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教育長会見の模様をお届けします。
司会:
ただいまより「震災30年 未来につなぐ防災教育 ともしびプロジェクト」につきまして、教育長会見を始めさせていただきます。
本日、お手元に各学校園の防災教育の取組に関する取材案内を3件お配りいたしております。こちら、各学校園の取組につきましては、会見終了後も引き続きまして、事務局の担当職員がこちらに残り御質問をお受けいたしますので、詳細な点につきましては、その際にお尋ねいただければと思います。
それでは、教育長、よろしくお願いいたします。
福本教育長:
本日はお忙しい中、お集まりいただきまして本当にありがとうございます。本日は、震災30年を迎えて、神戸市が取り組んでいく防災教育について、私のほうから説明をさせていただきます。
この夏も振り返れば、自然災害ということで、国民の防災意識や減災意識というのは非常に高まっていると思います。当然、それに加えて、全国の学校園で防災教育も今、盛んに行われております。
よくよく考えてみれば、その防災教育の始まりというのは、実は30年前のあの阪神大震災がきっかけだと言われております。私も学校現場にいて、本当にまさかという、まさか、まさかの連続で、それだけ自分たちは備えがなかったんだなというそういう思いも持っております。
そこから、まさしく発災の翌日から、学校再開に向けて、あらゆる困難に直面しながら、対応しながら、少しずつ現実を見つめながら、子供たちと災害について考えるようになったことが、神戸の防災教育の原点だったんじゃないかなというふうに今思っています。
神戸市といっても、当時、被害の実態については大きな隔たりがあったので、災害に向き合う姿勢や感覚は、当然、各学校で大きく違います。よって、それぞれの学校が、今言いましたように、子供と本当にもうどうしていいか分からないところから向き合いながら災害について考えていったというのが、神戸の防災教育でしたので、今もそれぞれの学校の実情に合わせて、様々な活動が行われております。
この間30年、神戸は全国の注目を浴びるようになってきました。そして、それぞれ推進事業や重点的な取組という名の下に、様々な取組が進化しまして、先生方の転勤に合わせて、多くの学校で一定標準化された取組が今展開されております。
このように、いろいろな歴史をもって積み重ねてきた防災教育を30年という節目をもってどのようにまとめていくかという、そういうことを本日は説明させていただきます。
まず、やはりこの30年培った歴史とか、そういうそれぞれの思い、それからおじいちゃんやおばあちゃんからも受け継いできた子供たちのそういう考えみたいなものを一つのともしびに例えて、それらを「みつめる」、「いかす」、「つなぐ」というこの視点を重点的に本年は30年ということで伝えていこうかなと思っております。
私も4月に全校園向けのビデオメッセージを流しました。で、大事なことは、これまで神戸の防災教育といって、やはり阪神大震災を経験したわけですから、もう実体験に基づいたということが、やはりその後起こった様々な被災地との関係においても、すごく頼りにされた部分がありました。防災教育も当然、実体験に基づいたものです。このグラフを見ていただいたら分かるんですが、ところが、もう震災を当時教員として経験した人間も15%、で、震災後に生まれた先生のほうが17%ということで増えてしまっています。このように、防災教育を実際の体験から行える教員も本当に減ってきました。この間ずっとそういう教員を基に、その実体験を基につないでは来たんですけれども、やはり30年という節目で、再度、やはり次の世代に伝えていく、そういう感覚が必要なんじゃないかなというふうに思っております。
