ホーム > 市政情報 > 市長室へようこそ > 市長会見 > 臨時会見 2023年12月22日

臨時会見 2023年12月22日

最終更新日:2023年12月22日

ここから本文です。

王子公園再整備にかかる大学設置・運営事業 基本協定の締結

会見資料はこちら

王子公園再整備にかかる大学設置・運営事業 基本協定の締結

司会:

 それでは、定刻となりましたので、ただいまより神戸市と学校法人関西学院の王子公園再整備にかかる大学設置・運営事業に関する基本協定の締結につきまして、記者会見を開始いたします。

 なお、本日の全体時間は質疑応答を含め12時までの約45分間を予定しておりますので、御協力よろしくお願いいたします。

 初めに、会見出席者を御紹介いたします。

 学校法人関西学院、村上一平理事長様でございます。


村上理事長:

 村上でございます。よろしくお願いいたします。


司会:

 続きまして、関西学院大学、森康俊学長でございます。


森学長:

 森でございます。よろしくお願いいたします。


司会:

 続きまして、久元喜造神戸市長でございます。


久元市長:

 今日はありがとうございます。


司会:

 引き続きまして、武田史郎都市局部長でございます。


武田都市局部長:

 武田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。


司会:

 それでは、まず、久元喜造神戸市長より、本日の基本協定の締結に当たりまして御挨拶を申し上げます。久元市長、よろしくお願いいたします。


久元市長:

 今日はお集まりいただきましてありがとうございます。このたび、学校法人関西学院さんと神戸市との間で、王子公園再整備にかかる大学設置・運営事業における基本協定を締結することとなりました。本日は、学校法人関西学院の村上一平理事長、関西学院大学の学長、森康俊先生に御出席をいただいております。ありがとうございます。それでは、座って説明させていただきます。

 王子公園の再整備は、神戸市の将来をにらむ上で極めて大事なプロジェクトと考えてきました。そして、王子公園の地にふさわしい国際性や多様性を高める特色ある大学の誘致が文教都市神戸の地位を高め、王子公園周辺エリアの新たな価値を創出するための極めて有効な施策であると考えてきました。

 学校法人関西学院さんからは、新たな価値を自ら生み出す人材の育成、学びを通した地域や人々とのつながりの創出、大学敷地や複数の大学施設の一般開放など「地域に開かれた大学」にふさわしい提案をいただきました。優先交渉権者の選定後、いただきました御提案と神戸市が策定する王子公園再整備基本計画との調整を行ってきましたが、このたび(仮称)王子キャンパスの設置につきまして合意し、今日、村上理事長さんと基本協定書にサインをし、協定を締結いただきました。

 関西学院大学さんとは、これまでも学生スクールサポーター制度をはじめとした教育支援や学生の地域ボランティアへの参加など、様々な面で御協力、連携をいただいてきました。

また、関西学生アメリカンフットボール連盟の拠点が設けられております王子スタジアムは、リーグ戦の試合会場の1つであり、今年度も白熱した攻防が繰り広げたところです。今月17日に実施されましたアメリカンフットボールの全日本大学選手権決勝、第78回甲子園ボウルでは、関西学院大学さんが見事に快勝して史上初の6連覇を達成し、史上最多を更新する34度目の優勝を果たされたことを大変喜ばしく思っております。こういった観点からも、スポーツ振興や地域の活性化という面で大いに御貢献をいただけるものと期待をしております。

今後、4,000人の学生の皆さんが通学する王子公園の地へのキャンパスの設置に向けて、より一層連携を深めていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


司会:

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、村上理事長より御挨拶を賜ります。村上理事長、よろしくお願いいたします。


村上理事長:

 改めまして、村上でございます。よろしくお願いいたします。座ってよろしいでしょうか。

 今、久元市長からお話がありましたように、先ほど基本協定に調印をさせていただきました。市長はじめ、神戸市の皆様のお力によりましてこのような発表の機会を持つことができ、感謝をしておりますと同時に、また今日、このような日を迎えることができて大変喜んでおります。

