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最終更新日:2024年9月19日
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親や友達と一緒に遊びたがらず、自分の興味のあることに(お気に入りのオモチャなどで)に集中して一人で遊んでいる。
その子独特の遊び方のルールやペースがあるはずです。まず、一人遊びの様子をよく観察してみましょう。オモチャの貸し借り、順番待ち、役割交代、勝ち負けなどのルールなどが理解できなかったり、自分のペースを乱されるのが嫌だったりするのかもしれません。
また興味が周りと合わない場合もあります。取り組む前にルールを視覚的に示して説明したり、興味をもつ内容を遊びに取り入れたり、単純化した遊びを大人と繰り返すなど本人に合った支援をスモールステップで行っていきましょう。
何度か名前を呼んでも振り向かず、返事もせずに知らん顔をしている。
決して悪気があってそうしているのではありません。聴覚に異常がみられない場合でも「注意の集中や分散(複数のことに同時に気を配ること)」に困難性をもっている子どもがいます。集中しやすい環境整備や注意を引いてからの指示を心がけるようにしましょう。
同じことを何度説明しても理解できない。
しかられたり、注意されたりしたことの記憶は残っていても「何についてしかられたのか、どうすれば良かったのか覚えていない」という子どももいます。感情的にしかるだけではなく、どうすればよいかが子どもに具体的に伝わるようにしましょう。そして少しでもできたらほめてあげてください。
例)「友達をたたいちゃだめ!」→「貸してほしい時は『かして』って言おうね」→支援して、成功させ、できたらほめる!
スーパーなどに買い物に行くと、つないだ手を振り払って、自分の行きたい方向や目的の場所に行ってしまう。一緒に手をつないで歩くことを嫌がるので大変です。
つないだ手を振り払った後、スーパーのどこに行くのでしょうか?あそこに行けばあれがある!といった目的があって、どこかに行こうとする場合もあるでしょう。それとも、人の多さや多数の商品に興奮して、どこに行くでもない場合もあるでしょう。そのため、なかなか買い物に連れて行きにくい場合もあるでしょう。まずは「子どもに名札(連絡先)をつけること」や「素早い買い物」などの工夫をしましょう。次に、「小さいお店」での「短時間」の買い物から、手をつないで一緒に始めてみましょう。
しかっても分からないのかと思い、怒鳴ったり、たたいたりしましたが、イタズラは減りませんでした。しかられても悪びれた様子はありませんでした。
しかることは意外と難しいものです。しかられても「何を」しかられているのか、ピンとこない(理解できない)子どももいます。また、お母さんの怒っている顔を楽しんでしまう子や、怒られていることが分かっていても、緊張した顔が笑っているように見える子もいます。まずは、「それはダメ!」ということが伝わるように工夫していきましょう。たとえば、怒っている顔をしっかり見せるのと同時に「指で×を作ること」「×と描かれたカードを見せること」など一貫する方が分かりやすいでしょう。次に、どうすべきかが分かるように絵に描いてあげたりして説明しましょう。
数人でままごとをしている子どもたちの横で、うちの子だけが一人ぼっちなので心配になりました。みんなの輪の中に連れて行っても、気がつくとまた一人で遊んでいました。
友達にあまり興味がなく、気がつくと一人で遊んでいる子どももいます。心配するのも分かりますが、少しずつ無理なくやっていきましょう。まずは、その子が好んでいる遊びで、お母さんが一緒に遊べるようになることです。その子の遊びを邪魔しないようにして、物の受け渡しや順番でやることを試みましょう。子ども同士での遊びに必要なスキル(たとえば、遊びの約束事に従う)ということを意識できるといいですね。
次に、他の子どもと同じことをしなくても、同じ空間に一緒にいることをねらってみましょう。さらには、その子が好きな遊び(たとえば、積み木並べ)を他の子にも一緒にやってもらえるようにしてみましょう。一緒に並べる、崩してみるなど・・・そこで可能であれば、お母さんが他の子との間に入って、仲介役をしてみましょう。それから、次第にお母さんの仲介を減らしていくのがよいでしょう。
車で出かける途中、いつもの道順ではない道を通ろうとしたら「この道じゃない!」と大声で叫び続け、怒り出して困りました。
いつもと同じ方法で、いつもと同じ結果が得られることは安心です。しかし、いつもと違うと不安になってしまいます。違った結果になった時に、どうしていいのか分からないからです。こうした不安が特に強い子どもがいます。いったん不安になってパニックになってしまうと、なかなか気持ちを切り替えることができません。ですから、いつもと違う場合には、本人に分かりやすい方法で、あらかじめ教えて、大丈夫ということを伝えてあげることが大切です。
友達と遊んでいる時や会話している時に、不意にかんだり、たたいたりして泣かしてしまう。
相手の子どもや親御さんに謝った後は、どうしてかんだり、たたいたのか(子どもに尋ねてもわからないことが多いです)を考えてみましょう。
仲良しになって一緒に遊びたかったのに、その方法が分からなかったのかもしれません。相手の子どもの仕草や声が嫌で、我慢ができなかったのかもしれません。
一緒に遊んでみると、その理由が分かるかもしれません。そばについて、大人が間に入って仲良く遊ぶ方法や嫌なことがあった時の我慢の仕方を教えてあげたりできるかもしれません。
公園で遊んでいたのに急に走って道路に飛び出したり、かなり段差がある所から飛び降りたりするので目が離せない。
子どもの行動に周りの大人は「危ない!」と思いますが、当の子どもは平気ということがよくあります。子どもはいたずらをして、ものごとの性質や成り立ちを知り、冒険をして行動の結果を考えるようになります。禁止を連発すると、この学びができないことになります。大人は子どもに言い聞かせようとしますが、これは物事の原因と結果の関係が分かるようになって、初めて可能になります。
ガスコンロの上の鍋などに手を伸ばそうとすること、包丁で遊ぼうとすること、お風呂のふたに上ろうとすること、コンセントにものを突っ込むこと、ベランダの柵によじ登ろうとすること、車道に飛び出そうとすることなど、命に関わることに限ってしかるようにするとよいでしょう。いつもしかっていると、しかられ慣れてしまって子どもの行動を制止できなくなったり、大人にかまってもらいたくて、わざとしかられることをしたりするので気をつけてくださいね。
お子さんは十人十色、かかわり方のポイントにつきましても、各人に合った方法があります。本文ではあくまで一般的なかかわり方を例示しており、すべての子どもに効果的であるとは限らないことをご了解ください。また、お子さんの発達が気になる時は、身近な相談窓口に気軽に相談してみましょう。