今、我々としては、この30年を迎えるに当たって、30年を一つの世代として捉えて、ちょうど私も現場におりましたんで、私が教えた子供たち、当時、一緒に震災を体験し、その翌日から学校教育の中でいろんなことを考えてきた世代が今ちょうど保護者になっている。もしくは、地域の担い手になっている。防災教育というものを一度振り返るために、そういう神戸で防災教育を受けた世代、今、保護者となっている人たちに、震災の思い出だけじゃなくて、神戸の防災教育ということについて、一度振り返ってもらえないかなということで、1月17日に向けて、そういう人たちに防災メッセージの募集。神戸の防災教育を振り返ると、自分たちが受けてきた、そして今、受けてきて様々な自然災害が起こる中で自分の子供にどう伝えようとしているかとか、地域の担い手としてどのように防災について取り組んでいるか、そういうふうなものを振り返っていただこうかなということで、ひとつこういう取組を今年やっていきたいなと思います。
集めたメッセージについては、一定の集約をさせていただいて、また広く皆様市民に伝えていこうかなと考えております。
あと、それとはまた離れるんですが、学校の現場で取り組むことについてお伝えします。
まず、こういう子供たちが持っている端末を開けると、このような形のメッセージを今度3月ぐらいまで毎月、こういう「家族防災会議を始めよう」とか、そういうふうな待ち受け画面みたいなものを、携帯でいう待ち受け画面みたいなものを提示して、子供たちの意識を高めていこうかなということ。
それから、私たち、神戸の教員にとっては、もうバイブルのようになっておりますが、この「しあわせ はこぼう」という、これも本当に30年が詰まった副読本なんですけど、これらも随時、今までも改訂はしてきているんですけれども、今年も神戸地方気象台とか専門の関係機関等に協力をお願いして、最新版に替えていって、またさらにこれを充実させていこうというふうな取組をしております。
今年度、各学校園、それぞれがどんなことをしているかということで、特色のあるものだけでもちょっと見ていただこうかなと思うんですが、まず、分類するとやっぱりこの3つになるのかなと思います。震災30年に係る行事をやろうというそういうコンセプトの学校、それからやはりずっと地域とやってきたということで、その地域と協働した形の取組をする学校、保護者と協働する、あと、外部の人に来ていただく、それから各地で同じように被災したところとの交流、そういうことをメインにするということで、当然、1月17日を目指して簡単な追悼行事等も各学校ではしますけれども、あわせて、こういうふうな特色のある取組をそれぞれの学校がこれまでの流れのように主体的に取り組んでいこうというのが取組になります。
その中でも、今年度、防災教育推進校に指定させていただいた学校での取組を特色あるものとして少し紹介をさせていただきます。幼稚園から高校まで、特別支援学校も含めて、神戸市の10校を実践研究推進校に指定して、本年度特に力を入れてやっていただいております。
上から見ていただいたようなところです。赤字のところは、この後、簡単に紹介をさせていただきます。
では、1つ目です。灘すずかけ幼稚園ですね。ここは、「聞こう 考えよう 動こう つなげよう」というテーマで、園児一人一人が自分で考える、そういう行動する力を身につけてもらおうということで、神戸学院大学の先生をお迎えして、避難訓練や、親子で防災リュックを作ると、こういう取組をやっております。
それから、次、西区の井吹西小学校なんですけど、ここは、もう既に7月ですけれども、大阪公立大学の生徒さん等をゲストティーチャーに招いて、日常的に使うことができる防災セット作りというのを自分オリジナルで、そういう「作る」という活動をしています。非常時に必要な物は何なんかな、自分で考えたりして、選んだ理由を意見交換して深く考えていこうという、そういう取組を7月に行いました。さらに1月ですけれども、福島県の大学生との交流授業も予定しております。
それから、鷹匠中学校、ここは混声3部合唱「ともしび」という楽曲の制作ということで、防災士でシンガーソングライターで有名な石田裕之さんに作曲をお願いして、オリジナルの合唱曲を作ろうという取組です。合唱曲のタイトル、今回のプロジェクトと同じ「ともしび」ということで、プロジェクトの趣旨でもある「みつめる」とか「いかす」とか「つなぐ」とかという、そういう生徒の思いを生徒自ら歌詞を作って合唱曲にして、みんなで歌うと、そういう取組をしようとしております。
それから、太田中学校、ここはプロの演出家、振りつけ師、そういう監修の下、防災に関するオリジナルソング、オリジナルダンスを作って、それを映像に撮ってムービーとして啓発活動に使おうということを考えております。また、小さな子供さんからお年寄りまでが幅広い世代で災害に対しての備えの大切さを分かるようなダンス、楽しいダンスにしようということで、今、制作をしております。
