最終更新日:2024年4月8日
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北区制50周年を迎えた今年度も残りわずかとなり、昨年3月に始まった「北区制50周年記念事業」も、2月24日の「北区の未来を語るつどい」をもってフィナーレを迎えました。
記念事業の内容については、北区50年のあゆみ(北区制50周年記念誌)で紹介されているほか、北区制50周年特設サイトでもご覧になれます。
今回の記念事業は、一過性のイベントに終わらせることのないよう、約1年間をかけて連続してイベントを実施してきました。その中でも特徴的なのは「きたくろす」というトークセッションで、6月6日のこのページに書かせていただいたとおり、「50周年にちなんで1年間で50人の方々にトークに参加してもらう予定」で実施してきました。これまで9回・44人の“北区な人”に出てもらいましたが、3月28日にその集大成となる10回目の「きたくろす」が開催されます。
10回目の「きたくろす」では、50人目の“北区な人”にあなた自身になってもらう参加型ワークショップを行う予定としておりますので、ぜひ神戸市イベント申込サイトからお申込みいただければと思います。
2月24日の「北区の未来を語るつどい」の閉会の際に申し上げましたが、「この記念事業があったから北区は良くなったと、10年後、20年後に振り返ることができるよう」に、来年度からの取り組みにも生かしていきたいと思います。https://kobe-kita50th.jp/kita-cross10-info/
北区制50周年特設サイトトップページ北神地域で、交流スペースも備えた資源回収拠点「資源回収ステーション」が増えています。
一昨年から設置されていた「ほくしん資源回収ステーション」に引き続き、昨年11月には「はた資源回収ステーション」と「ありま資源回収ステーション」が、今年の1月には「ふじわらだい資源回収ステーション」が開設されました。
今年の1月末現在で、市内に16か所あるステーションですが、そのうち4か所は北神地域にあることとなっています。
資源回収ステーションでは、プラスチック品目を中心に回収していますが、例えば一番最近開設された「ふじわらだい資源回収ステーション」では、ペットボトル、ペットボトルのキャップに加えて、緩衝材のプチプチ®や歯ブラシの回収を行っています。歯ブラシの場合は、柄の部分を使って、定規などのプラスチック製日用品にリサイクルされるとのことです。
北神地域の4か所のステーションでは、無料でコーヒーが飲めるようになっておりますので、ぜひご利用いただきたいと思います。1月1日に発生した令和6年能登半島地震では、広域にわたり甚大な被害が発生していることが明らかになってきました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
神戸市は、29年前の阪神・淡路大震災で国内外からの多くの温かい支援を受け、様々な苦難を乗り越えて復興を果たしました。その感謝の気持ちを忘れず、被災地に寄り添い、そのニーズへ柔軟に対応した息の長い支援を行っていくため、1月7日に市長をトップとする「令和6年能登半島地震 神戸市被災地支援対策本部」を設置しました。
具体的な取り組みとしては、1月5日に広域支援の枠組みとして決定した対口支援(カウンターパート支援)先の石川県珠洲市を中心にしながら、例えば、応急給水・水道施設の災害復旧支援では日本水道協会の調整により穴水町に、避難所や在宅の被災者の健康支援では厚生労働省の調整により輪島市に、それぞれ職員を派遣するなど、支援を本格化しているところです。
神戸市では、被災地からの求めに応じて、今後も順次、職員派遣等を進めていきますが、輪島市への健康支援の第1陣として1月8日に出発した保健師等5名のうち1名は北神区役所の保健師であり、これまでの経験を生かして現在被災地での任務に当たっていただいています。
神戸にいる私たちは、交通事情も悪い中、被災地支援を直接的に行うことは難しいですが、本日から、神戸市社会福祉協議会の口座振り込みでの募金も開始されました。
