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姉妹都市・シアトル市とストーリーポール・トーテムポール

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神戸市中央区の花時計広場にはシアトル市から寄贈された木製の彫像が設置されています。現在、設置されているのは、2024年に頂いた、2代目のものです。

目次:

シアトルから頂いた花時計広場の木製彫像(概要)

初代(トーテムポール)

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作品名:トーテムポール
シアトル市から神戸市への贈呈:1961
作者:ジョセフ・ヒレア(先住民名はクォルクォルトゥ)。先住民族であるコースト・セイリッシュのルミ・ネーション出身
設置場所:旧花時計広場に設置していたが、破損や腐食が進んだため、現在は撤去され、神戸市立森林植物園に移設。土に還している。

2代目(ストーリーポール)

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作品名:絆を讃えて
制作:2022-2023、シアトル市から神戸市への贈呈:2024
作者:クワルシゥス(ショーン・ピーターソン)。先住民族であるコースト・セイリッシュのピュアラップ・トライブ出身。クワルシゥスは先住民族コースト・セイリッシュとしての名前。
設置場所:東遊園地南側(花時計の南)
備考:神戸市立森林植物園のシアトルの森には、「海の灰色熊」というトーテムポールが設置されています。

トーテムポール・ストーリーポールとは

トーテムポールとは、アラスカからカナダ、アメリカにかけた太平洋沿岸部に暮らす先住民族が制作する、高さ数メートルの木製の彫刻柱のことです。

このうち、コースト・セイリッシュ民族のものは、本来、ストーリーポールと言われます。しかしながら、初代の木製彫像は、神戸で慣例的にトーテムポールと呼ばれていたため、引き続き、「トーテムポール」の呼称を使っています。

このたび、ショーン・ピーターソン氏が二代目として制作したものについては、ストーリーポールと呼んでいます。

神戸でのトーテムポール・ストーリーポールの歴史(年表)

1957
神戸市とシアトル市、姉妹都市提携
1961
ジョセフ・ヒレア氏の旧花時計広場のトーテムポール(フレンドシップポール)が完成、設置
2015
旧花時計広場のトーテムポールを撤去
2017
シアトル側が新たな木製彫像の贈呈を検討し、制作を依頼したショーン・ピーターソンが姉妹都市60周年にあわせて来神、デザインを検討する
2022
姉妹都市65周年記念の際、ストーリーポールの贈呈およびイメージを発表
2023
シアトルにて実際のストーリーポール彫刻作業
2024
神戸にてストーリーポールを設置

初代トーテムポール

1961年、シアトル市民とシアトル市は、神戸へ贈るトーテムポール(フレンドシップポール)の制作をジョセフ・ヒレア(先住民名はクォルクォルトゥ)に依頼しました。ヒレア氏は米国先住民族の1つ、コースト・セイリッシュのルミ・ネーション出身でした。作品は、シアトルで3か月間、慎重に彫刻作業が行われたのち、神戸で仕上げがなされ、同年10月に完成しました。
このトーテムポールは市役所近く(旧・花時計広場)に54年間設置されていましたが、長年風雨にさらされたことによる破損や腐食が原因で、撤去・移設せざるを得なくなりました。2015年、トーテムポールは森林植物園に運ばれ、徐々に土へかえすことになりました。現在でも、森林植物園の北側で、その姿を見ることができます。

2代目ストーリーポール

初代トーテムポール撤去の報を受け、シアトル神戸姉妹都市協会、シアトル市そしてシアトル港は、今後数十年にわたり姉妹都市・姉妹港の証となりうる新たな彫像を贈ろうと、地元アーティストのクワルシゥス(ショーン・ピーターソン)に相談しました。クワルシゥスは、(ヒレア氏と同じ)先住民族コースト・セイリッシュのピュアラップ・トライブの出身です。

彼は、ヒレア氏が手掛けたトーテムポールについて学び、2017年にはその実物を見て、新たに制作する彫像デザインを検討。ヒレア氏の業績を示しつつ、ルミ・ネーションとピュアラップ・トライブの双方が大切にするコースト・セイリシュの芸術的伝統を表現しようと試みました。

作品が象徴するのは、つながりです。姉妹都市であるシアトルと神戸、コースト・セイリッシュをはじめとする北西海岸地域と日本の先住民、そして日本の人々、さらには私たち人類すべて、そういったあらゆるつながりを表しています。

作者のメッセージ ―日本とコースト・セイリッシュの人々をつなぐ―
「シアトルの記念碑的作品を制作し、神戸の人々と分かち合えることを大変光栄に思います。本作には、30年にわたる私の文化的探求の道のりや、自分の民族コースト・セイリッシュの芸術、偉大な先達から受けた影響が反映されています。
作品は、女性と鷲の2部分からなります。毛織物のブランケットを羽織る女性は、大地とのつながり、そして大地からもたらされるものを体現しています。コースト・セイリッシュにおいて、ブランケットは豊かさの象徴です。これは、お祝いの席で贈られる、日本の着物に通じる感覚ではないでしょうか。鷲は、我々の間で『何世代にもわたる歴史』を、太平洋に面する北西海岸地域の文化で『名誉』を表すと同時に、米国自体のシンボルでもあります。
私が、つかのま神戸に滞在できたときの、心に残るおもてなしの記憶も、本作には込められています。芸術家であり、文化の担い手でもある私自身にとっても、そしてシアトルと神戸の絆が続いていくうえでも、この作品が長く歴史の一部になれば幸いです。」

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市長室国際部国際課