 協定に調印できましたことから、私ども関西学院は正式にこの王子公園プロジェクトの当事者として、学内だけではなく、学外に対しても今まで以上の責任を神戸市の皆様と一緒に果たしてまいりたいというふうにも考えております。関西学院にとりまして、開学といいましょうか、学部の開設を希望しております2029年は、かつて関西学院の旧制大学開設のために、当時、「原田の森」と言われておりました上筒井の地から西宮の上ケ原へ移転してちょうど100年になります。今後、無事にスケジュールが消化され、希望どおりに開学できるとすれば、100年ぶりに神戸の地に戻ってくるということになりますが、それと同時に、2029年という年は、御存じのとおり神戸市さんの市制140周年にもなりますし、関西学院にとりましては創立140年ということになります。実は、お気付きのとおりで、神戸市さんと関西学院は同い年であります。

 神戸市さんは神戸空港の国際便の開設等によって、さらなる国際化や文教都市としての新たな価値創出を目指していると伺っております。関西学院は創立以来、世界に門戸を開いた学校として経営してまいりましたが、この計画しております王子の地で目指している新しい学部も、この神戸市さんの新構想とも合致したものになるというふうに考えております。詳細については、後ほど私ども、森学長からお話をさせていただきます。

 また、現在の関西学院の西宮や三田等のキャンパスを御覧になっていただければお分かりいただけると思いますが、いずれも地元の環境に溶け込んだ緑豊かなキャンパスであるだけでなく、地元の皆さんの憩いの場所にもなっております。計画しております王子もまた、地元の皆さんと一体となったキャンパスになるであろうというふうに確信をしております。開学の暁には、関西学院が神戸市民の1人として文化、教育の核の1つになるべく努力をしてまいりたいというふうに考えております。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。


司会:

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、都市局部長の武田より、王子公園再整備の内容と今後の御予定につきまして御説明させていただきます。武田部長、よろしくお願いいたします。


武田都市局部長:

 そうしましたら、私のほうから王子公園再整備の全体の概要にも触れつつ、経緯等々について御説明申し上げます。

 様々検討してまいったわけですが、1つ方向性が決まりましたのが昨年12月、王子公園再整備の基本方針、これを策定いたしまして、公表したこのタイミングでございます。この中で再整備の意義ですとかゾーニング、あるいは5つの基本目標、園内各施設の方向性といったものを定めまして、大学誘致についてもうたってございます。この策定に併せて、速やかに大学公募を開始したというところが1年前でございます。

 今年に入りまして6月、優先交渉権者として決定させていただいて、本日の基本協定に至るという流れになってございます。

 こちらが基本方針に定めた5つの基本目標ですが、この2つ目に学術・文化拠点のシンボルの創出ということで大学誘致を位置づけてございます。

 少し紹介させていただきます。

 1つ目の基本目標、新たな「原田の森」の創造でございます。先ほど理事長のお話にもありましたが、このエリア、王子公園周辺エリアといいますのは、かつて「原田の森」と呼ばれていまして、豊かな自然と六甲山を背景とした神戸を代表する景観に恵まれているというエリアでございまして、この「原田の森」をしっかりと継承していくということを目標に掲げてございます。例えば敷地の南側に緑の広場という緑地を整備いたしますが、ここから北側に抜けていくシンボルプロムナードを整備いたしまして、これを六甲山を背景とする景観軸、緑地軸として再整備いたします。パースもつけておりますが、老木化が進んでいる桜等ございますので、樹木についてはいろいろと植え替えをさせていただきますので、それに合わせて桜の通り抜けルートなんかも拡大していきたいというふうに考えてございます。

 続きまして動物園でございます。左側にゾーニングを入れておりますけれども、南米ゾーンですとかオーストラリアゾーン、アジアゾーン、サバンナゾーン。サバンナゾーン、これはアフリカですが、世界の各地域の動物を集めるようなゾーニング、これが1つ。もう1つの視点として世界のネコ科ですとか海獣(海の生物)、あるいは霊長類、こういう動物種ごとのゾーン。この2つの視点でゾーニングをいたしまして、観覧で巡っていただきますと世界を旅しているような、そういったシナリオ性のある観覧ルートを設けたいというのを考えてございます。それから、動物自体がいきいきと本来の姿で過ごせる、そういう動物福祉のかなったような獣舎、あるいはその展示ですね。皆さんにそういったいきいきとした姿を見ていただけるような展示というのを検討してございます。