北神区役所(北神中央ビル2階)の北区社会福祉協議会北神事務所の窓口でも、募金箱を設置しておりますので、お立ち寄りの際はご協力をお願いします。この年末年始は、比較的穏やかな天候で無事年始を迎えましたが、1月1日16時10分頃に発生した令和6年能登半島地震により、正月ムードは一変しました。神戸市においても、水道局から給水のためのタンク車を派遣するなど、状況に応じた災害応援を行っているところです。
このような中、北神区役所は本日、仕事始めを迎えました。年末年始の休み明けは、毎年多くの市民の方が窓口に来られています。北神区役所ホームページのトップページでは「窓口混雑状況」を確認できますので、来庁を予定されている際はぜひ事前に確認の上、お越しいただければと思います。
今年も毎年1月2日に行われる「有馬温泉入初式」に出席させていただきました。この儀式は、有馬温泉を発見された大己貴命(おおむなちのみこと)、少名彦命(すくなひこなのみこと)と、災害から再興された行基菩薩・仁西上人に、報恩と温泉の繁栄を祈念して行われる行事です。入初式では、毎年、干支のお札が配られます。このお札は有馬温泉の観光総合案内所で販売され、収益金は義援金として寄付されますので、有馬温泉にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
年始は令和6年能登半島地震で始まりましたが、この1月17日には阪神・淡路大震災から丸29年を迎えます。来年が30周年を迎えることもあり、今年は震災関連行事が増えているようですが、北神地域でも1月13日(土曜日)から1月21日(日曜日)にかけて、エコール・リラ本館5階で防災企画展が開催されます。今後30年以内に70~80%の確率で発生するとされている南海トラフ巨大地震に関する展示や阪神・淡路大震災の写真展示などがあり、北神区役所も後援しておりますので、ぜひこちらにもお越しいただければと思います。
本年も、よろしくお願いします。
北神区役所の窓口混雑状況(北神区役所HP)
神戸市:第3回KUL防災企画展2024の開催
サンテレビの番組「KOBELIFE」をご覧になったことがあるでしょうか。
毎週土曜日10時からの30分番組で、神戸出身の俳優/ダンサーの森山未來さんがナレーターとなって、神戸で生き生きと活躍する“神戸人(こうべびと)”を取材し、紹介する番組です。
これまで北神地域在住の方として、以下の方々が紹介されてきました。
・第9回放送「かやぶき職人相良育弥さん」
・第15回放送「野菜クリエイター鈴木広史さん」
・第16回放送「つるまき農園兼業農家・鶴巻耕介さん」
・第28回放送「有馬人形筆職人・西田健一郎さん」
そして、このたび第41回目にあたる11月4日の放送では「「道場みらい隊」隊長・藤原宏明さん」が取り上げられ、主催イベント「とりっぷing道場」の内容などとともに紹介されました(11月11日に再放送の予定)。
「KOBELIFE」を見て毎回感じるのは、“神戸人(こうべびと)”として取り上げられる方々がもつ人の魅力とともに、その周りにいらっしゃる方々との心地よい関係性です。画面に映し出される方々は皆、自分の居場所となる地域に愛着をもち、生きがいや働きがい、自分なりの楽しみを日々感じながら、暮らしていることがよくわかります。
過去の放送分は、サンテレビのホームページで視聴できますので、ぜひご覧ください。
皆さんは、神鉄ハイキングをご存じでしょうか。
参加費は無料で、予約不要。どなたでも参加できるハイキングイベントです。
集合場所となる神戸電鉄の駅でコースマップを受け取り、スタンプ帳に参加印を押印してもらったらスタート。マップ片手にそれぞれのコースにある豊かな自然や史跡に出会うことができます。
先日、北神区役所とエコール・リラも共催した神鉄ハイキング「極楽寺・八多川コース」に参加させてもらいました。五社駅からスタートし、八王子神社、極楽寺を巡った後、八多ふれあいセンターでは「八多町のこれまで~史跡で学ぶ八多の歴史~」の説明があり、興味深く耳を傾けてくれる参加者も多くいました。
