市内の各地域にいる「くらしのパートナー※」から寄せられた悪質商法や消費者トラブルの情報を、読みやすくレポートにまとめました。(※くらしのパートナー)
家族やご友人への注意や呼びかけなどに、活用してください。
目次
(印刷用PDFデータ)⇒KOBEくらしのレポート令和5年8月号(PDF:1,529KB)
「えっ?使い古した靴でもOK?」不用品買い取りの突然の電話に注意!
実例
「いらない靴はありませんか。」と電話があった。「ありません。」と答えると、「では洋服は?アクセサリーは?」と次々に聞いてこられて、こちらの返事をする間もない。
「今は忙しいので」と言うと「夕方の何時ころでしたら?」と言われる。気の弱い人だと押し切られるでしょう。
「訪問購入」に関する法律上のルール
事業者が消費者の自宅等を訪問して、物品の買い取りを行う取引を「訪問購入」といいます。
法律は、訪問購入の勧誘を求めていない消費者の自宅に飛び込みで訪問し、勧誘を行うことを禁止しています。
しかし、
電話での勧誘は基本的には禁止されていません。
では、事例のように購入業者が消費者に電話をして、巧みな営業トークに乗せられて、消費者が購入業者の訪問を許した場合、消費者が「勧誘の要請をした」ことになって、あきらめなければならないのでしょうか?
訪問購入を受けて困ったときは…
訪問購入の電話に興味がなければ、電話を切ることが一番の対処法ですが、うまく電話を切れない場合もあるでしょう。訪問購入には「クーリング・オフ制度」だけでなく、クーリング・オフ期間中に物の引き渡しを拒むことができる制度など、消費者を保護する制度があります。
また購入業者が勧誘や書面の交付などの手続きで法律違反をしている可能性もあります。電話に困惑して購入業者の訪問を許し、不本意な契約に至った場合は、速やかに消費生活センターに相談しましょう。
後悔しないために…。
「保険金で直せる?」そんな勧誘は詐欺!
自然災害に乗じた悪質な勧誘
「火災保険の保険金を使ってリフォームしませんか。」
「風水害のせいにして保険金を請求しましょう。」
「面倒な手続きは全部こちらでしますよ。」
地震、台風、豪雨など、昨今の自然災害の増加で、便乗して悪質な勧誘が報告されています。悪質業者の目的は、代行・サポート費用として多額の手数料を支払わせることです。
そもそも火災保険って…
火災保険は火災だけでなく、契約の内容によっては災害での住宅の損害にも補償される場合があります。しかし、老朽化など経年劣化で生じた損害は対象外です。
そもそも、保険金を請求できるのは契約者本人だけです。業者が契約者に代わって、保険の申請を行うことはできませんし、ウソの理由による保険金請求は、保険会社から解約・返金を求められる可能性があるだけでなく、詐欺に加担したことにもなりえます。
実際に保険で修理する場合はこうしましょう!
自然災害による損害で住宅修理が必要な場合は、修理業者と契約する前に、自分自身で保険会社へ相談しましょう。
修理業者の見積額がそのまま保険金として下りるとは限りませんし、修理に至らなかった場合に解約できない、または高額な違約金が発生する契約内容が盛り込まれている場合もあるからです。
もし、勧誘されてもすぐに契約をしないことがとても大切です。
無料のバス旅行での高額商品購入に注意!
実例
夫と無料のバスツアーに参加し、途中立ち寄った建物で販売員から健康に良いとされるムートンの磁気付きマットレスを強く勧められた。よく考える時間もなく、夫と自分で各自のクレジットカードを使いそれぞれ45万円1回払いで決済してしまった。
商品が届き使用したが自分にはどうも合わない。クーリング・オフできるか。(70歳代、女性)
アドバイス
無料などのバスツアーには、製造直売のようなところの見学がコースにあり、かなり高額な商品を売りつけられることがあります。
その場の雰囲気にのまれたり、旅という非日常の中で気分が高揚してつい購入してしまうケースがみられます。
強引に勧められても、冷静になり、本当に必要なものかをよく考えましょう。
必要なければきっぱりと断ることが大切です。
要件を満たせばクーリング・オフが出来る場合もあります。
困ったときは、早めに消費生活センターにご相談ください。
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ネット通販!支払い別の注意点!
「前払い」
=商品・サービスの提供を受ける前に支払いをする方法
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商品やサービスを受ける前に代金を支払うので、サイト運営者の住所が不明ではないか、電話が通じるかなどに注意しましょう。
連絡先が口座名義人と同一であるか確認し、個人名義口座への振り込みは控えましょう。
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「即時払い」
=商品・サービスの提供を受けると同時に支払いをする方法
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代金引換の場合、代金を支払った後に商品が「偽物」とわかっても、宅配業者に返金を求めることは出来ません。
代引配達しか選択できない通販サイトには注意が必要です。
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「後払い」
=商品・サービスの提供を受けた後に支払いをする方法 |
代表であるクレジットカード決済はインターネット上でカード情報を入力するため、漏えいのリスクがあります。
通信が暗号化(SSL)※されていないなど、信頼性が低いと思われるサイトでは、クレジットカードでの購入を控えましょう。
どんな手段で漏えいするか分かりません。支払明細書には目を通し、不明な点が無いかのチェックは怠らないようにしましょう。
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それ本当にお得?金融商品の契約、よく考えて。
投資信託を購入すると高い利率が受けられる?
銀行で投資信託を購入すれば、年3.0%の定期預金に同額預けられると勧められました。
通常の定期預金の利息が年0.02%なので、非常にお得。さっそく投資信託を100万円で購入し、同額の定期預金も預け入れました。
「投資信託を購入すれば、同額まで条件の良い定期預金ができる」というプランはよく見聞きするもの。非常にお得に見えます。
しかし、この定期預金が3か月などの短期であることが多いです。本当に得かは、預入期間を確認して計算した利息と、投資信託を購入する際に払う販売手数料を比べて判断しましょう。
実際に計算してみると…
例えば、「投資信託の販売手数料は1%」「定期預金は利息3%で3か月」の場合
利息は 100万円 × 0.03(3%) ÷ 365(1日分) × 90(3か月)
= 約7,400円 → 税金が引かれて6,000円弱に。
投資信託の販売手数料は 100万円 × 0.01(1%) = 10,000円
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利息より販売手数料が4,000円多くなり、投資信託そのものの運用結果は考慮せず、単純に収支を比較すれば必ずしもお得とは言えません。
表面上の数字に惑わされることなく、自分の希望と計算結果を比べて判断することが大事です。
原稿作成:消費生活マスター
情報提供:くらしのパートナー、あんしんすこやかセンター
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