神戸市都市景観形成基本計画~第3章~

最終更新日:2024年8月28日

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第3章 都市景観形成の具体化方策

3-1 地域・地区別の景観形成の推進

3-1-1 地域・地区別景観形成計画(ローカルプラン)の策定

 景観類型別の景観形成計画(ストラクチュアプラン)をもとに個々の地域・地区における景観形成計画(ローカルプラン)を策定し、景観形成の具体化を進める。具体化にあたっては、景観法と都市景観条例とを適切に運用することを基本的な枠組みとして捉えた上で、景観法に基づく「景観計画」をローカルプランの骨子とする。景観法と都市景観条例の特徴をいかし、それぞれの手法を併用しながら地域の実情に応じた弾力的なローカルプランの策定をめざす。

3-1-2 推進方策

 地域・地区別の景観形成の推進にあたっては、景観法を基軸に据えながらも、法と条例のそれぞれの特徴を生かした適切な役割分担と相互補完を図り、一体的な運用をめざす。また、景観法のみならず、都市景観に関連する他の法令・制度・計画・事業も活用して総合的な景観形成を図っていく。

3-2 景観まちづくりの多様な展開

3-2-1 わがまち景観構想わがまち景観構想

 総合的なまちづくり活動(都市計画マスタープランにおける「わがまち空間づくり」)の一環として、「わがまち」の景観をまもり、そだて、つくる活動を推進する。
 その過程で策定される「わがまち景観構想」を、ストラクチュアプランとの整合を図りつつ、ローカルプランとして位置づけ、構想の具体化を図る。

3-2-2 多様な景観まちづくり活動の推進

 市民主体の景観形成においては、市民花壇の維持管理、道路の活用と清掃活動、落書き除去、歴史的建物や空き家を活用したコミュニティ活動など、多くの人々がさまざまな活動を展開し続けることが重要であり、各分野での支援策を講ずる。

3-3 景観形成方策の多面的展開

3-3-1 景観資源の保全・活用茅葺民家の利活用

 景観資源とは、一般的には都市景観の質を高め、特色づける景観上価値ある自然・地形や建築物・工作物などを指すが、本基本計画では、都市空間に人が働きかける行為や仕組みなども景観資源に含め、以下のような視点に基づく保全・活用を推進する。

  1. 景観資源のさらなる発掘と共有
  2. 景観資源の保全・活用のための段階的取り組み(条例による景観資源の登録・指定、景観法による指定制度の活用)
  3. 情景を生む景観資源の活用と継承
3-3-2 パブリックスペースのデザインパブリックスペース

 パブリックスペースでは、居心地のよい空間デザインとともに、さまざまな維持管理主体が関わり、空間の使われ方のソフトな仕組みも重視されることから、以下のような視点からの充実化を図る。

  1. 空間領域間・主体間の連携と協調のデザイン
  2. 人と空間が織りなす情景のデザイン
  3. 多様な主体の連携による空間マネジメント
  4. 公共空間デザインアドバイザー制度・景観アドバイザー専門部会の活用
3-3-3 公共施設の整備公共施設の整備

 公共施設整備は都市景観の形成に直接大きな影響を与えるとともに、その先導的役割が期待される。これらの整備にあたっては地域特性や場所性に対する配慮が重要であるが、とりわけ市民が日常的に利用する公共施設については、より柔軟で活発な利用を可能にし、持続的に維持管理されるなかで、市や地域のシンボルとして愛着をもたれる公共空間(パブリックスペース)となるための仕組みについても考慮する。

3-3-4 屋外広告物の景観形成看板コンテスト

 屋外広告物は建築物におとらず景観形成への影響は大きく、近年、地域ごとのルールに基づく配慮がなされた広告物もみられる一方で、表示技術の進展により表現の多様化も進んでおり、以下のような視点からの対応を推進する。

  1. 市民(地域団体)による屋外広告物の取り組みへの支援
  2. 多様な広告物表現への対応
  3. 関連法規・条例との連携による屋外広告物の適切な規制誘導
3-3-5 神戸らしい緑化の推進神戸らしい緑化

 神戸らしい緑化とは、六甲山や河川軸など都市の骨格となる遠景や中景の緑を背景に、山麓に向かって立ち上る住宅地や公園の重なり合う緑や都心の連続した緑、草花に彩られたガーデンなど、神戸の地域の特色に応じた緑化である。今後とも以下のような視点からの緑化を推進する。

  1. 骨格となる緑の保全と育成
  2. 個性的な質の高い緑化、飾花
  3. 地域のまちづくりとしての緑化活動の推進
  4. 関連施策・計画との連携
3-3-6 他分野のまちづくりとの連携まちなか防災空地
 景観形成の取り組みは、これまでに述べてきた各分野のほか、他の行政各分野とも密接な係わりを持ちながら実践してく必要があり、例えば以下のような分野が挙げられる。
 
  1. 文化財保護
  2. 空き家・空き地対策
  3. 防災
  4. 福祉
  5. 観光
  6. 広報

お問い合わせ先

都市局景観政策課 

電話 078-595-6724