神鉄ハイキングに参加すると、毎回、絵になる風景や初めて見る史跡に出会えます。
今回は八王子神社の近くで「珪化木(けいかぼく)」という木の化石を見つけることができました。下の写真がそれですが、メタセコイアという落葉針葉樹の巨大な幹の化石と推定されるもので、「神戸層群」の植物化石の一つであると案内板で説明されていました。
「神戸層群」は現在の北神地域を中心に、南は淡路島北部から北は三田市・三木市まで広がる、3500万年前前後の地層です。この地層に関しては、以前、学識経験者から、元々、植物化石で有名な地層だったが、珍しく動物化石が発見されたのがアミノドン(1999年に赤松台で発見)であったと聞きました。
化石となったこのメタセコイアも、太古の昔、アミノドンに出会っていたのかもしれません。
神戸電鉄沿線は、自然と歴史の宝庫。北神地域はもとより、神戸の市街地からも近く、便利で気軽にハイキングを楽しめるのが大きな魅力です。
今年度の神鉄ハイキングは72回を予定しているようですが、今後も3月末にかけて、まだその半分が残っていますので、ぜひ心身のリフレッシュも兼ねて、体験、体感してもらえればと思います。
珪化木(木の化石)珪化木とその案内板
ザイサンアミノドン八多ふれあいセンターでの説明
神鉄ハイキング(神戸電鉄)
コウベ・レイル・アンド・トレイル
【神戸電鉄公認】神鉄ハイキングのススメ(YouTubeチャンネル)
赤い羽根共同募金の募集が今年も始まりました。毎年1回、全国一斉に10月1日~3月31日を募集期間として行われるものです。
私も先日10月4日に岡場駅前及びエコールリラで行われた街頭募金に参加しましたが、今後も、市内各所で街頭募金や、各家庭を訪問し寄付を呼び掛ける戸別募金などが行われます。
毎年、募金付き商品も作成されていますが、今年は「あかはねちゃん」のクリアファイルなどの恒例の商品だけでなく、北区制50周年コラボグッズとして「北区オリジナルバッグ」も作成されています。昨年大好評だった神戸タータングッズは今年も登場することとなりました。学校や事業所・団体を主な対象とした商品ですが、会社等で見かけたら、ぜひ購入を検討してください。
また、北神区文化センター(ありまホール)では、自動販売機募金ができるのをご存じでしょうか。1階事務所前の左側にある自動販売機でジュースやお茶を買うと、その売上金の一部が共同募金に寄付されます。ありまホールにお越しの際はぜひのぞいてみてください。
昭和22年の創設当初は、戦災に遭った民間社会福祉施設や生活に困窮した人々の救済が主な募金の使いみちでしたが、現在では、地域福祉推進に関わるさまざまな事業や災害支援など、時代の変化に応じてその使い方も変化し、幅広く活用されています。
趣旨に賛同の上、何卒ご協力をお願いしたいと思います。
あかはねちゃん
岡場での街頭募金集合写真
「あかはねちゃん」クリアファイルと区制50周年「北区オリジナルバック」
共同募金の自動販売機
赤い羽根共同募金チラシ(北区共同募金委員会作成)(PDF:724KB)
募金付き商品のご案内(北区共同募金委員会作成(PDF:1,466KB))
神戸市では、文化財保護法、県・市の条例による指定等により、多くの文化財の保護に努めています。2021年度(令和3年度)からは、従来の指定等文化財に加え、神戸市域の歴史的特性を有するもの、概ね50年以上市民等により継承された実績のあるものなどの一定の要件を満たすものを新たに「神戸歴史遺産」として認定しています。
これまで、全市では10の文化財が認定されており、北神地域では、
・2021年(令和3年)7月の第1回認定では「湯女を起源とする有馬芸妓文化」が、
・2023年(令和5年)1月の第2回認定では「旧雲禅寺伝来品及び豊浦地区数珠繰り資料」が認定されました。
後者は長尾町の豊浦地区にある文化財ですが、一般には公開されていないため、下記の「神戸歴史遺産」ホームページなどでご覧いただきたいと思います。明治政府による廃仏毀釈で廃棄されることなく、数珠繰り等を通して集落で信仰され続けた点が評価され、神戸歴史遺産として認定されたものです。
