神戸市心身障害者扶養共済制度

最終更新日:2024年10月22日

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制度の概要

この制度は、障害のある方を扶養している保護者の方々の連帯と、相互扶助の精神にもとづき、障害のある方の生活の安定の一助と福祉の増進に資するとともに、親亡き後の障害のある方の将来に対し、保護者の方が抱く不安の軽減を図る目的で生まれたものです。
障害のある方を扶養している保護者が、自らの生存中に、一定期間、毎月一定の掛金を納めることにより、加入者(保護者)に万一のこと(死亡・重度障害)があったとき、障害のある方に終身一定額の年金を支給する制度です。

制度の仕組み

神戸市が加入者に負う責任を独立行政法人福祉医療機構(以下「機構」といいます。)が保険し、機構は生命保険会社・信託銀行との間でそれぞれ生命保険契約・金銭信託契約を締結しています。

制度の主な特色

  • 加入者(保護者)が死亡し、または重度障害になったとき、障害のある方に毎月2万円(2口加入の場合は4万円)の年金が生涯にわたって支給されます。
    ※重度障害の内容は、「年金給付金の支給について」の項目を参照ください。
  • 掛金の免除・減免制度があります。
    ※詳細は「掛金について」の項目を参照ください。
  • 加入者(保護者)が神戸市に支払う掛金全額が所得控除の対象となります。
  • 障害のある方が受け取られる年金については所得税及び地方税がかかりません。また、生活保護を受給される場合にもこの年金は収入認定されません。
  • 全国の都道府県・指定都市で加入でき、転出した場合は転出先の都道府県・指定都市で継続加入することができます。
  • 経済情勢の変化、制度の収支状況等を踏まえ、定期的に掛金額など制度の見直しが機構により図られています。
  • 加入者(保護者)の死亡等の理由によっては、年金が支給されない場合があります。

加入要件

加入者(保護者)の要件

障害のある方を現に扶養している保護者(父母、配偶者、兄弟姉妹、祖父母、その他の親族)であって、次のすべての要件を満たしている方が対象となります。
※障害のある方1人に対して、加入できる保護者は1人です。加入者となる保護者以外の方を、年金管理者として設定することができます。

  1. 神戸市内に住所があること
  2. 加入時(口数を追加される場合は、口数追加時)の年度(4月1日から翌年3月31日まで)の4月1日時点の年齢が満65歳未満であること。
  3. 特別な疾病または障害がなく、機構が生命保険会社と締結する生命保険契約の対象となる健康状態であること。
    ※加入時に生命保険会社による健康状態の審査があり、健康状態等によっては加入できない場合があります。

障害のある方の範囲

障害のある方とは、次のいずれかに該当する障害をお持ちで、将来独立自活することが困難であると認められる方です。(年齢は問いません。)
※加入後に障害のある方を変更することはできません。

  1. 知的障害者
  2. 身体障害者手帳を所持し、その障害が1級から3級までに該当する障害
  3. 精神または身体に永続的な障害がある方(統合失調症、脳性麻痺、進行性筋萎縮症、自閉症、血友病など)で、その障害の程度が1または2と同程度と認められる方

掛金

掛金月額

掛金の月額は、加入時(口数を追加される場合は口数追加時)の年度(4月1日から翌年3月31日まで)の4月1日時点の加入者の年齢に応じて決まります。具体的な金額は下表のとおりです。

例)6月6日で40歳になられた方がその年の10月に加入した場合、4月1日時点では39歳ですので、「35歳以上40歳未満」の掛金が適用されます。

掛金月額一覧表
加入時の年度の
4月1日時点の年齢
35歳未満 9,300円
35歳以上40歳未満 11,400円
40歳以上45歳未満 14,300円
45歳以上50歳未満 17,300円
50歳以上55歳未満 18,800円
55歳以上60歳未満 20,700円
60歳以上65歳未満 23,300円
  • 機構による制度の見直しにより、上記金額が改訂されることがあります。
  • 当月分の掛金を、20日までに納入通知書によりお支払いください。
  • 掛金は、加入者が死亡、または重度障害と認められた場合はその月分まで、または掛金免除になる月分までをお支払いください。
  • 脱退される場合は脱退月までお支払いください。

