最終更新日:2024年9月2日
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神戸市では市立小学校、義務教育学校、特別支援学校169校を対象にして、1日約8万人の学校給食(完全給食)が実施されています。また、中学校についても2017年2月から82校(全校)で学校給食が提供されています。
児童・生徒に地域の食文化や農業状況の理解を促し、農産物への感謝の心を育む(食育)とともに、地産地消(地元で生産されたものを地元で消費すること)を推進するために、市内産の農水産物の利用を、神戸市、(一財)神戸市学校給食会、流通事業者などが協力して推進しています。
小学校給食
神戸市では、コシヒカリやキヌヒカリなどの米が年間約11,000t(2022年度)生産されており、神戸市立の小学校や中学校などの学校給食では、全て市内で作られた米が使われています。
神戸市では、市内の稲作経営農業者に対して、業務用米(学校給食で使われる米を含む、品種:きぬむすめ・キヌヒカリ・ヒノヒカリ)の作付支援を行い、生産拡大を図っています。また、学校給食で使われる米を生産されている農業者に対して、下水処理の過程で回収されたリン(こうべ再生リン)を配合した肥料「こうべハーベスト」の利用支援を行い、地域資源循環型・環境保全型農業を推進しています。
〔2023年度学校給食での市内産のお米の使用量〕
小学校 647t、中学校 296t
下水汚泥から原料を抽出|こうべSDGs肥料
資源循環「こうべ再生リン」プロジェクト
神戸市では、様々な野菜が年間約20,000t(2022年度)生産されています。
2023年度は、小・中学校給食において市内産野菜を14種類、約227トン利用しました(年間給食で使用する野菜の総量に対する市内産の割合:小学校 14.4%、中学校 14.0%)。今後も関係機関が連携して、市内産野菜の利用推進に努めていきます。
学校給食向けに生産されているじゃがいも、たまねぎ、にんじんの生産支援を、JA兵庫六甲と連携して行っています。
内容:栽培暦・出荷基準の作成と指導、品質向上のための講習会の開催、品種試験の実施など
にんじん畑
学校給食の需要量に応じた市内産の野菜の出荷を円滑に進めるため、JA兵庫六甲や流通事業者と連携して、出荷調整を行っています。特に、「こうべ旬菜」の小松菜を使う「旬菜スープ」や市内産の野菜を使う「こうべ特産給食」、「神戸特産ランチ」が学校給食で提供されており、該当する品目について全量市内産の野菜を納品できるように調整を行っています。
こうべ特産給食
(一財)神戸市学校給食会が市内産の野菜を使用した加工品の開発を行っており、神戸市がJA兵庫六甲と連携して、市内産の野菜が使用できるように調整を行っています。
〔2023年度に学校給食で提供された市内産の農産物を使用した加工品〕
・神戸玉ねぎ天(市内産玉ねぎ使用)
・神戸いちじくジャム(市内産いちじく使用)
・神戸たまねぎミンチカツ(市内産玉ねぎ使用)
・神戸ニンジン天(市内産ニンジン使用)
・神戸産キャベツ入り平つくね(市内産キャベツ使用)
・神戸市内産オニオンソテー(市内産玉ねぎ使用)
・トマトピューレ(市内産トマト使用)
・市産キャベツ入りミンチカツ(市内産キャベツ使用)
・神戸産ポテト入りコロッケ(市内産じゃがいも使用)
・神戸産にんじんコロッケ(市内産ニンジン使用)
将来の神戸を担う子ども達が、学校給食で使用される野菜がどのようにして作られているのかを学ぶことができるよう、実際の給食用野菜の畑で生産者の協力のもと、収穫体験を行う機会を作っています。
また、生産者が小学校を訪問して、直に声を届けることで、より深く農業について理解を促す取組みを進めています。
このような取り組みをさらに進め、地域の農業への理解や食べ物に対する感謝の気持ちを育んでいきます。
にんじんの収穫体験
生産者による食農教育
神戸市では、イカナゴ、イワシシラスを中心とした船曳網漁業や海苔養殖業以外にも、タイ、スズキ、アジなど多種多様な魚介類が漁獲されています。2023年1月の献立から、全小学生に市内産のしらす干しの提供が開始されます。今後もしらす干しをはじめ、市内産の水産物の利用を推進していきます。