で、高校の取組ですけれども、科学技術高校、ここでは、神戸の洪水とか土砂災害を防ぐそういう取組の簡易模型、こういうものを作製して、小さな子供から皆さんが近隣の河川に潜むリスクとか、そういうものを見える化というか、身近に体験してもらえるように、防災や減災に興味が高まるように、こういう模型作りをやろうということで、高校生が取り組んでいます。
あと、市民の発信ということで、ここには本当に一部分なんですけど、30年に向けてあらゆるイベントが行われます。それらにも神戸の子供たちは、実は参加をさせていただいています。ここでは大きなイベントだけ、例えば「神戸防災のつどい」という危機管理室がやるイベントについては、太田中学校が参加したり、JICA関西・人と防災未来センターがやる「イザ!美かえる大キャラバン!」という取組には、以下の学校が参加したりということで、17日に向けて、前後ですけれども様々な各イベントにも神戸の子供たちが参加させてもらうということを紹介させていただきます。
まとめになるんですけれども、これまでの30年、本当に神戸の強みは実体験をしたこと、それによって様々なその後起こった被災地との連携とかも大きな役割を果たさせてもらいましたし、何より子供たちが実体験があるということで、いろいろなことが防災教育として神戸の中で育まれてきました。ただ、そこからやはり30年、世代を一つ超えていくという、そういうことで、このともしびプロジェクトによるこの「みつめる」、「いかす」、「つなぐ」というこの3つの考え方、これをきちんと認識をしてもらって、震災の教訓を必ず次世代につないでいこうと、それを30年の一番大きなテーマにしたいなというふうに考えております。
これはもう当たり前のことなんですけど、子供たちが自分のこととして防災・減災を考える、主体的に学ぶと。で、神戸の子供たちは、やはり先ほども言いましたように、体験をしたことから、やはり震災に向き合う気持ちというのは、ほかのどの地域の人たちにも負けないぐらいの積極性とか主体性を持ってやっておりますので、それをこれからも引き継いでいかないけないということ、それから、最後に書いてあるんですけど、やはり地域人材、学校だけでやっていく、先生だけが工夫するんではなくて、やはり幅広く地域人材も生かさせていただいて防災教育を今後推進していかないといけないのではないかと、そのように考えております。
以上、私のほうからの説明を終わらせていただきます。ありがとうございます。
記者:
震災30年防災メッセージの募集について伺います。
これは、集約してから、来年の1.17に合わせてとか、1.17前後に公開するお考えでしょうか。
福本教育長:
そうですね。今、保護者には「すぐーる」という連絡機関がありますので、それで広く募集を呼びかけて、集まり具合によるかなと思うんです。といいますのは、できたら神戸で防災教育を受けた世代の方、神戸に今住んでおられる保護者の方でもその条件にどれぐらいの方が当てはまるかということにもなるんですけれど、一応簡単な連絡手段がありますので、集まり具合を見ながら、1月17日前後を目途に発信をできたらなというふうに今は考えております。
記者:
メッセージというのが、どの程度のものを求めていらっしゃるのかが分かりにくいなと思ったんですけど、エピソードとかそういう経験談とかではなくて、一言なんですか、これは。メッセージというのは、どういうものを求めていらっしゃるんでしょうか。
福本教育長:
一言というよりかも、どうしても震災の思い出というのはどこにでも出てくることが多いと思うんですよね。なので、もしよかったら、どっちかといったら自分の中学校時代、小学校時代を思い出してもらって、防災教育、何か自分が受けた防災教育で印象に残っているものでありますとか、そういうものを受けて、今自分の子供たちに伝えたいなと思うようなこととか、そういうような切取りで感想を聞いていきたいなとそのように考えています。
記者:
今の保護者世代は、実際、震災を実体験した、小さい頃に実体験した世代もいるんですけれども、あくまで震災の経験ではなくて、小中学校時代の防災教育の経験を寄せてほしいということでしょうか。