いずれも、既に払い込んだ掛金は返還されません。

  • 掛金の全額が所得税及び地方税の対象となる所得から控除されます。
  • 6ケ月間掛金を滞納されたときは、加入者の地位を失うことになります。

掛金免除

掛金は次の「要件1」及び「要件2」の両方に該当するまで払い込んでいただくと、以降の掛金が免除となります。

  • 要件1:加入日(口数を追加された分は口数追加日)から20年以上経過
  • 要件2:加入日(口数を追加された分は口数追加日)から「加入者が4月1日時点で満65歳である年度の加入応当日」の前日までの期間

※保険料免除においては65歳の誕生日の前日が満65歳に達した日となります。

例1)上記「要件1」が「要件2」より先に到来する場合
1993年11月8日 誕生日
2023年2月1日 制度加入
2043年9月1日 加入期間20年経過(要件1)
2058年11月7日 満65歳到達日
2059年4月1日 4月1日時点の年齢が満65歳
2060年2月1日 4月1日時点で満65歳である年度の加入応当日(要件2)
→要件1及び要件2の両方に該当したため、2060年2月から掛金免除

例2)上記「要件2」が「要件1」より先に到来する場合
1958年11月8日 誕生日
2022年7月1日 制度加入
2023年11月7日 満65歳到達日
2024年4月1日 4月1日時点の年齢が満65歳
2024年7月1日 4月1日時点で満65歳である年度の加入応当日(要件2)
2042年7月1日 加入期間20年経過(要件1)
→要件1及び要件2の両方に該当したため、2042年7月から掛金免除

掛金減免

掛金の払い込みが困難な方等に対して、神戸市では以下の掛金の減免制度があります。
※減免の適用は1口目で、2口目には適用されません。

【掛金減免事由】

  • 加入者が生活保護法(昭和25年法律第144号)による保護を受けている世帯及び中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)による支援給付を受けている世帯に属すること。
    →「免除」

  • 加入者が属する世帯の世帯主及びすべての世帯員が掛金の納付をすべき月の属する年度(掛金の納付をしようとする月が4月又は5月の場合にあつては、前年度)分の市町村民税を課されない者(当該市町村民税を免除された者を含む。)であること。
    →「掛金の額の10分の7に相当する額の減額」

  • 加入者が属する世帯の世帯主及びすべての世帯員が掛金の納付をすべき月の属する年度(掛金の納付をすべき月が4月又は5月の場合にあつては、前年度)分の市町村民税のうち所得割を課されない者であること。
    →「掛金の額の10分の3に相当する額の減額」

  • 災害その他の特別の事由があること。
    →「市長がその都度定める額の減額又は免除」

加入手続き

新規加入

保護者の方がお住まいの区役所・支所の保健福祉課に、次の書類を添えて申し込みます。

  1. 加入申込書
  2. 障害証明書
  3. 申込者(被保険者)告知書 ※窓口にてお渡しします。
  4. 障害者が市外在住の場合は、住民票の写し
  5. 年金管理者指定届書(障害のある方が年金を管理することが困難な場合)
    ※年金管理者と障害のある方との親族関係等を証明できる書類を添付(続柄の記載された住民票の写しや戸籍謄本等。ただし上記4に記載があれば不要。成年後見人の場合は登記事項証明書。)
    ※年金管理者が市外在住の場合は、住民票の写しが必要
  6. 掛金減免申請書(掛金減免事由に該当する場合のみ)

申請様式・資料

注意事項

  • 加入お申込み前に「重要事項のご説明」を十分にお読みいただき、「制度の内容」「個人情報の取扱い」をご確認、ご了解の上、申し込んでください。
  • 申込みにあたっては、「申込者(被保険者)告知書」でおたずねすることについて、事実をありのままに正確にもれなくご記入ください。故意または重大な過失により、正しく告知されなかった場合(「申込者(被保険者)告知書」に事実を記入しなかったり、事実でないことを記入された場合)、加入が解除されることがあります。解除された場合、年金はお支払いできません。
  • 加入承認日は毎月1日となります。また、加入申し込みから機構を通じて生命保険会社の審査を経て、承認・不承認の決定がなされるまで2ヶ月程度を要します。

