最終更新日:2024年11月13日
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「トライやるウィーク」で玉津中学の生徒が公民館にやってきました。
館周辺の自然学習のために一緒に野鳥観察をしました。この日観察できた野鳥は、イソシギ、シジュウカラ、ハクセキレイ、アオサギ、ヒドリガモ、オオバン、ハシビロガモ、ホシハジロ、オカヨシガモ、カワウなど。伊川を渡って公民館に戻ろうとしたときでした。「いた!」と一声が。カワセミでした。前日も2羽で縄張り争いをしている現場を見ましたが、この日は1羽。美しいコバルトブルーの鳥を見て生徒たちは「かわいい」と大喜びでした。
ようやく秋がやってきました。
水鳥も公民館近くの伊川・明石川や明石公園の池を目指して飛んできていて、日に日に種類が増えています。
今回紹介するのは明石公園・剛ノ池のオオバンです。黒の地味な鳥ですが、嘴から額までが白いのが特徴です。水草・虫・小魚を食べます。目が赤いので黒白赤のコントラストがきれいな鳥です。
まだ暑い日が続いていますが、「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、田んぼではヒガンバナが咲き、野鳥にも秋を感じさせる姿が見え始めました。
写真は9月26日に明石公園で撮った「エゾビタキ」です。「エゾ」と言っても北海道より北のシベリアやカムチャッカで夏を過ごし、子育てが終わって冬になる前に南へ向かいます。目標は遠くフィリピンやニューギニアという長距離の渡り鳥で、絶滅危惧種にも登録されています。そんな鳥が公民館の近くを訪れているなんてすごいですね。
夏になって鳥の種類もかなり減りましたが、夏にしか会えない鳥もいます。写真は公民館近くの田んぼでのコチドリです。スズメくらいの小さな鳥で、目の周り(アイリング)の鮮やかな黄色がチャーミングです。夏になると伊川や明石川の小石の多い河原で産卵し、子育てします。ヒナは小石の色に溶け込んで、双眼鏡でもみつけるのは困難です。しかし人や天敵が近づくと、気を引くために親鳥が鳴いたり、負傷したふりをするため、その周辺にいるということがわかります。
写真は公民館近くでのスズメの親子です。くちばしの根元が黄色い左の方が子どもです。5~6月といえば、野鳥にとって子育ての季節です。公民館の庇の下にもツバメが巣を作って卵を抱いていましたが、カラスに狙われて巣ごと落下してしまいました。卵からふ化しても多くのヒナは自然の中で命を落とします。このスズメの子どもが元気に育つことを願わずにいられません。
写真は桜満開の明石公園剛ノ池近くのコゲラです。スズメくらいの大きさで、最小のキツツキです。白黒の地味ですが美しい模様の鳥で、木の中の虫や実などを食べます。普段はシジュウカラなどのカラ類と一緒に行動することが多いようです。近くの木の上から「ココココココ」と木を突っつく音がしたらコゲラです。「ズイーッ」という声で鳴きますので、注意深く観察しましょう。
写真は公民館の北へ5分の田んぼのヒバリです。3~4月の春になると「ピーチクパーチク♪ヒバリの子♪」の歌のとおり、小さな身体に似合わず大きないい声で鳴いています。まっすぐ上空に上がって「ピーチクパーチクチチブチョイチリリ」と鳴いて、自分のテリトリーを主張します。鳴き終わるとスーッとまっすぐに降りてきます。
暖冬は、野鳥にとって冬はエサの少ない試練の日々。そんな冬を耐え抜いて、ようやく春を迎えました。写真は明石公園剛ノ池近くの梅林でのメジロです。抹茶色の身体に眼の周りが白の小鳥で、色からよくウグイスと間違われます。小さなくちばしの中にある先がスポンジ状になった舌で花の蜜を吸います。みかんなどの果実も好物です。さあ!メジロに会いに梅林に出かけましょう!
真冬の到来とともに、野鳥も増えてきました。写真は、明石公園のルリビタキ(雄)です。雄は全体の青とお腹のオレンジのコントラストが美しいです。夏の間は北海道や亜高山で過ごし、冬になると明石公園にも現れます。お気に入りの枝から飛んでエサを取って、その後同じ枝に戻るという、他のヒタキ類と同じ習性を持っています。
12月に入り、明石公園周辺にも冬鳥が増えてきました。9日の親子野鳥観察会の日には、ユリカモメが飛来しました。12日には昨年数羽しか見られなかった「ミコアイサ」が、剛ノ池で倍以上観察されました。下の写真の白い方がオスです。「巫女」の衣装のように真っ白で目の周りが黒。パンダのような愛嬌のある模様です。潜って魚を捕まえるのが上手で、潜る瞬間、尾羽がカモノハシの尾のようにしゃもじ型になります。
写真は、公民館近くの電線に止まった「モズ」のオスです。最小の猛禽類で「キイキイ」「ギュンギュン」という鳴き声がモズの「高鳴き」と言われます。カエルや虫を捕まえて尖った枝などに突きさす「早贄(はやにえ)」とうい行動で有名です。その目的は、エサが減る冬季に食べるためと言われていましたが、繁殖の際、メスの人気を得る行動でもあることが分かってきました。
「ケリの親子(手前がヒナ)」4月21日撮影
「育った幼鳥」6月26日撮影
玉津南公民館の北東部の田んぼにいます。 |
写真は公民館南側の伊川のコサギです。よく「シラサギ」と言いますが、白いサギにも3種類あります。「コサギ」「チュウサギ」「ダイサギ」です。名の通り大きさで分別します。コサギは一番小さく60センチくらいです。他の白いサギとの見分け方は「足」が黄色いところです。川の中を辛抱強く見て、瞬時に魚を取ります。
写真は明石公園の「アオサギ」です。「アオサギ」と言いますが、青ではなく、灰色です。剛ノ池の南西部では「カワウ」と「アオサギ」がコロニーを作っています。大人になると90センチを超える大きさになりますが、池の周りにはまだ小さな子供のアオサギも多くいます。よくありませんが、餌を与える人がいるようで、ここのアオサギは人慣れしていて近寄っても逃げません。
普通は「ギャー!」と汚い鳴き声を残して飛んでいきます。
北風に乗って北の国から南下する冬鳥。公民館近くの明石公園や伊川にも多くのカモ類がやってきています。今回紹介するのは「ハシビロガモ」。名のとおり嘴の先が広く、雄は後頭部の青と胸の白、胴の茶のコントラストが美しい鳥です。剛ノ池の中央部で10羽くらいが輪になってグルグル回っています。群れで回ることで効率よくプランクトンを集めて食べます。そのチームプレイをぜひ観察してください。
12月の親子野鳥観察会では「カワセミ」を最後に見ることができました。お腹がオレンジで背中がコバルトブルーの「清流の宝石」と呼ばれる美しい鳥です。「チー」と甲高い金属音のような声が聞こえたら近くにいます。枝から水面の小魚を狙って飛び込んで捕え、頭から上手に丸呑みします。公民館近くの明石城の堀や伊川、明石川に棲息しています。ぜひ美しいブルーを目に焼き付けてください。
写真は公民館近くの伊川にいるコガモのオスとメスです。日本に渡来する鴨の中では最も小さな鴨です。11月に来た時はオスの模様はメスと同じでしたが、冬の間に美しい青と赤茶の模様に変わりました。お尻の白の斑点も美しい鳥です。もうすぐ北へと帰って行きます。