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2024年4月からの一般公開日は公開カレンダーでお知らせしています。
2024年度公開カレンダー(PDF:117KB)
イベントなどは、決まり次第HPでお知らせします。
「内田家住宅」表門から入ると主屋が見えてきます。
内田家住宅は今から約270年前に建てられた茅葺民家です。西小部村で代々庄屋を務めた家柄で、広い土間には5連のカマドや2部屋合わせて18畳の座敷が設けられ、多くの人々がこの建物に集ったことがうかがえます。この主屋の構造から江戸時代中期に建てられたと考えられています。目立って大きな改変もなく当時の建物の構造をよく残していて、かつては地元において「小部千年家」と呼ばれていました。
1996年に兵庫県重要有形文化財に指定されました。そして、2003年1月から解体修理を3ヵ年かけて行い、2007年から一般公開しています。ぜひ、主屋の内部を見学して茅葺民家の魅力に触れてください。
内田家住宅主屋
(上)主屋平面図(下)断面図
主屋の部屋の様子
土間にある5連かまど
かやぶきで呼ばれる「カヤ」という植物はなく、主にススキ、アシ、ヨシのことを指しています。神戸にあるかやぶき民家の屋根の材料は主にススキを使っています。昔は近くで採れたススキを使っていましたが、今は遠方の岩手県金ヶ崎産や熊本県阿蘇産を取り寄せています。内田家住宅の屋根に葺いているかや材は、直径20センチの束で約5,300束使用されています。
内田家住宅の屋根は植物であるススキ、柱・板扉は木材が使われています。そのため、燃えやすい建物のため火除けのおまじないとして「水」の文字が屋根に付いています。探してみてください。
神戸にあるかやぶき建物の屋根の上には、茅束を杉皮で巻いた「カラス」と呼ばれる棟飾りをのせています。のせる数は必ず奇数と決まっていますので、一度数えてみてください。
板の間にある土壁は、かまどやいろりのススで真黒になります。内田家住宅では、建てられた当時の壁の一部を残していますのでよく観察してください。
ナンドは窓がなく土壁の部屋です。天井の子竹の隙間には粘土が詰められて燃えにくくしています。