味の3時間ですか、それとも、授業時間の3時間という意味ですか。
職員:
授業時間の3時間です。
記者:
授業時間の3時間。
職員:
はい。
記者:
ありがとうございます。
記者:
教育長にお伺いしたいんですが。
「ポケトーク for スクール」が導入されている20校は、どういうふうにセレクトされたのかというのと。日本語ひろばなんですが、場所は、具体的にどういう場所でされているのかをお聞きしたいです。
福本教育長:
20校については、そういう対象がいてですね、学校のほうから、意欲のあるというか、やりたいという形で、選ばせていただいているということが現状です。
ひろばのほうは、ハーバーランドにあります総合教育センターの中で幾つかの教室を使ってやっております。
記者:
日本語ひろばには、新渡日の児童生徒が、いろんな学校から必ず来ているっていうような理解でよろしいですか。
福本教育長:
基本的に、来るのはですね、保護者の方に連れてきてもらうということが前提になったりとかしますので、やはり保護者の方も来たてなんですね、日本に。私も見学に行って思ったんですけど、保護者の方も、いろいろ日本語の勉強を横の部屋でされたりとかしてて。非常にアットホームな感じで、来たての家族をサポートしようという形になってますので。ただ、絶対に来なさいとか、そういうことはちょっと難しい。広報はさせてもらって、学校で転入してきて全く日本語がしゃべれないんやったら、こういうところありますけどどうですか、という紹介はしてもらってます。
記者:
ありがとうございます。
記者:
日本語ひろばについてお伺いしたいです。
先ほど、午前中3時間こちらのほうに通ってというお話がありましたけども。その間の、もともと通ってる学校のほうの授業の補填とかは、どうなるんでしょうか。
福本教育長:
まず、前提がですね、日本に来たところなので、その後でその部分を補充するということは特にやってなくてですね。まずは、やはり日本語を使おうとかいう意欲を高めるというような内容の授業ですので。授業というと、何か一つの、学校と並行してのイメージがあるかもしれないですけど、3時間程度、日本語について本当に初歩的なことをやりますので。ちょうど5年生であって、その進行がというのは、なかなかそこをフォローし切ることは、やってないのが現状です。
記者:
そこのフォローをどうするかとかっていうのは、考えてらっしゃったりはしますか。
福本教育長:
やっぱり日本語を習得しなければ、なかなか授業のフォローも少ないんですけど。これは外国人児童生徒の指導だけじゃなくてですね、学校のほうも、学年進行ではなくて、なかなかそれぞれの習熟に合わせたようなプログラムを組んだりもしてますので、そういうところでフォロー、日本語の習得状況によるんですけれども。またそれと、小学校で駄目だった場合でも中学校でフォローするとか、そういうことを考えていくかなという感じです。
記者:
5月から本格導入されているということなんですけれども、何かその使用料みたいなものがあったりするんでしょうか。今後、その契約だとか変わっていくような予定とかがありましたら伺いたいです。
職員:
料金とかですか。
記者:
そうですね。ソフトウェアの。
職員:
当然、使用する料金については、ございます。ただ、児童生徒の家庭が負担することはございません。
記者:
どういう仕組みになっているのかなという。市役所として、利用生徒数に応じて、何か。
福本教育長:
当然、神戸市とポケトークさんと契約をして、一括で契約をしてやっていくという形になっていきます。
記者:
その契約が5月からスタートで。特に、何か期限とかは、まずないでしょうか。
職員:
ライセンス契約になってるので、1年間の契約で、それに従って料金を支払っているという、神戸市が支払ってるという形になってます。
記者:
ありがとうございます。
記者:
今の質問に関連してなんですけど。
契約料というか、使用料はおいくらになるんでしょうか。
若山社長:
今のところですね、1ライセンス年間で40万円というライセンス料金になってます。
ただですね、神戸市教育委員会様に関しては、今回、本当に実証もかねておりますので、ちょっと特別な料金の座組になっています。
記者:
実際にいくらなんでしょうか。
若山社長:
そちらは、控えさせていただければと思います。
記者:
何か控える理由っていうのは。
若山社長:
特別なトライアルの料金になってますので。そちらが出て行かれるというよりかは、今後、正式なプロダクトとしては1ライセンス数年間40万円という形で発表させていただければと思います。
記者:
無料っていうわけではないという認識で、大丈夫ですかね。
通常料金よりも、トライアル料金的な感じで割り引いたもので契約されている。
ありがとうございます。
記者:
当初予算の発表資料を見ますと、恐らくこの「授業通訳支援機器導入」という名目で300万円ですかね、が、入ってると思うんですけど。この300万円の内訳というか、これではないですかね。すみません。
職員:
今、御指摘あった、この300万の中からお支払いをしているということです。
記者:
この300万円が、満額この機器の導入の使用料とかではないっていうことですかね。そのほかでいうと、何かどういう。この300万円の内訳として、この使用料と、ほかに何か、どういうものがあるのかっていう。