福本教育長:
そういうことです。防災教育についての経験を中心にということです、はい。
記者:
自分が小さい頃通っていた小学校ではこういう防災教育があって、何を感じたかとか、そこから子供たちに伝えたいこととかを募るような、そういうイメージをされていらっしゃるんですか。
福本教育長:
そのとおりです。
記者:
ちょっともう一回聞きますが、その体験談とかは、ちょっと言うたら除外するようなイメージなのかなと思うんですけれども、やっぱりその防災教育に特化したメッセージを求めるというのは、その防災教育がやっぱり30年で多様であるということ、そういうことも発信したいということですか。そのやっぱり初期の、震災初期の防災教育と、やっぱり震災10年であったり、15年であったり、その頃の防災教育とかもいろいろ変わってきていたりするというお考えの下で、その防災教育に特化してメッセージを集めたいんですかね。
福本教育長:
防災教育に特化して教育がどうでしたかという簡単な聞き方をして分かりやすいかどうかは別なんですけど。基本的には、当然当時の思い出もあるでしょうし、嫌な思い出になっているかもしれませんので、そこら辺は配慮はするんですけど。要は、やはり我々がやってきた防災教育、当然先ほど言いましたけど、当初、30年前は、何か意図的にこんな教育をしようと今みたいに計画的にやれているわけではなくて、本当に実体験に基づきながら子供たちと積み上げていって、震災を振り返ったりとかして積み上げてきましたので、いつ頃からか、変遷はしてますし、多様化はしてますけれども、そういう防災教育についての思い出なんかが、当然普通の思い出を否定するものではないので、それは要らないですとかいうのではなく、全般の思い出を聞きながら、特に学校で習ったことで印象に残っているようなことであったりとか、今自分が親になってみて、何か子供たちにとか、その時代がその30年前、自分が受けたときと今と、今、先ほど私冒頭言いましたように、明らかにやはり今、そういう災害についての意識や国民意識、高まっていると思いますので、その辺の変遷なんかがうまく拾えたらなと。御指摘のように若干難しいかもしれないんですけど、そういう防災教育なんかの思い出みたいなのを中心に聞きたいなというふうに思っております。
記者:
ありがとうございます。最後に、今回は神戸の防災教育に基づいたメッセージを募りたいということなんですけども、最初に御説明のあったように、全国各地で災害があって、で、防災教育があると思うんですけれども、改めて神戸の防災教育を受けた方のメッセージが欲しい理由や思いを。
福本教育長:
そうですね。ネットもあって、今様々な情報もありますので、全国どこでということないんですけれども、やはり、神戸は、さっき冒頭言いましたけど、防災教育というもの自体が始まったのもやはり阪神大震災をきっかけとしていますので、我々が特に初期の頃、始まって10年ぐらい、今ちょうど親世代が小学生であったり中学生であった頃の防災教育を振り返ってみたいと、そういうことが、次の世代につないでいくときのそういうものにならないかなということを考えまして、防災教育、どんなことを、どんなことが今、本当に当時の防災教育が今残っているんだと、そういうことを考えることが次の世代につないでいくことじゃないかなとそのように考えています。
記者:
ありがとうございました。
記者:
プロジェクト全体のことについて伺いたいんですけれども、ちょっとふわっとしているので、プロジェクトのテーマとしては、「みつめる」、「いかす」、「つなぐ」っていうことを3本柱として掲げて、それに関しての各学校の取組であったりとか、教育委員会の取組だとかを全体を「ともしびプロジェクト」と呼ぶということでいいんですか。
かつ、その取組の中には、これまでやってきた取組もあるし、今回新しく取り入れる取組もある。だから、その学校の、神戸市の教育現場全体で震災に絡めて取り組むもの全てをこのプロジェクトという名前で包括してということでいいんですよね。
福本教育長:
そういうことです。
記者:
はい、分かりました。
