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最終更新日:2024年6月25日
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磯上公園は1955年に設置された近隣公園で、長きにわたり有料グラウンドとして団体スポーツをメインに利用されてきましたが、都心・三宮再整備に伴う公園内への体育館建設の決定を受け、港島南球技場にグラウンド機能を引き継いだ上で、2022年9月30日をもってその役割を終えました。
一方で、磯上公園は三宮南エリア(下図参照)に位置する都心の貴重なオープンスペースであり、残された旧グラウンドエリアを最大限有効に活用していく必要があります。
公園が設置された1955年から周辺環境が大きく変化していることからも、磯上公園が担う役割や機能を改めて見直す必要があり、都心・三宮再整備事業として磯上公園の一部のエリアにて再整備を実施しました。
図:磯上公園の位置と三宮南エリア
*赤点線枠が三宮南エリア(小野柄通1丁目から8丁目、御幸通1丁目から8丁目、磯上通1丁目から8丁目、八幡通1丁目から4丁目、磯辺通1丁目から4丁目、浜辺通1丁目から6丁目)
図:青色部分が磯上公園再整備範囲
2021年11月から現在
地域団体や利用団体等への意見聴取
2021年12月から2022年1月
三宮南エリアを含めた今後の磯上公園のあり方・ニーズを把握するため、公園利用者や中央区ネットモニター、地域団体等を対象に磯上公園に求める空間についてのアンケートを実施(回答者数638名)
「どんな機能があれば磯上公園を利用したいか」(*注釈)の質問の結果を属性別に分析したところ、以下の様な傾向が見られました。
表:回答者属性
磯上公園周辺には、東遊園地、みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園)、小野浜公園の3つの大きな公園があり、再整備にあたってはこれらの公園が持つ特徴を活かすことや、機能の分担を考慮する必要があります。
図:周辺3公園
また、公園利用者や中央区ネットモニター、地域団体等を対象に行ったアンケートや都心三宮デザイン調整会議の有識者の意見、公園がある三宮南エリアの特性、再整備範囲外の磯上公園が持つ機能などを踏まえ、以下の3つの空間を磯上公園に持たせ、都心に生活する人が健康で癒される空間を作ることとしました。
1ヒーリング・ガーデン空間
2多目的広場・運動空間
3遊び空間
機能の配置を検討する際には上記の3つの空間(ヒーリング・ガーデン空間、多目的広場・運動空間、遊び空間)に加え、都心の回遊性を高めるため、既存の南北園路の位置をプロムナードゾーンとするとともに、公園の南東角に新たに出入口を設けることとしました。
また、2022年にオープンした磯上体育館との接続や公園地下にある耐震性貯水槽の位置などの諸条件も考慮し、以下の様に設計しました。
図 磯上公園再整備内容
体育館前や公園南側には多目的利用の芝生広場を設けています。体育館前の芝生広場は、体育館のデッキテラスに接続したくつろげる空間に。公園南側の芝生広場は、有料のグラウンドとして供用されてきた歴史に配慮し、こどもたちのちょっとしたボール遊び等にも対応できるよう、サッカーコートの1月4日サイズ(53m×34m)の広さを確保しています。
芝生広場周辺には、小型遊具3基(円盤ブランコ、回転遊具、登はん遊具)と健康遊具1基(うんてい)を設置。遊具の選定にあたっては、できるだけ多くの方々に楽しんでいただけるよう、幼児や障害のある人も一緒に遊べるインクルーシブ遊具をメインとし、それぞれの機能の違いや周囲の景観とのバランスも配慮しました。
滝や池がつくり出す水景と植栽に囲まれた癒しの空間。米国在住の世界的な造園家 栗栖 宝一(くりす ほういち)さんに監修いただき、本格的な日本庭園の作庭技法を取り入れた癒しの庭を整備しました。ガーデンの施工にあたっては、竹林整備や活用に取り組んでいる「淡河バンブープロジェクト」が作成した北区淡河産竹チップを使用した土系舗装を採用する等、居心地のよい空間づくりとともに、環境負荷低減や放置竹林対策に資する施策にも取り組んでいます。
ヒーリングガーデンの詳細はこちら(PDF:18,807KB)