斜面地に建築する場合のQ&A

最終更新日:2024年4月2日

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Q-01いわゆる「がけ条例」の対象かを知りたい。

A-01神戸市全域において、敷地内及び周囲に高低差がある敷地で建築物を計画される際は、用途・規模に関わらず、「がけ条例」の対象となる場合があります。詳細は下記のページで判断フローをご確認ください。

がけ条例のホームページ

Q-02がけ地に建築する建築物は、どのような安全性の検討をすればよいのか知りたい。

A-02建築基準法第19条及び神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例第20条の規定をはじめ、神戸市斜面地建築物技術指針・同解説による安全性の検討が求められます。

建築基準法第19条では、建築物ががけ崩れなどによる被害を受ける恐れがある場合には、擁壁の設置その他安全上適当な措置が規定されています。
神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例第20条では、1mを超えるがけ地に建築する場合について建築物ががけ崩れに対して擁壁の設置その他の安全上必要な措置を規定しています。
神戸市斜面地建築物技術指針・同解説では、建築物にかかる土圧の設定や検討方法その他技術的指針を定めていますので、がけ地に建築物などを建築する場合にご活用ください。

Q-03近くに古い擁壁があるとき擁壁の造り替えをしないと建築できないのかを知りたい。

A-03建築しようとする建築物と擁壁との位置関係を考慮して、擁壁は現場に適した安全措置を講じなければなりません。

擁壁に外見上支障や異常があった場合は、設計者において造り替えまたは適切な改善の方策を検討しなければなりません。
また、現時点で擁壁に外見上支障などが見られなくても、これからも大丈夫とは限りません。新たに建築することによって既存の擁壁に負担をかけないように次のような措置を講じる必要があります。

  • がけ上建築物:建築物の基礎を擁壁に影響を与えないところまで根入れするなど
  • がけ下建築物:がけ崩れから建築物を守るため防護壁・擁壁を設置するなど

Q-04建築物を建築するときの既存擁壁の安全性の判断は誰がするのか知りたい。

A-04設計者が、建築物の確認申請に先立って、過去の造成履歴や擁壁の外見、断面および水抜き穴の状況などを調査し判断していただきます。

過去の造成履歴について、下記の窓口で調べることができます。

都市計画法による開発許可:都市局都市計画課(三宮国際ビル6階)
宅地造成及び特定盛土等規制法による許可:建設局防災課(神戸市役所4号館(危機管理センター)6階)
建築基準法による検査済証:建築住宅局建築指導部建築調整課(三宮国際ビル5階)

Q-05既存擁壁の危険度を調べたい。

A-05目視による基本的な判定の方法は、国土交通省HPで公開されています。

【住民向け】『我が家の擁壁チェックシート(案)』
擁壁の危険度を概略的に知りたい住民の方を対象に作成されています。
【専門家向け】『宅地擁壁の健全度判定・予防保全対策マニュアル』
宅地地盤に重大な影響が発生するのを事前に防止するため、宅地地盤の崖部に設置されている宅地擁壁の健全度判定を実施し、健全度判定や現地状況等に応じて、補修・再構築・補強等の対策方針を示すとともに、対策工法や費用を概略想定することを目的に作成されています。

国土交通省ホームページ(宅地擁壁について)(外部リンク)

Q-06敷地内に新しい擁壁を造って土地を有効に利用したい。手続きを知りたい。

A-06擁壁の高さや土地の造成面積が一定規模を超えると、都市計画法による開発許可申請や宅地造成等規制法による許可申請若しくは建築基準法による工作物申請が必要となる場合があります。
なお、許可申請等が不要な場合でも所有者として適切な宅地の保全義務を果たすため、設置する土地の地盤状況を考慮し、擁壁は適切な構造方法と構造基準を満たすように努めましょう。

Q-07安全な擁壁の基準を知りたい。

A-07擁壁の構造方法や構造計算の基準は、宅地造成等規制法の構造規定に合致するよう求められています。

宅地造成及び特定盛土等規制法の概要

Q-08コンクリートブロック塀は擁壁に適さないのはなぜかを知りたい。

A-08一般のブロック塀は土の重量を支えるための耐久性、安全性が十分とはいえません。
一般のブロック塀は『補強コンクリートブロック造の塀』といい、プライバシーの確保や防犯・防風・防火などを目的として設置される自立した構造物です。がけ地の崩壊を防ぐ擁壁のような設計基準に達していません。
また、擁壁の上や不安定な地盤の上に設置した場合、倒壊しやすく一部の破損から全体の崩壊を引き起こす危険性が指摘されています。
宅地の擁壁には、構造計算されたものや国土交通大臣が認定した工法製品など安全性が確保されているものをお勧めします。

お問い合わせ先

建築住宅局建築指導部建築安全課