最終更新日:2024年3月27日
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早めに治療すれば、症状を緩和し、症状の持続期間を短縮するのに役立ちます。
体の片側にズキズキ、ピリピリした痛みを感じたり、その部位に発疹が現れたりするようであれば、早めに最寄りの医療機関を受診してください。
予防には、日々の健康管理をし、免疫を低下させない生活が大事です。
水痘(いわゆるみずぼうそう)と同じウイルスが原因で起こる皮膚疾患です。水痘が治癒した後もウイルスが体の中(神経)に潜伏し、免疫力低下や加齢に伴い、ウイルスが再活性化することによって発症します。80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験する、との推計もあり、高齢化が進む日本では、帯状疱疹を起こす人は年々増えています。皮膚症状がおさまった後も痛みが継続することがあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
帯状疱疹の症状には個人差があります。一般的には、まず皮膚にピリピリ・チクチクとした神経痛のような痛みが起こり、1週間程度で痛みがある部分に赤い斑点が見られるようになります。その後、赤い斑点内に水ぶくれができ、水ぶくれが破れてびらん(ただれた状態)になり、最終的にそこがかさぶたになって症状がおさまるという経過をたどります。
症状は主に、体の左右どちらかに見られます。腕や胸、背中など多くは上半身に見られますが、顔や首などに生じることもあり、3~4週間ほど続きます。
帯状疱疹患者の水疱には水痘-帯状疱疹ウイルスが含まれており、水痘ワクチン未接種者などの免疫を持たない人が接触すると、感染して水痘を発症することがあります。全ての水疱が痂皮化すれば、周囲への感染力は無くなります。
帯状疱疹の合併症のひとつに「帯状疱疹後神経痛」があります。
これは皮膚症状がおさまった後も、神経の炎症により神経自身が損傷され、なかなか修復されないために痛みが継続する現象です。
一般的には皮膚症状がおさまるにつれて帯状疱疹の痛みもおさまるのに対し、帯状疱疹発症後3~6カ月以上、場合によっては年単位で痛みが持続します。
50歳以上の患者の約2割が「帯状疱疹後神経痛」へ移行するといわれており、年齢が高まるほど「帯状疱疹後神経痛」移行率も高くなることから、高齢者の方は特に早期発見・早期治療が重要となります。
「帯状疱疹後神経痛」以外にも角膜炎、結膜炎といった眼の合併症、顔面神経麻痺、難聴など重篤な合併症もあります。頭頚部の帯状疱疹の場合、特に注意が必要です。
帯状疱疹は早期発見・早期治療が非常に重要です。
帯状疱疹の治療にはウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬と痛みを抑える鎮痛薬などが一般的に用いられます。早期に投与すれば、帯状疱疹の症状を緩和し、症状の持続期間を短縮するのに役立ちます。
帯状疱疹の予防には日頃の体調管理が重要です。
バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動など、できるだけ健康的な日常を保つことで、ストレスを減らし、免疫力を低下させないように心がけましょう。
50歳以上の方を対象に、2種類のワクチンがあります。ワクチンには、発症を予防する効果があります。生ワクチンの場合は1回、不活化ワクチンの場合は2回接種します。
接種を実施しているかどうかや接種料金については、医療機関にご相談ください。
神戸市では帯状疱疹予防接種料の一部を補助しています。