法令制限 参考一覧

最終更新日:2024年9月30日

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 市街化調整区域でないか調べましょう

市街化区域は、すでに市街地を形成している区域、及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域のことです。一方、市街化調整区域は、豊かな自然環境や農地などを守るとともに、無秩序な土地利用を防ぐために市街化を抑制するべき区域のことです。この市街化調整区域内では、法令により定められている特殊な場合を除き、住宅やその他建物を建てるには建築確認だけではなく、都市計画法に基づく許可が必要となります。
また、神戸市内では、ごくわずかな範囲に暫定市街化調整区域という区域を設けています。これは、計画的な市街化を行うには少し時間がかかり、市街化区域のままでは無秩序な開発がなされる恐れのある地域に設けられたもので、暫定的に市街化調整区域扱いとされている区域のことです。

市街化調整区域内の建物の大きさについて

  1. 容積率制限 100%
  2. 建ぺい率制限 60%
  3. 道路斜線制限 1:1.5
  4. 隣地斜線制限 20m+1:1.25
  5. 日影規制 日影規制対応表参照

※市街化調整区域かどうかの確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧下さい。

 用途地域を調べましょう

用途地域は、建てることのできる用途を地域ごとにそれぞれ定めたもので、全部で12種類の用途地域区分があります。建物を建てるときは、それぞれ指定された用途地域に定められた用途以外の建物は原則として建てられません。住宅を建てることができない用途地域もありますので、注意が必要です。
また、用途地域の区分は容積率や建ぺい率、高さ制限など、建物の形態や大きさに大きく関わる区分も兼ねており、大変重要な情報の一つです。将来、周辺にどのような建物が建つ可能性があるかを知るための一つの手段でもあります。

用途地域別対応表
1.第一種低層住居専用地域 低層の戸建てや集合住宅が建てられます。また、店舗や事務所を兼ねた住宅で、非住宅部分が50平方メートル以下かつ建築物の延べ床面積の2分の1未満のものも建てることができます。
2.第二種低層住居専用地域 低層住宅に加え、150平方メートル以下の小規模な専門店舗が建てられます。
3.第一種中高層住居専用地域 低層住宅に加え、中高層の住宅も建てられます。住宅の他に、病院、大学や500平方メートル以下の店舗等も建てることもできます。
4.第二種中高層住居専用地域 住宅に加え、1,500平方メートル以下の店舗、事務所等が建てられます。
5.第一種住居地域 3,000平方メートル以下の店舗、事務所、ホテル等を建てることができますが、パチンコ店や大きな工場等は建てられません。
6.第二種住居地域 1万平方メートル以下の店舗、事務所、パチンコ店、カラオケボックス等を建てることができます。
7.準住居地域 規模の大きな車庫や150平方メートル以下の自動車修理工場など、多くの建物が建てられます。
8.近隣商業地域 日常的に利用する店舗や事務所などが建てられます。住宅や店舗のほかに小規模な工場も建てられます。
9.商業地域 銀行、映画館、店舗、事務所など商業のためのほとんどの建物が建てられます。住宅や小規模な工場も建てられます。
10.準工業地域 ほとんどの建物は建てることができますが、環境に悪影響をもたらす物品を扱う工場は建てられません。
11.工業地域 どんな工場でも建てられます。住宅や店舗も建てられますが、学校、病院、ホテル等は建てられません。
12.工業専用地域 どんな工場でも建てられますが、住宅、店舗、飲食店等は建てられません。

用途地域による建築物の用途制限(図解)(PDF:142KB)

※別途、地区計画等において、用途の制限が定められている場合があります。
※用途地域、地区計画等の確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内のホームページをご覧下さい。

 容積率・建ぺい率を知りましょう

 敷地面積とは

道路と敷地の境界線の図敷地面積とは一般に、1棟の建物が建っている土地の水平投影面積です。水平投影面積とはその土地を真上から見たときの面積です。
しかし、2項道路に敷地が接している場合は、その道路の中心線から2メートル後退した位置が道路と敷地の境界線とみなされます。そのため、道路中心線から2メートルの範囲は敷地面積に算入されず、もちろん家や塀を建てることもできません。

