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記者資料提供(2024年7月19日)
健康局地域医療課
神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針に該当する事案(医療側に過失が認められるレベルA以上の事案等)は以下のとおりです。
レベル | 件数 | 態様 |
A | 1 | 予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る濃厚な処置や治療の必要性が生じた場合 |
B | 0 | 予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害を伴う場合 |
C | 0 | 事故が死因となる場合(原疾患の自然経過によるものを除く) |
(1)レベル:A
(2)患者:神戸市内在住 60歳代 女性
(3)発生年月:2022年6月(事案の認知は2024年2月)
(4)発生場所:神戸市立医療センター西市民病院
(5)発生状況と経緯:
泌尿器科において、2022年6月に両側尿管結石に対して経尿道的尿管結石砕石術(※1)を実施後、尿管ステント(※2)を留置した。その後、同年6月28日に、主治医指示の下、処置担当医によって、ステントの抜去が行われた。その際、主治医から処置担当医に対し、尿管の「両側」のステント抜去が必要であることまでは指示がされておらず、また処置を担当した医師も、両側にステントが留置されている認識がなく、処置の際に視認できた右側のステントのみを抜去し、左側は留置したままとなった。
2024年2月に他診療科での外来受診時に撮影されたCTにて、左側の尿管にステントの留置を確認した。
(6)対応・処置:
発覚後速やかにステントの抜去を試みたものの、周囲に当該事例を起因とする結石が多量に認められ抜去に至らなかった。当院から専門病院に紹介し、引き続き転院先にて治療を継続していただくことになっている。
(7)今後の対策:
ステント抜去指示の際に左右の記載を行うほか、タイムアウト(※3)で医師と看護師が左右の尿管の確認を行う。
(※1)経尿道的尿管結石砕石術:尿道から内視鏡を挿入し、レーザーで結石を破砕し体外へ排泄する手術。
(※2)尿管ステント:尿路に入れる管。尿管を拡張し排石の痛みを軽減する。
(※3)タイムアウト:手術や処置の際、医師・看護師等がいっせいに手を止め、患者氏名や部位(左右)を確認する行為。
公表に当たっては患者さん及びご家族が特定・識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行いつつ、事案の内容について一定の範囲で公表を行っています。
神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針は、神戸市民病院機構のホームページをご覧ください。
<公表に関する指針>
URL:http://www.kcho.jp/media/pdf/disclosure/anzen/300701shishin.pdf