最終更新日:2024年9月12日
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クリーンセンターでは、ごみを燃やした際に発生する熱を利用して発電を行っています。焼却に伴い発生する燃焼ガスを利用し、ボイラー設備により高温高圧の蒸気が作られます。この蒸気は蒸気タービンで回転エネルギーに変換され、発電機を回すことで電力を生み出します。
市内の3つのクリーンセンターによる発電量は年間で約2億1千万kWhであり、これは一般家庭約5.6万世帯分の年間使用電力量に相当します。(※3,814kWh/世帯として計算)
施設名 | 発電電力量[kWh] | |
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東クリーンセンター | 68,878,410 | |
港島クリーンセンター | 96,487,900 | |
西クリーンセンター | 46,548,950 | |
合計 | 211,915,260 |
神戸市では、発電した電力を施設運営に必要な電力として利用する他、余剰電力は電気事業者に売却しています。また西クリーンセンターの余剰電力は「神戸市地域エネルギー電力供給事業」で利用され、電力の地産地消を実現しています。
神戸市地域エネルギー電力供給事業※2024年度分の入札は終了しました。
3つのクリーンセンターのなかでも、特に港島クリーンセンターでは最新鋭の設備を備えており、20%と高い発電効率を実現しています。これはごみ処理施設における全国トップクラスの発電効率です。また、大地震などの災害時に地域一帯が停電した際にも、自立稼働により焼却と発電を継続できる設備を備えています。
港島クリーンセンターには、年間約13~14万トンの可燃ごみが入ってきます。実際は、家庭からのものと、事業者からのものが含まれますが、仮にすべてが家庭からのものとすれば、約24万世帯(神戸市全世帯の約3割)の可燃ごみを焼却していることになります。
これによる発電電力量は年間約1億kWhとなっており、これは一般家庭に置き換えると2.5万世帯(中央区の世帯数の約3割)の1年間の電力をまかなうことができます。
発電した電力量のうち約2割を所内で使用し、残り約8割の電力量は電気事業者へ売却しています。
港島クリーンセンターでは地震などの大きな災害により長期の停電が起きても、ごみ焼却と発電を続けることができます。
一般的なごみ処理施設では、大きな地震の際には焼却と発電が停止されます。停電が復旧するまで稼働することができませんが、港島クリーンセンターでは停電時でも安全を確認した後に非常用発電機を利用して自立稼働が可能です。電力会社の電力供給が止まった状態でも1週間程度は焼却と発電を継続できます。
また、電気自動車の充電設備を設置しています。地域停電時には、クリーンセンターで発電した電気で電気自動車等に充電を行い、これを移動電源車として活用することで地域の拠点施設に電気を送る仕組みを構築しています。