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ファッション美術館特別展「ファッション写真が語るモード」の開催

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ファッション美術館

記者資料提供(2024年11月6日)
経済観光局ファッション産業課

 目まぐるしく変貌する社会に対応し、時代それぞれに理想の美神像を創り出してきた華麗なるファッションの世界。 20世紀になると写真という新しいメディアが、その熱い流行をいち早く伝達する役割を担うことになりました。ここに誕生したファッション写真は、他部門の写真とは異なったベクトルで進化を遂げ、モードと社会と綿密に連動し、支え合う特別な関係を築き上げました。
 黎明期のレオポルド・E・ルートランジェにはじまり、初期のファッション誌を彩ったエドワード・スタイケンやホルスト・P・ホルスト、そして戦後のファッション界の活気を余すことなく写しとったリチャード・アヴェドンやアーヴィング・ペンらが活躍した黄金期を迎えます。その後もヘルムート・ニュートン、ブルース・ウェーバーら、きら星のような才能が現実と虚構を巧みに織り交ぜながら、 多彩な美しき人間像の極みを模索してきました。
 本展は約120年におよぶファッション写真の歴史に写し出された人物と衣装の変遷と魅力を、当館のコレクション(写真家約200名2,000作品)の中より、アドルフ・G・ド・メイヤー、マン・レイ、セシル・ビートン、ロバート・メイプルソープ、ヒロ、 植田正治、奈良原一高、大石一男、篠山紀信、荒木経惟、都築響一など厳選した写真家約70名の200作品を紹介します。
 同時に被写体となった世紀末のアール・ヌーヴォーやオートクチュールの世界で活躍したポール・ポワレ、ガブリエル・シャネル、クリスチャン・ディオールをはじめ、20世紀のファッション界で輝いたデザイナーたちの華麗なドレス作品約40点とあわせて、モードと写真の不可分な関係の再発見を促していきます。
 当館が所蔵する最高峰のコレクションから、その素晴らしさをご堪能ください。

特別展の概要

(1)会  場   神戸ファッション美術館(東灘区向洋町中2-9-1)
(2)開催期間   2024年11月23日(土曜)~2025年1月26日(日曜)
(3)開館時間   10時00分〜18時00分(入館は17時30分まで)
(4)休 館 日   月曜日、年末年始(12月29日~1月3日)、2025年1月14日(ただし2025年1月13日(月曜)は開館)
(5)入 館 料    一般1,000(800)円 大学生・神戸市外在住の65歳以上500(400)円
          高校生以下・神戸市内在住の65歳以上は無料
          ※カッコ内は有料入館者30人以上の団体料金
          ※神戸ゆかりの美術館、小磯記念美術館の当日入館券(半券)で割引
(6)主  催   神戸ファッション美術館、神戸新聞社、毎日新聞社
(7)後  援   サンテレビジョン、ラジオ関西
(8)展示協力   大阪樟蔭女子大学

展示構成

1.黎明期・・・ファッション写真の源流

①19世紀末、肖像写真撮影が大ブームとなります。当時の写真館の雰囲気をアール・ヌーヴォスタイルのドレス、写真、短編映画によって再現します。
レオポルド・E・ルートランジェ、フェリックス・フォーネリー他
②1920年代から30年代のアール・デコ期、同時代の芸術や文化の影響を受けて個性的で魅力的な写真が次々に誕生していきます。
ジャック=アンリ・ラルティーグ、アドルフ・G・ド・メイヤー、エドワード・スタイケン、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン、ホルスト・P・ホルスト、マン・レイ、アーウィン・ブルーメンフェルド、セシル・ビートン他

2.黄金期・・・モード誌との蜜月

①第二次大戦後の花開いたディオールの「ニュールック」スタイルをはじめとする復活したオートクチュールをテーマとして、その華やかな雰囲気を伝える写真作品を展示。
ルイーズ・ダール・ウォルフ、 リリアン・バスマン、ウィリー・メイウォルドなど
②1950年代から60年代にかけてのファッション誌黄金期と称される時代に独自の自由で自然体の女性像を生み出し、ファッション写真をアートとして認めさせた巨匠たちの作品を展示。
アーヴィング・ペン、リチャード・アヴェドン、ウィリアム・クライン、フランク・ホーヴァット他

3.成熟期…新しい挑戦とデザイナーの肖像写真

①ファッション写真はモード誌の枠を超え、拡散と変貌を繰り返す70年代から90年代。新しい写真世界が展開されます。
ヘルムート・ニュートン、ロバート・メイプルソープ、ブルース・ウェーバー、ニック・ナイト、ディヴィッド・リンチ、ベルナール・フォコン、ヒロ、サラ・ムーン、シーラ・メッツナー他
②シャネル、スキャパレリ、グレ、マッカーデル、ジバンシィ、サンローラン、ラガーフェルド、三宅一生、川久保玲、山本耀司、髙田賢三などデザイナーの肖像写真とドレスを同時に展示します。

4.時代を映した日本人写真家とスーパーモデル

①昭和から平成までさまざまな日本人たちが独自の写真世界を展開してきました。あるものはそのまま時代を切り取ることで、あるものは不変的な世界の創造によってファッション写真の可能性を追求していきます。
篠山紀信、荒木経惟、植田正治、森村泰昌、森万里子、横須賀功光、奈良原一高、高木由利子、田原桂一、坂田栄一郎、ケン・オガタ、長島有里枝他
②パリコレクションとミラノコレクションなどの大半のショーの撮影を担った大石一男、神戸ファッション美術館開館当時の1990年代のスーパーモデルの写真約30点を展示