前者の「湯女を起源とする有馬芸妓文化」に関しては、神戸歴史遺産の助成制度を活用して「有馬芸妓文化公演会」が今年度も3月末まで、観覧無料で月曜日や金曜日を中心に開催されています。下記のホームページで日程を確認の上、ぜひ有馬に足を運んでいただき、芸妓文化にふれていただければと思います。公演会では、芸妓さんの踊りの観覧とともに、芸妓文化に関する説明を受けたり、気軽に質問したりすることもできます。
神戸歴史遺産に関しては、今年度の募集も10月末までを期限として受付を行っています。ぜひ、皆さんのお住いの地域で要件に該当するものがあれば、応募いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
神戸歴史遺産
有馬芸妓文化公演会
有馬芸妓による説明有馬芸妓の踊り
豊浦地区の法華経豊浦地区の仏像
本日、1973年(昭和48年)8月1日に始まった北区制が節目の丸50年を迎えました。
現在、区役所では、両区役所の庁舎や出張所などに、北区制50周年記念のロゴマークの入ったのぼりやフラッグを掲げ、北区制50周年の機運を盛り上げているところですが、本日から1年間、神戸電鉄の協力を得て、先頭車両前面に北区制50周年記念のロゴマーク(ヘッドマーク)が掲出されることになります。ヘッドマークが掲出されるのは3000系の車両で、今年で50周年を迎える車両です。銀と赤でデザインされた懐かしの車両です。北神地域(神戸電鉄の鈴蘭台から三田の区間)でも、今後運行される予定ですので、機会があれば、この車両が走っていることをご覧ください。
近々行われる記念事業としては、8月5日~6日に「夏休み・こどもDays」が北神区民センターで開催されます。8月5日には、①夏休みこども映画大会(ミニオンズ・フィーバー)、②勾玉アクセサリーづくりのワークショップ、8月6日には「ソフト粘土でフォトフレーム」が行われる予定です。映画大会は当日でも参加できますので、興味のある方はぜひお越しください。
8月6日には、大沢町の恒例行事で、4年ぶり22回目の開催となる「どろんこバレーボール神戸大会」が、フルーツ・フラワーパーク前方の田んぼで行われます。農村でしかできない、農村ならではの大会として、大沢町民をあげて取り組んでいるもので、全国から60近いチームが参加する予定となっています。参加者が楽しみ、参加者自らが作り上げていく大会ではありますが、当日、道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢に立ち寄る予定の方には、ぜひ覗いていただければと思います。
北神地域では、先週から各地で夏祭りが開催されていますが、北区制50周年記念事業としては、本日、記念誌として「北区50年のあゆみ」をホームページに掲載するほか、今後も、秋から冬にかけてハイキングなどの各種イベント、来年2月か3月にはエンディングの行事がこの北神地域で行われる予定です。今後も、特設サイト等で随時情報提供を行っていきますので、乞うご期待ください。
夏休み・こどもDays
第22回どろんこバレーボール神戸大会
北区50歳の誕生日に「北区50年のあゆみ」(北区制50周年記念誌)を公開します
北区制50周年記念事業の特設サイト
7月に入り、北区制50周年(8月1日)まで、あと30日を切りました。
今回は6月12日に掲載した「分区編Part1」に引き続き、過去の文献等を基に分区時の議論の経過について紹介します。
「分区編Part2」です。
北区分区前の神戸市の8区制は当時20年以上続きました。当時の8区とは、東灘区、灘区、葺合区、生田区、兵庫区、長田区、須磨区、垂水区の8区でしたが、以前述べたとおり、各区の人口分布は著しく不均衡な状態にありました。
そこで、「行政区の規模はどれぐらいが適切か」について、2つの諮問機関で検討がなされました。
一つは、5人の学識経験者からなる「神戸市区政調査会」です。
1971年(昭和46年)4月の調査会の意見書では、行政区の適正規模については、行政上、市民生活上の視点などから総合的に判断しなければならないが、最も大きな要素である区の人口から言えば、10~20万人規模が適正であるとしました。これに基づき、