 あと、公園とスポーツ施設でございます。下に書いてございますが、誰もが気軽に憩い、くつろげ、利用できる開放的な空間を創出してまいります。上側、緑の広場を代表例でパースを入れていますけれども、南側の芝生広場を中心とした空間になるんですが、それだけではなくて、今現在、大きな樹木があります。それをシンボルツリーとして残していくとか、あるいは王子公園駅から降り立ったときに、今、擁壁で塞がれておりますけれども、一部擁壁を撤去して動物園のゲートまで見通せるような、開放的な設えにしてまいりたいと考えていますし、動物園のゲートの前には芝生ではなくてイベントなんかにも使えるタイルスペースなんかを設けたいと考えてございます。

 それから、スポーツゾーンでございますが、今、スタジアムが大変老朽化してございますので、新しくスタジアムを建設すると。これによりまして、今までどおり様々な競技ですとかイベントにも使っていただける、一般開放の時間なんかを設けたいというふうに考えております。スポーツゾーンを北側に集約する関係でまとまった空間が生まれますので、左側に載せておりますけれども、今、みんなの広場と呼んでおりますが、一定遊具を置いてみたり、あるいは多目的に使える空間を創出して、小さなお子様から高齢者の方まで活用していただく、利用いただく、あるいはそこで過ごしていただく、そういったものを創出していきたいと考えてございます。

 続いて、広域防災拠点の機能強化でございます。御承知のとおり、王子公園といいますのは阪神・淡路大震災のときに自衛隊の駐屯地にもなったりして、物資の輸送拠点とか、あるいは救援活動の拠点として大変重要な役割を果たしました。この機能はしっかりと維持していくと。あわせて、大学のほうからも地域防災についての御提案をいただいておりますので、大学と連携しながら機能をさらに強化していくということを考えてございます。

 最後になりますが、大学誘致というのを目標として掲げてきました。3つほどまとめておりますが、周辺エリアのポテンシャル、市が抱える課題、大学に期待する役割といった要素を整理しながら公募要項をつくりまして、「王子公園周辺エリアの歴史と文化を尊重し、地域そして世界に開かれた大学」というのを公募に当たって求めてきました。その結果、優先交渉権者として学校法人関西学院を選定してきたと。これが今年の6月ということになってございます。

 本日、基本協定の締結を迎えたわけですが、この基本協定によりまして、これまでは大学設置・運営事業者として神戸市と優先的に交渉する権利をお持ちだというお立場だったわけですが、本日をもって「契約予定事業者」として決定したということになります。これによりまして、大学と神戸市の間の協議・調整というのは基本的に完了いたしました。ですので、あとは庁内の手続を進めてまいりまして、来年度には土地譲渡契約を締結すると。その後、2029年から2031年の開校に向けて、両者協力して取り組んでいくと。こういった予定でございます。

 私の話は以上です。


司会:

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、関西学院大学森学長より、このたびの提案事業の概要につきまして御説明いただきます。森学長、よろしくお願いいたします。


森学長:

 関西学院大学学長の森康俊です。本学の王子キャンパス構想について、御説明をいたします。よろしくお願いいたします。

 王子キャンパスは、国際化、産官学民連携、デジタルを徹底的に強化した4,000人規模の新しい学びの場を学部レベルで新設することを予定しております。

 関西学院大学は14学部・14研究科を擁する総合大学です、文系学部がそろっております西宮上ケ原及び西宮聖和キャンパス、理系学部が集約されております神戸三田キャンパスの主要3キャンパスを中心に、約2万5,000人の学生が学んでいます。教育・研究の特色として、前に示している3点がございます。伝統と実績の全国トップレベルの国際教育、大規模大学として実就職率ランキングが1位をいただいているというようなこと、総合大学ならではの幅広く豊かな研究の実績というところでございます。