あと、もう一点なんですけれども、先ほどの学校現場の先生方の震災を経験した割合のところなんですけど、これ、阪神大震災を経験したということでよろしいですか。で、実際に学校現場でというのは、学校でということなんですか。学校の中にいて、そこで被災したということですか。
福本教育長:
教員として。
記者:
学校の先生としてということですね。で、経験した人たちが15%ちょい。で、震災以降に生まれた方々が17%ぐらいになっていて、全く経験がない方が84%ということですね。
福本教育長:
はい、そうです。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
記者:
すみません、防災メッセージの募集の話のところに戻るんですけれども、先ほど何かお答えの中で、震災を経験して、その実体験に基づいた防災教育が神戸では行われてきました。なので、その経験を思い出して、メッセージで募集したいというお話だったと思うんですけれども、具体的に何か実体験に基づいた防災教育というのは、どういうものを想定していらっしゃるのかなと、ちょっと教えていただけますか。
福本教育長:
想定というよりも、実際に大きな震災が起こって、教員もその震災に遭遇し、また当時の子供たちも遭遇して、やっぱりそういう体験がやっぱり礎にあって、実際に次に何ができるのか、これから何ができるのかとか、どういうことをしたらよかったのかということを考えるときに、やっぱり経験しているって大きいと思うんですよね。なので、神戸の震災学習、震災教育のスタートというのは、もうそこにありましたので、なので、そういうことが特徴で、それを今回つないでいこうということで、実体験というのは非常に大きいものだったなあというふうに思っています。で、30年で今後、ほとんど実体験がなく、伝承という形で今後これからの防災教育を考えていかなくてはなりませんので、一旦その辺りを振り返ろうかなということを考えています。
記者:
これ、集める、募集を呼びかける対象としては、保護者だけですか。
福本教育長:
一応考えていますのは、保護者というか、子供さんを持っておられない方も当然おられると思うので、それらの方々にはどう呼びかけるかというのはまた考えなければいけないんですけど、とりあえず、やはり子供、「つなぐ」というか、世代を超えるという意味で、今、神戸で防災学習を受けて、今たまたま神戸市内の保護者になっておられる方をまずは意見を聞いてみたいなと、そのように考えています。
記者:
防災教育をつくってきたという意味では、当時教職員だった方もつくってきて、一緒にやってきたと思うんですけれども、教員されていた方からのメッセージとか、そういうのは。
福本教育長:
そうですね。私もそうなんですけれど、それは当然大切やと思うんですけど、よくあるのは、何でもそうなんですけど、我々が防災教育を今まで、自分もやってきたつもりなんですけど、果たしてそれがどうなったのかということって、結構、受けてた側のことって案外、聞けてるようで聞けてないかもしれないよねという話もありますので、当然、これを広義にまとめていく中で当時の先生方の、これはもうずっと伝承ということで先生方のほうは大分つないできていますので、実際に受けた子供たちがどうだったのかなというようなことをちょっと今回は重点的に見てみたいなというような思いがあります。
記者:
実際に受けてきた世代のフィードバックを何か30年越しにちょっと受けたいというような意味合いが。ありがとうございます。
これ、そのメッセージは、1月17日の付近で公開するというお話でしたけど、公開の方法とか公開以外で何かこうこのメッセージを生かしていく生かし方みたいなものを、もしあれば教えてください。
福本教育長:
今のところは、まずどれだけ集まるかとかちょっと分からない部分もありますので、取りあえず、やはり「みんなで防災教育をつなごう」というのが、今回、世代を超えてということなので、みんなでそれを広く出して、また一旦読んで、それが生かせるような内容がまたあれば、ぜひ何かまとめをしていきたいなとは考えておりますけれども、取りあえず今はちょっと募集をかけていきたいなというところが、今、取組として考えているところです。
記者:
ありがとうございました。
記者:
震災30年の防災メッセージ、先ほどのお話に関連してなんですけれども、スケジュール感として、いつ頃から募集し始めてというのは決まっていますでしょうか。