口数の追加(既に1口加入している方が、新たに2口目の申込みをする時)

上記、新規加入の項目中、1と3の書類が必要です。

転出(加入している方が、他の都道府県、指定都市へ転出する時)

転出先都道府県・指定都市の扶養共済制度担当窓口にて、転入の手続きをしてください。

年金給付金の支給

年金支給要件

加入者が障害のある方の生存中にお亡くなりになった時、または加入日(口数追加分については口数追加日)以後の疾病や災害を原因として、次のいずれかの重度障害状態に該当していると認められた時は、その月分から障害のある方がお亡くなりになる月分まで年金を支給します。

重度障害状態

  1. 両眼の視力を全く永久に失ったもの
  2. そしゃく又は言語の機能を全く永久に失ったもの
  3. 両上肢を手関節以上で失ったもの
  4. 両下肢を足関節以上で失ったもの
  5. 一上肢を手関節以上で失い、かつ、一下肢を足関節以上で失ったもの
  6. 両上肢の用を全く永久に失ったもの
  7. 両下肢の用を全く永久に失ったもの
  8. 十手指を失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
  9. 両耳の聴力を全く永久に失ったもの
    ※重度障害状態の認定には審査があり、診断書の内容によっては認定されない場合があります。

年金支給額

1口:月額2万円(年額24万円)
2口:月額4万円(年額48万円)
※機構による制度の見直しにより、上記金額が改訂されることがあります。

年金管理者

障害のある方が、年金の請求手続きや、管理が困難な場合は、年金を受領し管理する「年金管理者」を指定することが必要です。また、年金管理者は変更することも可能です。

年金管理者と障害のある方との親族関係等を証明できる書類を添付(住民票の写しや戸籍謄本等。成年後見人の場合は登記事項証明書)
※年金管理者が市外在住の場合は、住民票の写しが必要です。

年金給付申請

お住まいの区役所・支所の保健福祉課に、次の書類を提出してください。

  1. 年金給付申請書
  2. 死亡診断書もしくは死体検案書の原本(重度障害の場合は、障害診断書)
    ※コピーの場合は、診断書を発行した医療機関による原本証明が必要。
  3. 加入者の住民票の写し(除票)
  4. 障害のある方の住民票の写し
  5. 年金管理者の住民票の写し
  6. 口座振替依頼書
  7. 上記6で指定する口座の銀行等通帳裏表紙のコピー
  8. 死亡・重度障害届出書
申請様式

年金給付金を支給できない場合

以下の理由によるものについては、年金給付金を支給できません。

  1. 次のいずれかの事由によって、加入者がお亡くなりになった場合
    • 加入日(口数追加分については口数追加日)以後1年以内の自殺。
    • 障害のある方が故意に加入者を死亡させたとき
  2. 次のいずれかの事由によって、加入者が重度障害状態になられた場合
    • 加入者の故意または重大な過失に基づく行為によるもの
    • 加入者の犯罪行為によるもの
    • 障害のある方の故意による傷害行為によるもの
    • 加入前(口数追加分については口数追加前)の疾病・災害によるもの
    • 加入者が、加入前(口数追加分については口数追加前)に生じていた所定の障害状態、または加入前(口数追加分については口数追加前)の原因によって加入者となった後生じた所定の障害状態を有していた場合において、すでに障害を生じている身体の同一部位に新たな障害が加重した場合
  3. 加入者の生存中に障害のある方がお亡くなりになられた時
    (弔慰金の対象となる場合があります。)
  4. 制度から脱退された時

弔慰金

1年以上加入した後、加入者の生存中に障害のある方がお亡くなりになった時は、加入期間(口数追加分については口数追加日以後の加入期間)に応じて、加入者に以下の弔慰金を支給します。加入者と障害のある方が同時にお亡くなりになった場合にも、弔慰金が支給されます。