 特に国際教育においては、文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業に採択され、今年度末までの事業でございますけれども、2018年度には、コロナの前年となりますが、海外の協定大学への学生派遣数で全国1位を達成しております。

 こういった大学ですけれども、実は関西学院は、学校法人として、1889年に創立者のウォルター・ラッセル・ランバスによって、神戸の「原田の森」、現在の王子公園エリアで創設をしました。

 以降、先ほど理事長の村上からもございましたとおり、1929年、西宮上ケ原キャンパス移転までの草創期の40年間、本学は神戸の地で発展をいたしました。

 こちらが本学の王子キャンパス構想の全体像となります。全体コンセプトとして「自分で、みんなで。未来を起動するオープンイノベーションパーク」ということを掲げております。地域・社会・世界が大学のほうに入ってくる、いわゆる産官学民連携を学びの中心に据えたキャンパスを目指します。

 現代は変化のスピードが速く、予測困難な時代となっています。こうした時代背景を受けて、世界の高等教育の在り方は、教育から学習へ、知識を伝達することから、能力、コンピテンシーの育成へとパラダイムのシフトが進んでいます。専門分野、ディシプリンというふうに呼ばれますけれども、各ディシプリンの知識や理論というものを身につけることとともに、世界・社会・地域の複雑な課題に果敢に挑み、他者や異なる分野の人々と協働しながら、新たな価値を創造して解決に導く人材を育てることこそ、大学に今求められていることと考えております。

 こうした時代背景を受け、王子キャンパスでは、新しい大学教育の創造を目指します。本学の教職員、学生が世界からの研究者・留学生や企業、自治体、地域住民の方々とともに、プロジェクト型学習で課題解決に取り組み、地域・社会・世界にイノベーションを起こす人材を育成・輩出してまいります。

 王子キャンパスで育成する人材像は、「未来をデザインし起動できる世界市民」です。ここで「未来をデザインする」とは、現代の複雑な課題に対して、他者と対話をしながら進むべき方向性や解を見いだすこと、「未来を起動する」とは、社会と世界のために新たな価値を自ら生み出すアントレプレナーシップを発揮すること、これを意味しております。世界や社会との連携・交流を通じ、国際性や多様性への理解を身につけ、アントレプレナーシップを発揮して、よりよい社会の実現に貢献できるイノベーション人材を育成します。

 アカデミックコンセプトとして、こうした人材を育てるため、VUCAの時代と言われるこの社会を切り開いていくイノベーション能力を涵養してまいります。このコンセプトを実現するために、王子キャンパスでは、課題解決に焦点を据えた学際的な学びを重視します。国際都市神戸にふさわしい、国際性と多様性に満ちたキャンパスを目指します。デジタル技術で既存のキャンパスと緊密なネットワークを構築し、総合大学としてのリソースも最大限活用いたします。

 学びの特色の1つを実践的な産官学民連携に置いております。神戸・日本・世界の課題解決のため、産官学民が連携したプロジェクトを推進するプラットフォームを構築します。プロジェクトでは、各大学の教員と学生が地域や世界の企業、行政、市民の方々とプロジェクトチームを組み、協働して社会課題の解決や新たな価値創造を目指します。

 特色の2つ目は、垣根のない国際連携・交流です。学生定員4,000人のうち、2割程度は留学生とすることで、世界から学生が集まるキャンパスとして、海外からの学生、海外の大学・企業などとの協働が日常的に行われることを目指します。

 王子キャンパスでの本学の国際連携の展開は、神戸市さんの市制140周年、神戸空港の国際空港化、JR三ノ宮駅前の再開発などの機会とも連動して、神戸における新たなシナジーを生み出すことができると考えています。

 3つ目として、メタバースやAI、オンラインなど、デジタル技術を学びに積極的に取り入れ、物理的な距離の制約を超えた国際教育を展開します。物理的なキャンパスとデジタル技術の併用によって、産官学民が連携した新たな教育の展開の可能性を広げてまいります。