福本教育長:
今、設問を。ちょっといいですか。
職員:
すみません。具体的なスケジュールはこれからです。今、まさに質問を考えております。イメージ的には秋ですね。今月、来月ぐらいに「すぐーる」で募集をして、集計をして、1.17前後に公開という形でできればというふうには思っております。
記者:
ありがとうございます。
あと、防災教育副読本の改訂についてなんですけれども、この改訂の時期とあと現時点で具体的にどういうところを加えるのかという見立てがあれば教えてください。
福本教育長:
今年度の改訂でいいですか。
なら、分かりますか。
職員:
現在、神戸地方気象台でありますとか、関係機関から課題、修正する部分の御提案をいただいておりまして、今、ちょうど印刷業者のほうにいろいろな修正作業に関する依頼を行っているところでございます。実際に子供たちの手元に届くのは、次の年度の1年生、4年生、中学校1年生に新しい冊子が届きますので、今年度の子供たちは今あるものを使うことになるんですけれども、スケジュール的にはそのような形で今、修正作業を行っております。
記者:
ありがとうございます。何かこう震災30年を迎えるに当たって、中身的にはどういうことを加えるというのありますか。
職員:
すみません、付け加えます。例えば、南海トラフ地震についての資料が、平成24年度に改訂されて載っていたんですけれども、神戸の危機管理室でありますとか、神戸地方気象台のほうでありますとか、そういうところから、少し資料がやっぱり古くなっているのではないかというような御提案もいただきまして、ちょうどこの夏には南海トラフの注意情報が出たというようなところもございますので、その関係機関から一番最新の知見で資料を頂きまして、やっぱり子供たちにはそのような大切な情報をしっかりと冊子の中で伝えていくということで、時点修正といいますか、できるだけ最新の資料をそろえて修正で載せたいというふうに考えております。
記者:
ありがとうございます。
記者:
ちょっと何点か、今、つながりでちょっと、防災教育副読本なんですけれど、これ、その震災30年に関する記述というか、何かそういうのの書き加えとかっていうのはあるんですか。
記者:
今回、毎年修正作業を行っているものではないんですけれども、その時々に合わせまして、子供たちに合った教材というものを修正作業で入れております。今回は、震災30年ということで、先ほどお話もしましたように時点修正、あとは最新の知見に基づいた資料の掲載等を考えているんですけれども、その中に当時防災副読本の作成ですとか修正に関わられた先生からこの震災30年に寄せてということでメッセージをいただく予定としております。現在、小学校の校長先生をされている方なんですけれども、今の子供たちに伝えたい、30年前にこの副読本がどのような思いで作られたのか。これからずっとこれも副読本、使われていく内容になりますので、やっぱりその辺りの作成の意図でありますとか、思いでありますとか、そういうものを子供たちに伝えるメッセージを執筆していただく予定としております。
記者:
すみません、その方っていうのが、一番最初にこの副読本を作ったときに関わられた、先生として関わりになったということですか。で、今どこかで校長先生されている方。
職員:
はい、その最初の作成もそうなんですけれども、平成23年に東日本大震災がございまして、平成24年に非常に大きな改訂作業をこの「しあわせ はこぼう」の副読本はしているんですけれども、その際にも中心となられまして改訂作業に関わられた先生でございます。
記者:
ありがとうございます。ちょっと全体の話なんですけども、ホームページのほうを見ていたら、2月にこの何か防災教育の何か取り組んだ発表会みたいなのがあるんですか。これが何かどういったものなのか、この重点校ですか、の取組についてその学校が発表するのか、それとも何かこのプロジェクトにおいて各校で取り組んだことで何かコンテストというか、そういうものなのか。
職員:
2月に防災教育推進校とあと各校の防災の担当者が、全市の担当者が一斉に集まりまして、防災教育の実践発表会を行う予定としております。今回、防災教育推進校10校紹介させていただいたんですけれども、その中で代表校が3校ございまして、その代表校3校の実践発表と、あと神戸の防災アドバイザーさんがいらっしゃいますので、その防災アドバイザーさんのほうからアドバイス等、指導・助言等をいただく予定としております。