また、第一種低層住居専用地域及び第二種低層住居専用地域の一部については、土地の細分化等を防止し、良好な住環境を守るため、敷地面積の最低限度が100平方メートルと定められています。ただし、現在の用途地域に指定された時点で、既に100平方メートル未満の敷地については、土地を分割せずに現況の面積のままであれば、原則として建物を建築することができます。

※敷地面積の最低限度の確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧ください。

 建築面積とは

建築面積とは、建物の外壁や柱によって囲まれた部分の水平投影面積です。ただし、庇や軒などが、柱や壁に支えられずに1メートル以上はね出している場合、その先端から1メートルの範囲は建築面積に含まれません。近年増加している戸建住宅用カーポートも、同様に建築面積の算定対象に含まれます。

庇が1.5メートルでている家の図で、上から見て家の建築面積プラス50センチ含まれている図カーポートで車の左端から1メートル内側に入り、それ以外が建築面積であることをあらわしている図

ただし、柱や壁の間隔が広い場合など「高い開放性を有する」と認められる場合、上図の例とは異なる建築面積の取り方をすることもあります。

 建ぺい率とは

建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の割合のことです。

建ぺい率=建築面積/敷地面積×100(%)

計画された建物の建ぺい率の値は、その地域ごとに指定された建ぺい率以下でなければなりません。
なお、次の(1)、(2)、(3)のいずれかに該当すれば、指定された建ぺい率に10%を加算することができます。(1)と(2)、(1)と(3)に該当する場合は合わせて20%を加算することができます。(※1)

  • (1)角敷地または、特定行政庁(神戸市長)が指定する敷地に建てる建築物(※2)
  • (2)防火地域内に建てる耐火建築物等(ただし、近隣商業地域、商業地域を除く)
  • (3)準防火地域内に建てる耐火建築物、準耐火建築物等

また、防火地域内で、かつ近隣商業地域または商業地域指定のある地域内に建てる耐火建築物には、建ぺい率の制限は適用されません(100%)。
ただし、いずれの場合も条例や地区計画による制限がある場合はそちらの制限が優先されます。

(※1)(1)と(3)の場合、両方を加算できないことがあります。
(※2)角敷地とは敷地が2以上の道路に接しており、一定の基準を満たすものです。
専門的な内容は「神戸市における角敷地等の指定」のホームページをご覧下さい。

計算例

  • 敷地面積 200平方メートル
  • 第一種低層住居専用地域
  • 指定建ぺい率 50%

通常の場合
200平方メートル×50%=100平方メートル
この敷地に建てられる建築面積は100平方メートルが限度となります。

角敷地の場合
200平方メートル×(50+10)%=120平方メートル
この敷地に建てられる建築面積は120平方メートルが限度となります。

 容積率とは

容積率は、敷地面積に対する建物の延べ床面積(各階床面積の合計)の割合のことです。

容積率=延べ床面積/敷地面積×100(%)

容積率には、地域ごとに指定された指定容積率と、前面道路(幅員が12メートル未満の場合のみ)の幅員に応じて算出される道路容積率があります。建築物の容積率はこのいずれか小さい方の値以下でなければなりません。近年、カーポート設置などにより建ぺい率や容積率が指定値を超え、建築基準法違反となっているケースが多く見られます。気をつけましょう。

道路幅員により制限される道路容積率の算出法
(幅員12メートル未満の道路に接するとき)

容積率対応表
用途地域 容積率の限度(%)
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
道路幅員(メートル)×(4/10)×100
上記以外の地域 道路幅員(メートル)×(6/10)×100

計算例

  • 敷地面積 200平方メートル
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 指定容積率 200%

前面の道路幅員が12メートル以上の場合
指定容積率の200%という値がそのまま、その敷地の容積率の限度となります。

前面道路が4メートルの場合
4メートル×(4/10)×100=160%<200%
よって、この敷地の容積率は160%が限度となります。

 高さの制限を確認しましょう

 高さ制限とは

高さ制限は、その名の通り建物の高さを制限したもので、絶対高さ制限、道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限などがあります。定められた高さを超える建物は建てられません。
また、第一種低層住居専用地域及び第二種低層住居専用地域には、10メートルという絶対高さ制限があり、斜線制限に関わらず高さ10メートルを超える建物は建てられません。

