最終更新日:2024年10月1日
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日本では、年間約1万人が新たに結核を発病しており、1,500人以上が亡くなっています。2023年の日本の結核罹患率は8.1であり、2021年以降は10を切り結核の「低まん延国」となりました。
しかし、この罹患率の減少については、新型コロナウイルス感染症の影響も考えられ再上昇が危惧されます。
神戸市の2023年の結核新登録患者は170人、罹患率は11.3と全国に比べて高く、うち70歳以上の新登録結核患者が68.8%と高齢者が高い割合を占めています。20代は約10%です。20代での外国生まれの患者割合は94.1%で2016年以降、70%以上の高い状態が続いています。全年齢での外国生まれ結核患者の新登録患者に占める割合も14.7%と増加しました。
まずは一人ひとりが自分が感染症にかからないように、かかっても軽くすむように、健康管理や感染予防行動を心がけてください。具体的には、以下の3点があります。
せきやたんが出なければ、人の体の中に住む結核菌は体の外に出てこないので、結核を他人にうつすことはありません。自分の体調がよくないと思ったとき、せきが出るときには、結核のことも考えて複数の人がいる場所へはなるべく行かないように、行くときにはマスクなどで口と鼻をしっかり覆いましょう。
神戸市では感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づく結核に関する特定感染症予防指針の下、「神戸市結核予防計画2020」を策定、2020年までに結核罹患率を17未満にするという目標を掲げて結核患者の服薬支援(DOTS)や接触者健診に取り組んできました。
2020年の結核罹患率は13.9と低下し、目標を達成したが、新型コロナウイルス感染症の影響により、指標や対策が例年通りにはできず、国の指針も更新されていないため、計画の期間を延長してきました。
例年9月24日から30日は結核予防週間として、広く結核についての知識をPRしています。今年度からは新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザなどの呼吸器感染症の流行の経験から、呼吸器感染症全体の知識も必要と考えられることから、呼吸器感染症予防週間も併せて実施することとなりました。せき・たん・発熱などの症状は結核及び呼吸器感染症で共通してみられることから、
上記のことをお互いに広くPRして、予防しましょう。