 キャンパスのコンセプトですが、「地域・社会・世界の様々な人、情報が行き交うプラットフォームキャンパス」です。

 まず、六甲や王子公園の緑豊かな景観と調和する空間を計画していきます。機能として、王子公園と一体的なまちに開かれたキャンパスを目指します。さらに、プロジェクト型学習やリカレント・リスキリング教育を通じ、地域社会に貢献してまいります。

 周辺環境との調和を図るために、神戸・六甲の緑豊かな斜面地と調和する配棟を予定しています。六甲の山並み、景観を阻害しないよう、校舎のボリュームをうまく分割して、景観と人をつなげる計画を考えております。建物は周辺の自然環境と調和する色彩とし、擁壁等を撤去して緑の斜面とすることで、地域の人々が気軽に足を運べるように考えていきます。新たな「原田の森」を創造し、緑豊かな資源を生かしながら、市民の皆様に開放できる拠点を形成することを目指します。

 王子キャンパスではレストランやカフェ、図書館やホールなどの施設の開放により、あらゆる世代、あらゆる属性の人々が日常的にキャンパスに立ち寄り、学生たちと交流できる場を提供していきます。

 また、学術・文化拠点としての機能強化のため、神戸市内の学校間連携や、公園内及び周辺施設との連携も今後検討いたします。

 地域住民に開放できるエリアでは、眺望を楽しみながら食事をできるレストランなどを計画していきます。図書館も、一般の方が利用できる「まちライブラリー」としての運用も検討してまいります。周辺の緑とつながる憩いの場として、テラスも計画していきたいというふうに思っております。

 王子キャンパスでは産官学民連携のプロジェクトを通じて、地域社会のアントレプレナーシップの醸成も図ります。総合大学の強みを生かして、地域や社会の多様なニーズ、そちらを酌み取り、リカレント・リスキリング教育のプログラムを提供していく考えです。王子キャンパスが、あらゆる人々が学びの楽しさに目覚める場となることを目指していきます。

 以上のように、本学創設の神戸・王子の地に新たなキャンパスをつくり、地域や社会、世界の人々と協働しながら、新たな教育を展開することを目指してまいります。

 以上で本学の構想説明を終わります。ありがとうございました。
 

質疑応答(発表項目)

記者:

 久元市長にお伺いできたらと思います。王子公園の再整備において、国際色豊かな大学の誘致ということを進められてきたと思うんですけども、改めて、今回、大学の誘致が有効な施策ということだと思うんですけども、その思いと、今後の決まった、締結したことに向けての改めて思いを伺えたらと思います。


久元市長:

 今回、関西学院さんがこの王子キャンパス(仮称)を開設していただけることが決まったということは、神戸にとりましては計り知れない大きな効果があるというふうに思っています。今、やはり大学の知、経験というものをどう生かして、地域社会や都市、特に大都市が発展をしていくのかということがグローバル社会の中で幅広く行われています。そのことに貢献をするということですね。

 もう1つは、今、我が国全体の人口が減っている、若者が減っている中で、やはり各地域が、各自治体がとにかく大学が欲しくて欲しくて仕方がないわけですね。そういう中で、今回、日本を代表する関西学院大学という総合大学が王子公園に来ていただけるということは、若者世代を増やしていく、そして、若者世代の大学生はもちろん、教員や職員の皆さんにこの神戸の地域社会の中に参画をしていただいて、様々な刺激や、あるいは気づきを与えていただくということはものすごく大きな意味があります。

 もう1つは、先ほど村上理事長がお触れになられましたけれども、国際都市神戸のステータスを高めるということです。2030年に神戸空港からは国際定期便が就航することが予定されておりまして、神戸空港は国際空港になります。国際都市神戸はこれによって新たなステージを迎えることになるわけですね。ちょうどその頃に、この国際色豊かなキャンパスがオープンをするということ。先ほどのお話では、2割くらいの学生が留学生で占められるという、そういうキャンパスがオープンするということは、これは国際都市神戸にとりましては大変ありがたいことで、様々な留学生の皆さんと日本人の学生の皆さんとの交流、ひいては企業や市民との間の国際的な交流がさらに進化をしていくということになると思いますから、様々な面で、こんなに神戸にとってはありがたいことはない。非常に大きな効果とメリットがあるというふうに感じております。