加入期間による弔慰金
加入期間 1年以上5年未満 50,000円
5年以上20年未満 125,000円
20年以上 250,000円

上記は1口あたりの金額です。
※機構による制度の見直しにより、上記金額が改訂されることがあります。
※2007年度以前に加入された分については、上記の金額と異なっています。
※掛金のお支払いは障害のある方がお亡くなりになった月の分まで必要です。
※既にお支払いになられた掛金は返還されません。

弔慰金給付申請

お住まいの区役所・支所の保健福祉課に、次の書類をご提出ください。

申請様式

脱退一時金

下記の場合は、加入期間(口数追加分については口数追加日以降の加入期間)に応じて、脱退一時金を支払います。

  • 5年以上加入した後、加入者および障害のある方の生存中に、加入者からの申出によりこの制度から脱退したとき
  • 加入口数を2口から1口に減らしたとき

【注意】制度から脱退した場合、それまで加入していた条件(加入年齢、掛金額、加入期間等)は継続できなくなります。

加入期間による脱退一時金
加入期間 5年以上10年未満 75,000円
10年以上20年未満 125,000円
20年以上 250,000円

上記は1口あたりの金額です。
※機構による制度の見直しにより、上記金額が改訂されることがあります。
※2007年度以前に加入された分については、上記の金額と異なっています。
※掛金のお支払いは脱退される月の分まで必要です。
※既にお支払いになられた掛金は返還されません。

脱退一時金給付申請

お住まいの区役所・支所の保健福祉課に、次の書類をご提出ください。

  1. 脱退一時金給付申請書
  2. 加入者の住民票の写し
  3. 障害のある方の住民票の写し
  4. 口座振替依頼書
  5. 上記4で指定する口座の銀行等通帳裏表紙のコピー
  6. 脱退(口数の追加の取消)申出書

申請様式

その他の手続き

氏名・住所の変更

加入者、障害のある方、年金管理者、年金受給権者の住所・氏名が変更された場合は、お住まいの区役所・支所の保健福祉課に、次の書類をご提出ください。

氏名を変更された場合は、戸籍抄本が必要。
※神戸市外に住所変更された場合は、住民票の写しが必要。

加入証書(口数の追加証書)・年金証書の再交付

加入証書、口数の追加証書、年金証書を紛失、損傷等した場合は、お住まいの区役所・支所の保健福祉課に、次の書類をご提出ください。

留意事項

掛金の払い込みが満了し免除されている加入者は、掛金のお支払いがないため、本制度に加入していることを失念している、またご家族等が加入者がこの制度に加入していることを知らない等の理由により、年金等の請求手続きが行われていないケースが見受けられます。十分ご留意ください。

制度に加入後、次のような事実が生じた場合は、速やかにお住まいの区役所・支所の保健福祉課にご連絡ください。

  • 加入者がお亡くなりになられたとき、または重度障害状態に該当されたとき
  • 障害のある方が加入者より先にお亡くなりになられたとき
  • 加入者が本制度から脱退されるとき
  • 加入者が他の都道府県・指定都市に転出されるとき
    (神戸市心身障害者扶養共済制度からは脱退となりますが、転出先の都道府県・指定都市において加入手続きを行うことにより、加入を継続することができます。この場合、神戸市での加入期間や転出先での加入期間は通算されます。)
  • 加入者、障害のある方、年金管理者の住所や名前等に変更があったとき
  • 年金管理者を指定・変更しようとするとき、または年金管理者がお亡くなりになられたとき
  • 年金受給者(障害のある方)が死亡したとき
  • その他上記以外の変更等で不明な点があるとき

扶養共済制度に関するお手続きは下記の窓口でおこなう必要があります。住所変更や死亡の届出等を市民課へ提出するだけでは、扶養共済制度の手続きはなされませんのでご注意ください。

神戸市心身障害者扶養共済制度についてあらためてご確認いただきたい点(PDF:257KB)

申請・相談の窓口

お住まいの区役所・支所の保健福祉課で手続きできます。
区役所・支所一覧

参考

お問い合わせ先

福祉局障害福祉課