〇人口増加の著しい北神・西神地区を、それぞれ兵庫・垂水両区から分離して新区とする。
〇人口が減少している生田・葺合両区は統合し、造成中のポートアイランドを含めて一つの区とする。
ことなどが提案されました。
もう一つは、市議会や民間各界代表等も加えた20人の委員による「神戸市行政区再編成審議会」です。
1971年(昭和46年)12月に出された答申の骨子は、上記の調査会の意見書と同じものでしたが、特に北神地区についてはできるだけ速やかに分区することが適当とされました。
そのため、北神地区については、翌1972年(昭和47年)早々に区名の公募が行われ、「有馬区」「北神区」などの候補もありましたが、わかりやすさの観点から「北区」の名称が選ばれました。
同年3月、北区を設置する条例が可決されましたが、条例の施行は区役所庁舎の完成を待ち、翌1973年(昭和48)8月に、北区は誕生することになりました。
以上、分区時の議論の経過の一部を紹介しました。
私が印象に残ったのは、当時、分区が地域住民の大きな期待のもとに非常にスピーディーに手続きが進んだこととともに、「北神地区」という言葉が現在の北区全域を指す言葉として当時は使用されていたことです。兵庫区の一部であった時代は、現在の兵庫区が兵庫区の本区で、現在の北区が兵庫区の北神地区であったということです。このことから、「北神」という言葉は相対的なものであることを改めて感じることができました。
神戸市は、北神急行の市営化に伴い、2020年(令和2年)11月に神戸電鉄と連携協定を締結しました。
この連携協定により、沿線ニュータウンのオールドタウン化や人口減少などの課題に対し、様々な取り組みを進めています。
その中でも、地域の玄関口である鉄道駅を中心に快適で賑わいのあるまちとしていくことが重要であるため、駅の再整備や駅周辺の施設・土地の有効活用を行っています。
本年3月末には花山駅の駅舎・駅前広場等の再整備が完了しましたが、北神地域でも同時期に大池駅での整備が完了し、駅舎に飲食物の販売が可能なカウンター窓付きの活動スペースが設置されるとともに、駅前広場ではキッチンカースペースも設けられました。並行して進めてきた駅前踏切の拡幅工事もこのたび完了し、本日から供用開始されました。
大池駅ではオープニングイベントを7月17日(月・祝)に開催し、当日はキッチンカーや駅施設での飲食物の販売、地元中学校による吹奏楽の演奏等が行われる予定ですので、大池地域の方々にはぜひ参加いただければと思います。
今後も、北神地域では、唐櫃台、有馬口、有馬温泉、岡場などにおいて、それぞれの駅の特性に応じた事業が、順次進められる予定となっています。
詳しくは、神戸市のHPの「神鉄沿線活性化」をご覧ください。
神戸市:神鉄沿線活性化
モヨウガエ通信vol.1(2022年(令和4年)4月発行:神戸市HP)
vol.1「モヨウガエ通信」
北区制50周年(8月1日)まで、あと50日となりました。
今回は、北区制50周年に関連した話題について、過去の文献等を基に発信していきます。
「分区編Part1」です。
北区分区前の神戸市は8区制でした。
戦後の神戸市は6区制で始まり、1946年(昭和21年)に須磨区から垂水区が独立し、7区制が実施されました。その後、1947年(昭和22年)の有馬町・有野村等の合併を皮切りに、1958年(昭和33年)の淡河村の合併にかけて、周辺町村の合併編入によって市域は急速に拡大しましたが、新しい区を設置したのは東灘区のみで、1950年(昭和25年)に8区制となりました。
その後、8区制は20年余りの間続いたのですが、それぞれの地域の状況にはかなりの変化が生じていました。当時急速に進んだ都心部の人口ドーナツ化現象は、その後インナーシティ問題とも言われましたが、各区の人口分布に著しい不均衡をもたらしました。1971年(昭和46年)4月1日現在の人口では一番少ない生田区では6万人余り、一番多い兵庫区は現在の北区域も含むことから28万人を超えており、その後さらに差が開くことが予想されていました。