記者:

 ありがとうございます。

 関西学院側の御意見も伺いたいんですけども、今回、大学の誘致が決まりまして、選定されたということで、改めてその思いを伺えたらと思います。


村上理事長:

 先ほど御挨拶申し上げた中でも申し上げたことなんですけれども、100年ぶりに帰ってくるとか、140年がどうとかということも1つのお話としてはありますけれども、それ以上に、関西学院としても、この少子化の中でどう発展していくのか、これは当然のことでありますけれども、現状維持をしたままで現状維持ができるような世界ではない。どうすれば発展していけるのか。発展する努力をしても、結果的には現状維持にとどまるということになるような、そんな時代ではないのかというふうに思っています。

 そういう中で、新しい学部をつくるというのも、関西学院にはないけどどこかにあるとかというような品ぞろえのような感じでの学部ではなく、日本にもない、世界にはどこかにあるかもしれないけれども、それを引っ張っていけるような、そういう新しいコンセプトの学部をつくっていく。そうすることによって、関西学院全体への波及効果も生まれてくるだろう。それで、関西学院のレベルアップにもつながっていく。それがひいては、それを開設する神戸市の目的、目標、構想、それと合致できるのであれば、なお市民としてお役に立つこともできるのではないかというような基本的な考え方の下で手を挙げさせていただいたというのがそもそもの始まりでございました。


記者:

 ありがとうございます。

 もう1点だけ。神戸に、ここの王子公園という場所にこだわられたというか、やっぱりここだと思われた決め手みたいなものはあったんでしょうか。


村上理事長:

 王子公園でなければならんとか、そういうことは全くありません。これはある意味では私どもにとっては偶然、神戸市さんが王子公園の再整備をお考えになられたという、そのタイミングを私どもとしては絶好の機会として捉えさせていただいたということでございます。


記者:

 関西学院大学さんにお伺いしたいんですけれども、これは、今の時点で何学部を設置するですとか、何学科を設置するというところまで決まっているんでしょうか。


森学長:

 御質問ありがとうございます。私のほうからお答えします。

 具体的な教学の組織というのは本学のほうで検討を進めているところなんですけども、これは企業さんで言うと製品情報にも当たる部分でもありまして、競合する各大学様ともいろいろ情報についてしっかり整ってから発表させていただく。これは、今の既存の教育組織、学部・研究科等の募集にも関わりますので、しっかり我々の今持っている学内のリソースでどういうような教育組織が展開できるのか、研究組織の在り方はどういうふうに、今までにない形で、例えば海外から研究者を招聘するというのに、既存の枠組みでいいかどうかとか、そういうようなことも実際検討しておりまして、今回、神戸市さんとこういう、キャンパスという用地の交渉に一区切りをつけさせていただいたということは、この後文部科学省さんのほうと、いろいろ教学の御相談とかをしていくことになりますので、改めて、できるだけ早く機会を設けさせていただいて、教学、つまり研究組織・教育組織の在り方について発表させていただく機会があればなと思います。現時点では、教育組織については具体的な名称等は、まだ定まっていないということで御理解いただければと思います。


記者:

 分かりました。まだ現時点では、例えば学部の数とかも全く決まっていないというか、検討段階というか、言えないという状況なんでしょうか。


森学長:

 そうですね、検討を進めている段階だということで御理解いただければと思います。


記者:

 分かりました。あとすみません、もう1つ、先ほど大学様からの説明で、六甲山と緑がつながるようなキャンパスにして、足を踏み入れたくなるようなというような御説明があったかと思うんですが、一般的には、大学は本当にキャンパスというので独立をしていて、本当に学生が来るための場所というふうな感じかと思うんですけれども、王子公園の中にあるというところで、そのあたりの大学のキャンパスの位置づけといいますか、そのあたり、通常のキャンパスとはどこか違うようなコンセプトというか、思いがあるんでしょうか。


