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エムポックスについて

最終更新日:2024年9月12日

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※2023年5月26日に「サル痘」から「エムポックス」に感染症法上の名称が変更されました。
 

エムポックスとは

感染症法上の4類感染症に指定されている、エムポックスウイルスによる感染症で、ヒトと動物が感染する病気です。
中央アフリカから西アフリカにかけて流行していますが、2022年5月以降、海外渡航歴のないエムポックス患者の報告が英国、欧州、米国で相次いでいます。2022年8月をピークとして世界全体では減少中です。日本国内では、2022年7月に国内1例目の報告があり、2023年以降も散発的な患者の発生が報告されています。
エムポックスウイルスはクレードⅠとクレードⅡの2系統に分類され、今回の感染拡大はクレードⅠが影響していると考えられています。クレードⅠは、2022年に始まったエムポックスの世界的な流行の原因になったクレードⅡよりも重症度や死亡率が高いことが知られています。
2024年に入り、コンゴ民主共和国とその周辺国では、14,000件以上の感染例と551人の死亡者が報告されており、2024年8月14日には、WHOによる国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態宣言が発出されました。

症状

  • 発熱、倦怠感、リンパ節の腫れ、頭痛、筋肉痛などの全身の症状が0~5日程度持続し、発熱1~3日後に発疹が出現します。
  • 発疹は、顔や四肢、口の中、性器、目にも現れることがあります。徐々に水ぶくれ状になり、最終的にはカサブタとなって剥がれ落ちます。
  • 多くの場合は2~4週間ほど症状が続いた後自然に回復しますが、小児、妊婦、免疫不全者などで重症化することがあります。致死率は数%~10%と報告されています。
  • 潜伏期間(感染してから症状があらわれるまでの期間)は通常6~13日(最大5日~21日)とされています。
※2022年5月以降の欧米を中心とした流行では、以下のような、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されています。
 
  • 発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること。
  • 病変が局所(会陰部、肛門周辺や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること。
  • 異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること。

感染経路

  • 動物からヒトへの感染:
感染動物(アフリカに生息するリスなどのげっ歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物)に咬まれること、または感染動物の血液・体液・皮膚病変との接触

 
  • ヒトからヒトへの感染:
感染している人の発疹、カサブタ、体液に触れること、性的接触(口の中、肛門、性器との接触を含む)、近距離での対面で飛沫にさらされること、感染している人の使用した寝具等との接触

治療・予防

  • 国内では、利用可能な薬事承認された治療薬はなく、症状に応じた対処療法が行われます。
  • 天然痘ワクチンによって約85%の発症予防効果がありますが、一般には流通していません。
  • 感染者や感染が疑われる人との飛沫・体液等の接触を避けましょう。
  • 流行地でエムポックスウイルスを保有する可能性のある動物との接触を避けましょう。また、野生動物の狩猟肉や、加熱が十分でない動物の肉を食べることも避けましょう。
  • 石けんを使った流水による手洗いや、アルコールベースの消毒液を使用した手指衛生が推奨されています。

エムポックスを疑う症状がある場合

  • 医療機関に「エムポックスの可能性がある」(特に、感染動物との接触、エムポックスに感染している方との接触や、不特定多数との性的接触があった後など)とご相談ください。
  • 医療機関を受診する際は、マスクの着用、発疹部位をガーゼなどでおおうなどの対策をしてください。
  • エムポックスの発疹が完全に治まり、カサブタが落ちるまでの間は、他の方に感染させてしまう可能性があります。医療機関や保健所の助言に従い、他の人との接触を避けるようにしてください。

リーフレット

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お問い合わせ先

健康局保健所保健課