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灘区コーラスフェスティバルが設立に至る経緯について(2022年2月)

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阪神淡路大震災から1年経った頃、まだ灘区内は、倒壊した家屋の後片付けや更地になった地域が多くありました。当時自分の合唱団も多くの団員が被災していましたが、何とか練習再開して行けるくらいの状況でした。自分たちの力になるのは、歌うことだと思い、練習再開しましたが、周辺の状況を見ていると、灘区の被災した方々にも自分たちのお子さんや周りの学校の子供たちが歌う姿を見れば、元気が出るのではないかと思いました。

周りの学校や団体をよく見ると、コンクールなどで立派な演奏する団体が灘区内に沢山ひしめき合っています。これだ!と思いました。灘区の皆さんが元気を出せる、自分たちの地域でこんな素晴らしい合唱が盛んで子どもたちや学生大人など広い世代にわたって元気を出して歌っていることが生きる勇気や自信につながるのでなはいかと思い、コーラスフェスティバルができないか、灘区内で活動する近隣の学校の合唱部や合唱団に一緒にやりませんかと声がけすると共に灘区役所のまちづくり課に相談しました。

当時区役所としても、震災復興のために様々な施策を行っていましたが、心の復興というテーマは当時まだ少なく、多世代にわたってのコーラスフェスティバルは生涯学習の面でも意味があること、さらにまた音楽的に見ても、また全国的に見ても地域にこれだけ多くの多世代にわたっての高水準のコーラスグループがあること自体、区の個性であり、財産でもあるととらえていただき、区役所と共催できることになりました。

始めて数回目の時に合同合唱の指揮をお願いした、元神戸高校の先生で兵庫県合唱連盟理事長でもあられた故平田勝先生から演奏終了後に「いいことやっているから、これからも続けてできたらいいね。」と言っていただいたのを良く覚えています。

震災後灘区の皆さんに元気を届けられ、また灘区から多くの合唱や音楽を愛する人たちが生まれています。この会の意味をあらためて思います。

現在、中学校4団体、高校3団体、大学1団体、一般2団体 いずれも、兵庫、関西を代表する団体で、区民の一人としてもとても誇らしいと思います。

(灘区コーラスフェスティバル実行委員長 北畑 雅敏)

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灘区総務部地域協働課