ここでいう「高さ」とは一般に「地盤面からの高さ」を言いますが、道路斜線制限においては「前面道路の路面の中心からの高さ」を言います。また、北側斜線制限と高度地区制限以外の高さ制限において、建築面積の1/8以内の階段室、昇降機塔などは「高さ」に算入されない場合があります。

高さ制限にはそのほかにも複雑な算定方法や規定があります、専門家の方とよく話し合いましょう。

斜線制限の内容(図解)(PDF:795KB)

 高度地区とは

高度地区は建物の高さを制限するものですが、斜線制限との違いは区域ごとにより細かく定められるところにあります。また、建物の「最低高さ」を定めている区域もあります。
高度地区は、住居系の用途地域において良好で快適な住環境を確保するために、主に日照などへの配慮により建築物の高さを制限する地区を定めたものです。建築物から敷地前面道路の反対側の道路境界線、または隣地境界線までの「真北方向の水平距離」に応じて建物の高さを制限しています。
神戸市では第1種から第8種までの高度地区を設けており、第1種から第7種までは高さの最高限度、第8種は高さの最低限度を定めています。

高度地区の制限内容(図解)(PDF:614KB)

※高度地区の確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧下さい。

 日影規制とは

日影規制は、必要最低限の日照時間を確保するために、計画された建物によって隣地にできる日影が一定時間以上生じないように制限したものです。建築基準法上の最低限度を定めたものであり、日照権を保証するというものではありません。
規制内容は、用途地域と指定容積率ごとに規制の対象となる建物の規模や、どの位置に、どの程度の時間まで日影が生じてよいかが定められています。
下表の日影規制時間とは、測定位置において、冬至日の午前8時から午後4時(真太陽時)までの間に日影が生じてもよい最長限度の時間を示しています。

真太陽時:太陽が南中した時刻を12時とした時刻。日本では真太陽時の方が約20分早い(例:真太陽時8時=7時40分頃)

  1. 規制を受ける建築物
    • 軒高が7mを超えるか又は地上3階建以上の建築物(第1・2種低層住居専用地域内)
    • 高さ10mを超える建築物(第1・2種低層住居専用地域以外の地域)
      なお、対象区域外であっても、高さ10mを超える建築物で、測定面での日影が対象区域内に落ちる建築物は規制を受けることになります。
  2. 規制内容(神戸市民の住環境等をまもりそだてる条例第20条の概要)
日影規制対応表
用途地域 容積率 測定位置 日影規制時間
測定面 測定基準線 5メートル 10メートル

第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域

80%・
100%(※1)の地域
地盤面
から1.5m
敷地境界線から
水平距離 5m・10m
3時間 2時間
100%(※2)・
150%の地域
4時間 2.5時間
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
100%・
150%の地域
地盤面
から4m
3時間 2時間
200%・
300%の地域
4時間 2.5時間
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
200%の地域 4時間 2.5時間
300%の地域 5時間 3時間
近隣商業地域 200%の地域 5時間 3時間
準工業地域 200%の地域 5時間 3時間
用途地域の指定のない地域 100%の地域 4時間 2.5時間

(※1)すまい・まちなみ形成地区(都市計画法に規定する特別用途地区として神戸市が指定した地区。以下同じ。)に限る。
(※2)すまい・まちなみ形成地区を除く。

※用途地域、容積率の確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧下さい。

 防火・準防火地域でないか調べましょう

防火地域、準防火地域は、市街地での火災による延焼を防ぎ、都市における火災の危険を防除するための地域で、主に商業地域や既製市街地で指定されています。
これらの地域では、建物の規模によってその構造が制限され、より耐火性能の強い建物としなければなりません。
また、用途地域が指定されている地域のうち、防火・準防火が指定されていない地域においても、屋根や外壁について防火上の措置を義務付ける「22条地域」が指定されています。
防火地域、準防火地域の区域内かどうかの確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧下さい。