村上理事長:

 私からお答えをさせていただきますけれども、これも先ほど申し上げたことなんですけれども、現在、既にある西宮上ケ原、それから神戸三田、それ以外もそうなんですけれども、キャンパスを御覧になっていただけるとすぐお分かりになると思いますけれども、いわゆるコンクリートみたいな壁で、校地を囲んでしまって、入るのにも周りの人が入れない、そういうような雰囲気のキャンパスは1つもないんです。それ以前というか、実は私も関西学院の卒業生なんですけれども、私が在籍をしておりました頃は、塀というのか、門もなければ塀もない、門柱はあったんですけれども門扉はなかった、誰でもいつでも入れるという、そういう学校なんです。これは恐らく「原田の森」自体も、残っております絵だとか何かを見てもそんな感じを受けることになります。

 これからつくるというか、目指しております王子の新キャンパスについても、そのコンセプトは生かしていきたいと思っておりますし、それが、先ほど来お話がありました、神戸市さんの意向とも合致するものだと、逆に言いますと、神戸市さんの意向に合致させるために我々が無理してそういうことをやっているというのではなくて、我々が持っているもともとの発想、構想というものがそういうものであったということであります。そういう意味でも、ものすごく神戸市さんとはうまくいくのではないのかなという感じがしており、神戸市さんというよりも、地元とはうまくいくのではないかなというふうに思っております。


記者:

 では、例えば近隣住民ですとか、近くに動物園ありますけども、動物園を訪れた親子とかが、そのキャンパスの中で、何かこう、くつろいだりとかというところも、大学としては歓迎というか、そういうのも想定しているということですか。


村上理事長:

 学校ですから、入っていただいては困る場所というのは当然あるわけで、授業をしているところだとかですね。そういうところを除いた空間、また建物については、できる限り、そういう意味で、言葉は適切かどうか分かりませんけど、開放していきたいというふうに思っています。従前の関西学院と同じ対応をしたいというふうに思います。


記者:

 関西学院さんにお聞きしたいんですけども、24ページ目のところで、学生定員4,000人のうち2割程度が留学生を目指すということなんですけど、現在、在籍している2万5,000人の学生のうちで、留学生の方ってどれぐらいいらっしゃるんですかね。


森学長:

 正規学生というのがございまして、正規学生というのは海外から入試、外国人の留学生試験を受けて、4年間在籍して学士を得る、100名強ですね。あと、交換留学生というのは、本学の提携校は今307校ぐらい、海外の大学と協定を結んでおりまして、そこから、例えば半年であるとか、そういうふうにして来て、英語で日本の様々な文化の授業を受けたり、日本語を学んだりすると、これを交換留学生と言っています。それとは別に、本当に日本語で受験をして、あるいは推薦入学をした学生と一緒に学ぶ留学生というのは現在100名強ということです。


記者:

 ありがとうございます。

 学校全体で国際教育には力を入れてらっしゃると思うんですけども、この王子キャンパスは、より国際性の高い、一番国際性の高いキャンパスになりそうなイメージなんでしょうか。


森学長:

 そうですね、国の方針、文部科学行政といいますか、やはり留学生を多く受け入れていこうという、教育未来創造会議の第二次答申という流れもあって、留学生を多く日本社会に受け入れて、今後は、大学で学んでもらって帰国するのではなくて、いかに、日本社会で学んだ留学生の皆さんが日本社会に定着をしていくのかというのも、これ、課題であり、大学もその使命の一端を担っていくということがあるかと思います。

 先ほどのスライドも少しあるんですが、大学の使命、これまで研究をして、それを教育で還元するというところが軸だったと思うんですけれども、今、3本柱を求められていて、教育・研究・社会貢献ということで、我々関西学院大学としては、やはり充実した教育をすることで、教員がその果実をもって研究に充てることができると。トップレベルの国立大学さんであれば、研究をした、その研究がそもそも教育につながるという、研究中心で教育が回る、そういうレベル感の大学も当然あろうかと思いますけども、関西学院大学は、やはり教育の質というのを社会から高い評価を受けることで、その果実をもって研究が回る、そして社会連携ができると。教育を充実させてその社会的評価を得る、これが我々として一番大事なことで、その果実をもって研究も充実することができる、そして社会連携につなげていけるということで、その3本柱をこれから軸に考えていきたいということでございます。