5.写真と衣服の危険な関係
 写真と時代の関連性を示す重要な要素として約40点の衣服を展示。各デザイナー渾身のドレスは、被写体という枠には留まらず、時の生き証人として街の空気を運び、写真の力を強力にアシストします。
 

関連イベント

学芸員によるギャラリートーク

(1)日 程 : 2024年12月11日(水曜)、2025年1月10日(金曜) 各日14時00分から約30分
(2)会 場 : 神戸ファッション美術館 1階展示室
(3)定 員 : 各日20人(当日12時00分から受付で整理券配布)
(4)参加費 : 無料(要当日入館券)

 

【同時開催】阪神・淡路大震災30年 能登半島地震復興支援特別企画
「ガラスの祈り―石川県能登島ガラス美術館名品」展

30年 石川県能登島ガラス美術館はガラスを専門とする文化施設のパイオニア的存在で、国内外の現代ガラス作家の造形作品を中心に約500点を収蔵しています。1991年、石川県七尾市・七尾湾に浮かぶ自然豊かな能登島に開館すると、企画展やワークショップなどを通して国内外のガラス芸術の情報を発信する中枢的役割を果たしてきました。しかし、2024年1月1日に発生した能登半島地震によって大きな被害を受け、現在も休館を余儀なくされています。
 本展は、同館のコレクションを代表する中国清朝時代のガラス工芸作品と国内外で活躍する現代作家によるガラスアート作品の中から、震災に耐えた貴重なガラス作品36点に加え、被災し修復が叶わなくなったガラス作品1点もご紹介します。また、貴重なガラス作品と当館の衣装コレクションが初めて“共演”をいたします。
 2025年1月17日、阪神・淡路大震災から節目の30年を迎える神戸で、お互いの地の作品を鑑賞することで、震災にあった地域同士が手を携えて進み、被災した地域の復興を祈念する機会となることを願います。

■主  催   神戸市(神戸ファッション美術館)、神戸新聞社、毎日新聞社
■共  催   石川県能登島ガラス美術館(公益財団法人七尾美術財団)
■後  援   七尾市教育委員会、サンテレビジョン、ラジオ関西
■展示協力      大阪樟蔭女子大学
■特別協賛   株式会社神戸新聞会館、ヤマダストアー株式会社、株式会社アサヒファシリティズ、
        神戸国際大学、神戸松蔭女子学院大学、株式会社くすのき、株式会社NACS、
        神戸国際ステージサービス株式会社、交友印刷株式会社、みなと観光バス株式会社(順不同)

同時開催

「フェリシモクリスマスアーカイブコレクション展とハッピートイズおひろめ展示」
・開催期間 : 2024年11月23日(土曜)~2024年12月25日(水曜)
・会  場 : 神戸ファッション美術館エントランスロビー(無料ゾーン)

記者内覧会の実施

(1)日  時   2024年11月22日(金曜) 受付13時30分~15時00分(内覧16時00分まで)
(2)会  場   神戸ファッション美術館
(3)対  象   報道関係の方々ほか
 

問い合わせ先

 神戸ファッション美術館
(指定管理者:神戸新聞地域創造・神戸新聞事業社共同事業体)
TEL:078-858-0050  担当:今中、亀山
URL:https://www.fashionmuseum.jp/
Eメール:press@fashionmuseum.jp

 

画像(特別展「ファッション写真が語るモード」)

ファッション写真

画像キャプション
1.レオポルド・E・ルートランジェ《無題》1895-1915年 神戸ファッション美術館蔵
2.ジョルジュ・ドゥイエ レセプション・ドレス 1903年頃 神戸ファッション美術館蔵
3.アドルフ・G・ド・メイヤー《「ヴォーグ」誌より ドロレス》1918年 神戸ファッション美術館蔵
4.キャロ姉妹店 イブニング・ドレス 1909年頃 神戸ファッション美術館蔵
5.大石一男《ティエリー・ミュグレーのショーに出演するニキ・テイラー》1992年 神戸ファッション美術館蔵
6.ティエリー・ミュグレー ビュスティエ《ビュイック》1989年 神戸ファッション美術館蔵
7.大石一男《シャネルのショーに出演するクリステン・マクメナミー》1993年 神戸ファッション美術館蔵
8.ガブリエル・シャネル イヴニング・ドレス 1926年頃 神戸ファッション美術館蔵
9.アドルフ・G・ド・メイヤー《手をあげてポーズをとる女性》1920年代 神戸ファッション美術館蔵

画像(特別企画「ガラスの祈り」)

ガラス 
画像キャプション
1.西 悦子《ジャーマンアイリス》2016年 石川県能登島ガラス美術館蔵 撮影:岡村 喜知郎
2.藤田 喬平《ヴェニス花瓶》1996年頃 石川県能登島ガラス美術館蔵 撮影:岡村 喜知郎
3.藤原 信幸《「小文間の植物」シリーズ2013-02》2013年 石川県能登島ガラス美術館蔵 撮影:岡村 喜知郎
4.青地黄被花鳥文瓶 18世紀・清時代 中国 石川県能登島ガラス美術館蔵 撮影:岡村 喜知郎
5.黄色朝珠 19世紀・清時代 中国 石川県能登島ガラス美術館蔵 撮影:岡村 喜知郎
6.黄色饕餮文平壺 18世紀・清時代 中国 石川県能登島ガラス美術館蔵 撮影:岡村 喜知郎
7.マリアノ・フォルチュニィ 「デルフォス」ドレス 1930年代 神戸ファッション美術館蔵
8.黒色牡丹紗繍吉服褂 20世紀・清時代 中国 神戸ファッション美術館蔵
9.紗繍吉服袍(龍袍)20世紀・清時代 中国 神戸ファッション美術館蔵