防火・準防火地域対応表
地域 規模 構造
耐火建築物等
としなければいけないもの
準耐火、又は耐火建築物等
としなければいけないもの
防火構造
としなければいけないもの
防火 地域 階数 階数3以上のもの 左記以外のもの 原則として木造の建物は
禁止されています
延べ面積 100平方メートルをこえるもの
準防火地域 階数 階数4以上のもの(地階を除く) 階数3のもの(※1) (地階を除く) 木造の建物
延べ面積 1,500平方メートルをこえるもの 500平方メートルをこえ
1,500平方メートル以下のもの

(※1)準防火地域内でも、一定の防火上必要な技術基準に適合すれば、木造3階建ても可能です。

 その他の規制について調べましょう

 建築協定とは

建築協定は、住宅地としての環境や商店街としての利便を維持増進させることなどを目的に、その区域内の土地所有者(及び借地権者)の全員が合意して締結したものを市長が認可する協定です。
協定の締結では、協定の区域を定め、建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、意匠、建築設備など、幅広い項目の中からより良い環境づくりのために必要な事項について内容を定めます。建築協定はあくまで私法的契約であるため、協定に違反した建築物について話し合いで解決しない場合は民法に基づいて措置をとることになります。地域の皆さんが話し合い、同意し、お互いに協定を守っていかなければなりません。

※建築協定についての詳しい情報は「建築協定」のホームページをご覧下さい。

 まちづくり協定とは

まちづくり協定とは、「神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例」(以下「神戸市まちづくり条例」)に基づき、良好なまちづくりを目的として地域の皆さんと神戸市長との間で締結する協定で、この両者が協働してまちづくりに取り組んでいこうとするものです。協定地域内で新築、増改築を行う場合は、市長への届出が必要となり、協定の内容を考慮したものとしなければなりません。

※まちづくり協定についての詳しい情報は神戸市都市局 まち再生推進課「まちづくり協定」のホームページをご覧ください。
※神戸市では、地域の皆さんによるまちづくりを支援するため、アドバイザーやコンサルタントとしてまちづくりの専門家を派遣する制度を設けています。また、まちづくり活動にかかる費用の一部助成も行っております。より良いまちづくりのため、ご相談ください。

 地区計画とは

地区計画は、地区レベルでの快適で良好な市街地を形成するため、それぞれの地区の特性にふさわしい土地利用計画や、まちづくりの方針を都市計画により定めるものです。
また、建築・開発行為をより細かくコントロールするため、敷地面積の最低限度、用途制限、壁面位置制限、高さの限度、垣や柵の構造など、特に重要な事項については条例を制定して制限することができます。

※地区計画についての詳しい情報は神戸市都市局都市計画課「地区計画」のホームページをご覧下さい。

その他の地域地区など

そのほかにも文教地区(※1)や風致地区(※2)、伝統的建造物群保存地区(※3)など、各種制限を設けた地区があります。また、土地区画整理事業区域などの事業区域に指定されている場合も同様ですので、指定地域やその内容についてよく調べておきましょう。

(※1)文教地区は、大学や文化教育施設を核として、その周辺の住宅地の文教環境を維持保全するための地区です。
(※2)風致地区は、自然景観の保全と開発の調和を図るために定められている地区です。詳しい規制内容は神戸市建設局公園部「風致地区等緑地規制の種類と規制の概要」のホームページをご覧下さい。
(※3)伝統的建造物群保存地区は、伝統的建造物群及びこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するために指定されている地区です。詳しい情報は神戸市文化スポーツ局「北野町・山本通重要伝統的建造物群保存地区」のホームページをご覧下さい。
上記の規制の範囲内かどうかの確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧下さい。

 都市計画施設等予定地でないか調べましょう

都市計画によって将来、道路や公園などの都市計画施設と呼ばれる施設の建設が決定されている土地に建物を建てる場合、市長の許可が必要となります。また、建物の構造や規模についても制限があり、地上1階建てまたは2階建てで、容易に解体することが可能であるものでなければなりません。
上記の規制の範囲内かどうかの確認は「都市計画情報(用途地域など)検索のご案内」のホームページをご覧下さい。

※都市計画施設についての詳しい内容、申請の方法などについては神戸市都市局都市計画課「都市計画施設又は市街地開発事業の区域内における建築等について」のホームページをご覧下さい。

  • このページの掲載内容についての注意

お問い合わせ先

建築住宅局建築指導部建築安全課