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日本遺産「伊丹諸白」と「灘の生一本」下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷

最終更新日:2024年10月28日

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ストーリー

江戸時代、伊丹・西宮・灘の酒造家たちは、優れた技術、良質な米と水、酒輸送専用の樽廻船によって、「下り酒」と称賛された上質の酒を江戸へ届け、清酒のスタンダードを築きました。酒造家たちの技術革新への情熱は、伝統ある酒蔵としての矜持と進取の気風を生み、「阪神間」の文化を育みました。
六甲山の風土と人に恵まれたこの地では、水を守り米を育てる人々、祭りに集う人々、酒の香漂う酒造地帯を訪れ、蔵開きを楽しむ人々が共にあり、400年の伝統と革新の清酒が造られています。

「日本遺産」ポータルサイト(外部リンク)

構成自治体

兵庫県(伊丹市、神戸市、西宮市、尼崎市、芦屋市)

神戸市内の主な構成文化財

灘の酒造道具(菊正宗酒造記念館)

御影郷・菊正宗嘉納家(万治2年(1659)創業)が伝える近世~近代の酒造用具566点。菊正宗酒造記念館(菊正宗株式会社)所蔵。

灘の酒造道具

沢の鶴株式会社大石蔵附灘の酒造道具一式・槽場遺構(沢の鶴資料館)

西郷・沢の鶴(享保2年(1717)創業)の酒蔵(江戸時代末)を沢の鶴資料館として公開。酒造道具や江戸へ酒を運んだ千石船の模型を展示。発掘調査で発見されたもろみから酒を搾る「槽場遺構」を露出展示。

沢の鶴資料館の槽場遺構

菊正宗本嘉納家酒関連資料及び樽酒マイスターファクトリー(菊正宗酒造記念館)

御影郷・菊正宗嘉納家の酒造りに関する資料。復元された水車小屋や、美人画ポスター・木製看板・酒器・一枚板の大看板など。樽酒マイスターファクトリーでは、吉野杉の香がする工場
で、樽造りの技術の伝承をしており、職人の技を見学できる。菊正宗酒造記念館(菊正宗株式会社)所蔵。

灘の酒樽製作技術

敏馬神社弁財船絵馬(敏馬神社)

船船主らが敏馬神社に奉納した船絵馬(ふなえま)。弁財船を額一杯に描く。18世紀中頃を中心として奉納。敏馬神社は古来よりの海上交通の要衝「敏馬の浦」に座す。社地のある神戸市灘区・大石は酒造業・廻船業が栄えた、灘五郷・西郷に当たる。

弁財船絵馬

白鶴美術館本館、事務棟、土蔵、茶室

公益財団法人白鶴美術館の建物。本館では白鶴嘉納家7代目治兵衛のコレクションを展示。土蔵は治兵衛の持論に基づき、鉄筋コンクリート造ではあるが伝統的な木造土蔵造り風の建物。事務所棟も鉄筋コンクリート造ではあるが、木造真壁造り風の建物。土蔵は伝統的な木造土蔵造りである。茶室は、入母屋屋根の中央を瓦葺とし、その周囲に銅板を葺回した瀟洒な外観を呈し、かつ上質な造りである。

白鶴美術館

甲南漬資料館(旧高嶋家住宅主屋)

御影郷にある酒粕問屋高嶋平介商店で、甲南漬(奈良漬)製造で成功した2代目当主の邸宅。塔屋のパラボラアーチが特徴。1930年建築。

甲南漬資料館

御影公会堂

御影郷・白鶴嘉納家7代目治兵衛が出資・建設し、地域の社会活動に貢献した。展望塔であるフライタワーが特徴。1933年建築。

御影公会堂

取り組み

神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市及び兵庫県、灘五郷酒造組合、伊丹酒造組合、各市観光団体による協議会を設立し、地域の魅力的な文化財および観光資源を国内外に発信しています。

お問い合わせ先

文化スポーツ局文化財課