そういったことを背景に、当時の宮崎市政において、住民と市政とのつながりを緊密にするためには、区の区域はどれぐらいが適当か、という議論がありました。人口・面積・交通事情などをいろいろ検討した結果の一つとして、1973年(昭和48)8月に「北区」が誕生することになったのです。
その際の議論の経過を、今後、「分区編Part2」として紹介したいと思いますので、しばらくお待ちください。
北区は、1973年(昭和48年)8月1日に兵庫区からの分区により誕生しました。
そこから数えて、ちょうど今年の8月1日で北区制50周年となります。
そこで、8月1日を挟んで、北区制50周年に関連した話題について、連載で発信していきたいと思います。
今回は「記念事業編」です。
北区役所・北神区役所では、今年3月から来年3月にかけて「北区制50周年記念事業」を開催しています。この事業は、50周年にあたり、改めて区民のみなさんが北区に対しての誇り(シビックプライド)を再認識し、まちや人が活気を取り戻すきっかけとなることを、ねらいとして開催するものです。
オープニングイベントは3月26日に開催され、ロゴマークの発表とともに、北神地域からは、ありの台小学校の“金管バンド“が出演し、会場を盛り上げました。
ありの台小学校の“金管バンド“は、昨年度、全国の大会で8位になったバンドで、以前から実力のあるバンドでしたが、学校統合の効果もあるからか、人数も増え、以前にも増して迫力のある演奏を聴かせていただきました。
5月20日に行われた「きたきたまつり」も記念事業の一つとして行われ、4万6000人もの入場者で一日中盛り上がりましたが、コロナ前は毎年恒例であった大沢町の「どろんこバレーボール大会」も記念事業の一つとして、8月6日には復活する予定です。
記念事業の特徴の一つは、「きたくろす」というトークセッションで、毎月開催し、50周年にちなんで1年間で50人の方々にトークに参加してもらう予定です。
6月5日には、その第3回として「地域と企業の豊かな関係」をテーマに、北区内で活躍する福祉施設や企業等の多彩な実務者・アーティストによるセッションが行われました。
今後も、秋から冬にかけては、ハイキングなどの各種イベント、来年3月にはエンディングの行事がこの北神地域で行われる予定です。今後も、特設サイトで随時情報提供を行っていきますので、乞うご期待ください。
北神地域は市域の最北部に位置し、広い面積を有していることから、三木市、三田市、宝塚市、西宮市、芦屋市の5市と市境を接していますが、その中でも旧有馬郡の町村であった地域が多く、三田市とは歴史的に深いつながりがあります。
戦後すぐの頃から北神戸中学校が開校する前の1985年(昭和60年)3月末までは、神戸市と三田市の間で「神戸市及び三田市中学校組合」をつくり、八景中学校を運営してきました。八景中学校は今では三田市立の学校となっていますが、校舎は三田市、グラウンドは神戸市に位置し、三田市の三輪地区と、北神地域の道場町と長尾町の中学生が通う学校であったとのことです。当時、八景中学校に通った方に話を聞くと、学校の先生から全国的にも珍しい市同士の組合立学校という説明を受けたようです。
比較的最近の話としては、2017年(平成29年)4月から北区民は三田市立図書館で図書の貸し出しができるようになりました。その後2019年(平成31年)4月には岡場に新たに北神図書館もできましたが、三田にお出掛けの際はぜひご利用をご検討いただければと思います。また、以前このページでも紹介しましたが、私が昨年度消防局に在籍した際に携わった「三田市との消防指令事務の共同運用」では、消防機関同士の連携も開始される予定で、三田市との連携が一歩一歩前進しています。
来たる6月10日には、生活圏を共にする北神・三田の両エリアの住民、事業者がつながりを深め、相乗効果による地域の活性化を目指し、「北神×三田元気ハツラツマルシェ」をエコール・リラで開催します。
当日は、ストリートピアノを使った三田市で活躍するアーティストのセッションライブや、北神・三田地域の特産品の販売、三田市観光協会によるスタンプラリー・レンタサイクルの案内、神戸親和大学によるダンボール迷路など、多彩な主体でイベントを盛り上げていきます。
