KOBEくらしのレポート2023年10月号【デジタル版】

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「KOBEくらしのレポート」は、市内の各地域にいる「くらしのパートナー※」から寄せられた悪質商法や消費者トラブルを、読みやすいレポートにまとめたものです。
(※くらしのパートナー)
家族や友人の方への注意の呼びかけなどに、ぜひ活用してください。

目次

(印刷用PDFデータ)⇒KOBEくらしのレポート令和5年10月号((PDF:1,247KB)

「電気代が未納なので2時間後に停電します!?」その電話、詐欺です

【実際の事例】

未納電話電話に出たら自動音声ガイダンス(機械の音声)で、「電気代が未納になっています。2時間後に停電します。支払い状況を確認する場合は『1』を押してください」というアナウンスが流れてきました。

停電しては大変なので『1』を押したらオペレータが出てきて、名前と生年月日を尋ねてきました。
 
おかしいと思って電話を切りましたが、停電しませんでした。

それは詐欺です

ハガキやショートメッセージ、メールなどで送り付けられていた架空請求と同じ手口です。電気や電話、インターネットなど、さまざまな料金での事例が報告されています。

不安を煽って名前や生年月日、銀行口座やクレジットカードなどの個人情報を聞き出したり、お金を払わせたりするのが狙いです。

どうしたらよい?

ハガキやメールなどの場合と同じく、無視(電話を切る)しましょう。

電気や電話など料金の支払い状況が気になったら

もし、電気や電話など料金の支払い状況を確認する場合は、不審な電話の自動音声ガイダンスやオペレータが案内する連絡先ではなく、自分で料金の明細や請求書などから契約している会社の連絡先を調べて問い合わせましょう。

「土地を買いたい人がいる」「土地を売却できる」
原野商法の2次被害が増えています

どんな手口?

原野商法悪質業者は、過去に原野商法で土地を購入し処分に困っている消費者が高齢になり、子や孫に迷惑をかけたくないので早く売却したいという心理につけ込んできます。
 

原野商法:
価値がまったくない、もしくはあっても非常に低い土地であるにもかかわらず、あた
かも価値があるように見せかけて、高値で売りつける商法。

原野商法二次被害:
過去の原野商法の被害者やその相続人に、さらに原野を売りつけたり、管理費を請
求したり、土地が高く売れると勧誘し、土地を売るためと言って「測量費」「広告費」
など様々な名目で金銭を支払わせる手口。

どうしたらよい?

  1. 「土地を買いたい人がいる」「土地を売却できる」等のセールストークをうのみにしない。
  2. 電話勧誘、訪問販売での不動産取引の勧誘は、慎重に!少しでも不審な点があれば契約しない。
  3. 「土地の売却のため」と言われて、何らかの名目で金銭を請求されたら、契約する前に家族や周りの人に相談しましょう。(絶対に即決しない)
契約後は業者と連絡が取れなくなることが多く、時間がたてばたつほど、お金を取り戻すことが困難になります。
そのため、原野商法の二次被害に遭ってしまった時は、なるべく早く消費生活センターに相談しましょう。

先々の負担まで考えて!家庭用蓄電池の契約

【実際の事例】

蓄電池現在自宅にソーラーパネルを設置している。そのメンテナンスをすると訪問して来た人から「電気料金も年々上がっているので、蓄電池を購入しないか」と勧められ、約250万円を13年の分割払いで支払うという契約をした。

しかし、よく考えたら、自分たちも歳を取っており、支払いも難しくなるので、高額な契約はやめたほうがよいと思った。解約したい。(60歳代)

アドバイス

  1. 家庭用蓄電池の導入で、電気料金が安くなる等のメリットがあるとしても、購入費用や設置工事等の初期費用の他、ローンの利息、メンテナンス費用など様々な費用が発生します。契約に当たっては、先々かかるコストも考え、納得した上で契約しましょう。
  2. 複数社から見積もりを取り、比較検討した上で契約することが大切です。

こんな言葉を聞いたら要注意!詐欺的な投資勧誘で使われるキーワード

キーワード未公開株・社債
「未公開株」とは証券取引所に上場していない株で、「上場間近で必ず儲かる」 など虚偽の勧誘による被害が多くあります。社債とは、企業が設備投資などの事業資金を調達するために発行する債権です。

「未公開株」や「社債」の販売ができるのは 登録を受けた証券会社と未公開株や社債の発行会社に限られており、他の者が勧誘を行うことは原則禁じられています。

ファンド
資金運用を機関投資家が代行する金融商品のことで、出資金名目で金銭を、だまし取られる被害が発生しています。

パソコンやスマホに突然の警告画面「サポート詐欺」が多発中

特殊詐欺の中でもサポート詐欺が多発

警察庁の発表によれば、令和5年1月~6月までの全国の特殊詐欺被害はおよそ9400件、193億円にのぼり、中でも「サポート詐欺」の被害が急増しています。

「サポート詐欺」とは

サポート詐欺パソコンやスマホの画面に「ウイルスに感染した」といったうその警告を表示させ、あたかもウイルスに感染したかのようにみせかけ不安をあおります。さらに遠隔操作でサポートするかのようにみせかけ、表示された電話番号へ連絡させ、現金や電子マネー等※をだまし取る犯罪です。

※電子マネーやギフトカードのだまし取りは、コンビニなどで購入させた電子マネーの番号やひらがなIDを送らせてその権利を奪いとるものです。

「電子マネー」の番号は、一度知らせたらお金が戻ってきません。

万が一、警告画面が出てもあわてず、無視しましょう。

絶対に、表示された電話番号に電話をかけてはいけません。

警告画面が消えないときは、電源を落とし、強制終了しましょう。不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに警察や消費生活センター等へ相談しましょう。
 

原稿作成:消費生活マスター
情報提供:くらしのパートナー、あんしんすこやかセンター

お問い合わせ先

地域協働局消費生活センター