職員:
予算の300万円、イコールの金額ではないんですが、この中からポケトーク社のほうにお支払いをしてるということになります。
よろしいですか。
記者:
なので、この、イコールじゃないってなると、その使用料のほかに何か。どういう説明をしたらいいのか、というところなんですけど。今、予算で300万ついてるので。この使用料のほかに、例えば、何か新たに機器を導入する導入の費用がかかっているとかですね。何か、どういうものになるんです。
職員:
アカウントをですね、今、20アカウントほど確保させていただいてるんですけれども、場合によっては追加で購入するというようなところも含めての予算確保というふうになっておりまして。そういったあたりのところで、その金額で挙げさせていただいているというところです。
やはり、先ほども社長のほうからお伝えしていただいたようにですね、特別な状態でというようなところなので、詳しいところはちょっと控えさせていただこうかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
記者:
すみません。何か仕組みの話になると思うんですけど。
これ、先生が1人しゃべって、例えば、複数の生徒さんに翻訳されると思うんですけど。これ、一度で何端末というか、何人とかに翻訳できるって、その数の制限みたいなのってあるんでしょうか。
若山社長:
基本的には、先生が話されている内容を、そのクラス内であれば、何人でも何言語、74言語まで翻訳することは可能となっております。が、もちろん、クラスが違えば先生が話されている内容も違いますので、基本的にはクラス単位になってくるかなと思います。
記者:
ありがとうございます。
記者:
使える生徒さん、対象としては、新たに日本に来て日本語が話せない生徒さんが、来てから4カ月以内をめどに、使えるっていうような理解でいいですか。
福本教育長:
端末に表示をされたものを、子供が使いますのでね、学年としては4年生以上。この「ポケトーク for スクール」に関しては、4年生以上を対象としてます。
もう本当に、昨日一昨日に来てですね、全くというときに、子供の状態により、ケース・バイ・ケースなんですね。今さっき言いました日本語ひろばというのをまず勧めて、本当にKECでやってるようなところを見ていただいたらわかるんですけど、固有名詞、本とか鉛筆とか、そういうふうなことをやってるんですね。もう来てすぐは、日本語に親しんでもらおうと。
で、その段階を踏みながら、そこでこう、1日3時間、11日ワンクールで通っていただきながら子供の様子を見てですね、で、やっぱりそれぞれの能力というか、それも違いますので。日本語はわからないけど、例えば、万国共通である数学なんかすごくできるお子さんがいたりとかしますので。やっぱりその辺を、学校でも状況も見極めて。で、先生がしゃべる、そのしゃべった言葉が翻訳されていったら、授業の中身が分かるという段階のところで、一定のめどとしては、そこから4カ月ぐらいは使ってみようかなというような。そういうふうな感じの流れだと思ってもらっていいと思います。
記者:
では、来てすぐに使うというよりは、日本語ひろばとかで日本語の能力とかを見きわめて、これは「ポケトーク for スクール」をこの子に使ってあげたら授業に効果が出るだろうなっていうように判断したら導入して、そこから4カ月は使えるっていうような。
福本教育長:
来てすぐ使う場合もありますよね。全然できる。まあ子供によってですけども。意欲のこともありますし。椅子に座るとか、こういう習慣なんかも、習得しなければいけない場合もありますので。来て、日本語を習得していくのが原則ですけども、ケース・バイ・ケースになっていくと思います。
記者:
その4カ月というのは、なぜ4カ月なのかという理由とかってあったりしますかね。
福本教育長:
これも子供さんによって違うんですけど、一定の習得をしてですね、日本語を習得する期間というのは、本当は1年かかったり2年かかったりすることもあるんですけども、形としては4カ月ぐらいをというめどで。これもまだトライアルをやっていこうとしてるところですので、何かすごい根拠があるというわけではないんですけど、めどとしてはそうしているということです。
記者:
これは、だから先ほどちょっとお話の中で、また新しい生徒さんが来たらその生徒さんに譲るというか、ポケトークを使ってた生徒さんが4カ月たって卒業して、また次の生徒さんに移るみたいな話がありましたけど。枠というか、何人か使えるみたいな枠があるわけではないんですかね。
福本教育長:
今言いましたように、ライセンスを契約してやらせていただいてますので、当然、予算事項でもありますので。ただ、それを有効活用するという側面も当然ありますし、今後、枠を拡大していくということもありますので、そのあたりも含めてどのような形で使っていくかというのは、今後も検証していくという、今、段階です。
記者:
なので、あれですかね。すべてのクラスに必要な生徒さんがいたときに、すべての。そのすべてのクラスで使っていると、ちょっと、まあ、そのクラスごとでお金がかかってきてしまうので、予算からはみ出す可能性があるので、そこはちょっと調整しながらっていうような理解でいいですか。
福本教育長:
まあ、そういうことになると思います。
記者:
ありがとうございました。