ぜひ、多くの方のご来場をお待ちしております。
神戸市・三田市による消防指令事務の共同運用(2022年(令和4年)12月26日市長会見)
本日から3日間行われる、千苅(せんがり)ダムのゲート操作の視察に伺い、小林千苅浄水事務所長(神戸市水道局)から説明を受けました。
千苅貯水池は、武庫川水系の羽束川(はつかがわ)および波豆川(はずがわ)を水源とする神戸市で一番大きな上水道の貯水池で、ダム周辺は神戸市(北区道場町)ですが、貯水池の北側部分は三田市や宝塚市にまたがります。
1919年(大正8年)の建設当時、千苅貯水池の水は、市街地の水需要の増加に対応するために、上ヶ原浄水場(西宮市)を経て神戸の市街地に給水を開始しました。現在は、主に千苅浄水場を経て北神区役所管内を中心とした北区の水道水の水源となっています。
ダムの正式名称は千苅堰堤(えんてい)で、1998年(平成10年)に国の登録有形文化財に登録され、近代化産業遺産にも位置づけられています。市民に身近なハイキングコースとしても親しまれています。
千苅貯水池は洪水期(6月~10月)には、堰堤の安全性確保及び下流への影響を抑えるため、毎年5月末に3日間かけて貯水位を1.5m下げるよう運用しています。下の写真は、17門のゲートのうち、6門を下げた状態のものです。放水時には安全のため、河川周辺地域や河川内の人にサイレンで放水を伝えるとともに河川のパトロールをしながら放水量を段階的にゆっくり増量して放水します。
通常でも雨の後にはダムの越流の状況はみることができますが、ゲートを下げた際に越流する放水は豪快で、圧巻の一言でした。
このように、千苅貯水池は年間を通してダムの安全を確保しながら貴重な水道水源として役割を果たしています。また、昨年度より兵庫県が副堰堤に治水活用ゲート1門を設置しており、7月~9月にはさらに副堰堤のゲートをさらに1m下の2.5mまで下げて武庫川流域の治水にも貢献していきます。
先人が生活に欠かせない「命の水」を確保するために築いた千苅貯水池ですが、現在は、災害から生命や社会を守る役割も果たしています。
千苅浄水場(神戸市水道局HP)
千苅ダム
本日、5月8日、新型コロナウイルスの感染症法の位置づけが「5類」に移行しました。
現在、北神地域においては、コロナの収束状況に合わせて、地域のふれあい給食が順次再開されてきており、3月から4月にかけては桜まつりが有馬を皮切りに行われ、藤原台、八多町中地区でも数年ぶりに再開されました。
地域行事については、コロナ前と同じ形で再開したものもありますが、ふれあい給食のおかずを近隣の施設で作ってもらうようにしたり、地域住民が出していた屋台の一部をキッチンカーに入れ替えるなど、民間事業者の力を取り込んだ工夫も見られています。
5月4日にはありの台マルシェが行われ、10時の開始時から15時の終了時まで、有野台の商店街は多くの住民でにぎわいました。
5類移行とともに、夏まつりなど、これから行われる地域行事をどう実施していくのか、議論も本格化していくものと思います。これからも、地域の実情・意向に沿った形で各種行事が再開・再生されるよう、北神区役所としても見守っていきたいと思います。
本日、5月1日から31日までの1か月間は「赤十字会員募集増強月間」として、日本赤十字社(以下、「日赤」)の活動資金(募金)の募集に特に力を入れる期間となっています。
日赤は、苦しんでいる人を救いたいという「人道」を理念とする団体で、災害時の医療救護や被災者支援活動、献血キャンペーンなどの活動はよく知られるところですが、他にも地域の安全安心や社会のニーズに沿った活動も行っています。例えば、北神地域に隣接する三木市に所在する日赤兵庫県支部の「災害救護支援センター」は、神戸市消防局をはじめ県下消防本部の救急救命士養成のための研修にも使われるなど、私たちの日常生活の安心・安全に直接つながる施設となっています。
これらの日赤の活動は、税金等の公的資金に拠らず、市民の皆さまからお寄せいただく活動資金(募金)によって支えられています.