記者:
その発表会っていうのは、毎年やられているものなんですか。
職員:
コロナ前までは毎年行っていたんですけれども、コロナの後からこの研修という形でもあるんですけれども、この研修、動画配信とずっとなっていたところがございました。この30年をきっかけにというか、コロナも明けましたので、今回4年ぶりに全市の防災の担当者が集まりまして、参集型で研修を行う予定としております。
記者:
ありがとうございます。ちょっとその関係で、この防災教育推進校というのは、これは毎年代わって選定されるのか、どうやって決まっているのか教えていただければと思います。
職員:
防災教育推進校でございますが、2013年度より教育委員会が指定をしています。2年連続でやる学校もたまにはあるんですけれど、できるだけ多くの学校が推進校になるように教育委員会のほうで学校と相談して指定のほうを行っている状況でございます。
記者:
ありがとうございます。今回のプロジェクトでも、何校か主に推進校の取組を挙げていただいているんですけれども、これは基本的に学校として、うちの学校はこういう取組をしようというふうに各学校で決めた取組になっているということでいいんですか。
福本教育長:
基本、推進校は学校が希望して手を挙げる形を採っていますので、それぞれの地域や学校の状態に合わせて、またアイデアを自分らで考えて出してきてもらって、教育委員会のほうで指定する形を採っています。
記者:
なんで、それぞれ楽曲を製作したりとか、その防災リュックを作ったりとかっていうのは、各学校でそれぞれ案を出してこれをやろうというふうに取り組まれている、別に市教委のほうでこういうことをやってくださいねと言っているわけではない。
福本教育長:
そうですね。こちらからしたら、「えっ、そんなことまでするの」と思うような感じもあるぐらい、アイデアというか、結構いろいろな形で広がりは、さすがに30年やっておりますので出てきています。
記者:
このプロジェクトとしてのその何ていうか、30年に向けて新しい取組っていうと、このメッセージとあとGIGA端末に防災の啓発のページを出すことと「しあわせ はこぼう」も30年を機に改訂するという、この3つになるんですかね。この防災教育推進校の取組というの自体は毎年されている。
福本教育長:
今年は、各学校はずっとやってきていますので、濃淡、濃い薄いはありますし、中身もいろいろ変わってはきているんですけれど、どの学校も神戸市の学校園は、ほぼ何かをやっています。で、その中で、今年は30年なのでということで、こういう「ともしびプロジェクト」として、特にこの3つの視点を持ってほしいという、日頃やられている中で特にこの3つの視点を持って、今年は30年なのでいつもの年よりもちょっとある意味重点的にやってほしいということで流しています。なので、新しい取組としては、全体のその「はこぼう」の改訂であったり、先ほど言いましたメッセージであったりというのはありますけれども、もともと各学校が防災教育に取り組む中で重点的にやってほしいというのを出して、これを全体として「ともしびプロジェクト」という方向で持っていっております。
記者:
ありがとうございます。最後にすごい細かいんですけど、この学習用端末にメッセージを表示するというのは、これは何か、どの場面で出てくるものになるんですか。何をしたらこれが出てくる。
福本教育長:
これ、ログインして開けたら。
記者:
パスワードを入れる前に出てくる。
福本教育長:
子供たち、携帯でいう待ち受け画面みたいな。
記者:
じゃあ、そのデスクトップというか。じゃあ、基本はもうその毎月、月ごとにこのメッセージの内容が変わっていく。
職員:
そうですね、月ごとに、これ9月が防災会議なんですけど、それぞれのメッセージを毎月出していくという形でやっております。これは、この震災30年の取組としてやっているような状況です。
記者:
これは4月からやっているんですか。
職員:
5月からです。
記者:
5月から。5月から年度内。
職員:
3月まで。
記者:
3月まで。ありがとうございます。