北神区役所管内をはじめ北区の各地域において、自治会や婦人会などの多くの地域団体が募集活動を行っておられます。また、個人の方でも活動資金の支援をすることができますので、ご協力をお願いいたします。
詳しくは、日本赤十字社兵庫県支部のホームページをご確認ください。
道の駅「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」に「BEKOBE」モニュメントが完成し、記念式典が開催されました。
市内で4か所目となるこのモニュメントは、北区で2か所目となります。また、里山・農村地域に初めてとなるモニュメントで、市内の茅葺民家に使われていた茅を材料とし、様々な知見を盛り込んで製作されたことが、茅葺き職人の相良育弥氏から紹介されました。
当日は、農村サイクルツーリズムの出発式も行われました。道の駅「淡河」までのサイクリングコースが設置されるなど、農村ツーリズムの起点としての役割を果たすことが期待されます。
北神区役所大沢出張所では、北区大沢町と三木市吉川町を結ぶサイクリングコースを指定し、このたびサイクリングマップを完成させ、三木市と連携したサイクルツーリズムも推進しています。道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢、イオンモール神戸北、北神区役所地域協働課や大沢出張所で配布していますので、どうぞご利用ください。
本日、神戸市立義務教育学校「八多学園」の開校記念式典に出席しました。
八多太鼓によるオープニングに始まり、長田神戸市教育長からの新しい校旗の授与、児童生徒からの「よろこびの言葉」など、厳粛な中にも、八多学園で育つ子どもたちの未来を予感させる晴やかな式典となりました。
その中でも特に印象深かったのは、八多の小中学生の参画で作られた、できたばかりの校歌を児童生徒全員で元気よく歌う姿でした。
八多学園では、
〇義務教育の9年間を前期(1~4年)、中期(5~7年)、後期(8~9年)の3つのブロックに区切り、中学
校教員の専門性を活かし、5~6年生の授業に乗り入れた教育を行う
〇朝の登校後の時間を活用して1年生から外国語活動を実施し、子どもたちの成長段階に沿って英語力を
高めていく
〇広い田んぼと畑からなる学習園を活用した学びや、八多の豊かな自然、歴史、風土を題材とした探求学
習にも力を入れていく
など、特色ある教育がなされることとなっています。
このたび開校した八多学園が、八多町の皆さんのかねてからの思いに応えるものとなるよう、北神区役所としても応援していきたいと思います。
八多太鼓のオープニング校旗の授与
学習園
4月早々は、警察等の関係行政機関や主要な地域団体への挨拶まわりを実施し、その際に地域の課題についての情報共有や意見交換を行っています。例えば、有馬警察署では、北神地域でも特殊詐欺が頻発しているといった課題を説明していただきました。
本日、4月6日には、宮本北消防署長や吉田北神分署長など北消防署の幹部の方々が北神区役所にお越しになり、北神地域の防災福祉コミュニティの現状や消防防災面での課題についての情報共有を図りました。また、私が昨年度消防局に在籍した際に携わった「三田市との消防指令事務の共同運用」や周辺都市との相互連携のあり方について意見交換を行いました。
今後も、関係行政機関や関係団体・企業の協力を得ながら、北神地域がさらに住みやすく、魅力的な地域となるよう、取り組んでいきます。
4月1日に北神担当区長に着任しました「山本智康(やまもとともやす)」です。
2016年度(平成28年度)には北神出張所長、2017年度(平成29年度)~2018年度(平成30年度)は北神支所長として勤務しており、再び4年ぶりに北神地域で仕事ができることとなりました。
この3年余りはコロナ禍に見舞われましたが、5月8日からは5類感染症への移行が予定されており、かつての北神地域の日常を取り戻し、さらに住みよいまちにしていくための大きな転換点にあります。
また、今年は、北区制50周年の節目でもあります。この記念すべき年を北神地域、そして北区のみなさまと共に盛り上げていきたいと思います。
5年目を迎えた北神区役所が、区民の皆様にとって、さらに便利で親しまれる行政組織となるよう、職員一同、顔の見える関係で取り組んでいきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いします。