記者:

 ありがとうございます。


森学長:

 大変申し訳ありませんでした。正規留学生、800から900名、訂正させていただきます。


記者:

 関西学院さんにお伺いしたいんですけれども、王子公園は以前から住民に親しまれているということで、思い入れのある市民の方もたくさんいらっしゃって、一部の市民の方からは、やっぱり大学に土地を譲渡するということに対して抵抗感を持たれている方も一部いらっしゃるかと思いまして、反対の署名の提出なんかもあったかと思います。率直にそれについてどう受け止められているかというのと、先ほどまちに開かれたキャンパスというお言葉もありましたけれども、それに対してどのような説明を改めてされていくのかという点についてお願いします。


村上理事長:

 私のほうからお答えさせていただきます。

 実は今までも反対をなさっている方から、手を挙げているのを辞退しろという要望をいただいたことが何度かありました。その皆さんにも、実は私どもから、このプロジェクトそのものについてコメントする立場では当時はありませんでしたから、要望は要望としてお受け取りいたしますよということで、学校に来ていただいて、その要望書を受け取りました。その過程でといいましょうか、その中で、実は学校の中を案内させてもらいました。おいでになった方、皆さん、私どもからお願いをして学校の中を見ていただいた。そうしましたら、要望書の取下げまでは至りませんでしたけれども、後から礼状をたくさんいただきました。中には「こんな学校だと思わなかった」というような御意見を書かれたお手紙を頂戴したこともございます。

 というようなことで、これからは先ほど申し上げましたように、正式にその当事者になったわけでありますから、もう少し積極的に当事者として対応させていただきたいというふうに思っております。対応させていただくということは、御理解をいただくような努力を私どもとしても進めたいと思いますし、これは私どもだけでできることではありませんので、神戸市さんとも情報を共有しながら一体となって進めていければなと、そんなふうにも思っているところでございます。


記者:

 ありがとうございます。

 すみません、もう1点だけ、今回の新キャンパスの開設に併せて、例えばほかのキャンパスである学部の人数とか構成を見直したりする、そういうキャンパス全体のバランスの見直しみたいなものにつながる可能性というのはあるんでしょうか。


村上理事長:

 当然あります。そんなことも含めて、先ほども申し上げましたように、この王子のプロジェクトが王子だけで終わってしまうのであれば、土地代でも公募要項では100億円ということが神戸市さんから提示されておりますけれども、それ以上のものが、整備をしていく費用を考えますと考えられるわけです。そういうものが王子だけでとどまっているのでは、これは意味がないとは言いませんけれども、もったいない話だと思っています。そういうものを関西学院全体に波及させていきたい、これは先ほど申し上げたとおりなんです。

 そういうことを考えますと、おっしゃっているようなことも考えられるというふうに私は思っておりますし、考えないといけないんだろうなというふうにも思っています。


記者:

 よろしくお願います。

 先ほどのちょっと質問に重なって、地元との調整の部分でちょっとお伺いしたいんですけども、先ほど理事長おっしゃっていた地域に開かれた大学、緑豊かなキャンパスというところ、そういうところで地元ともうまくいくだろうという御説明がありました。そういうところの言葉も先ほどの地元との調整の部分に関わってきた思いなのかなと推察したんですが、そういう理解でよろしかったでしょうか。


村上理事長:

 私が御挨拶申し上げた中で申し上げたのは、現在もう既に関西学院というのは、地元と一体となった学校になっておりますよということなんですね。ですから、この王子構想を実現させるために何か特別なことをやって緑豊かな学校にするとか、地元と一体感を持つようなものにしたいとかという、あえてそういうものではなくて、今までの延長の中に王子の、神戸市さんも期待しているようなことが、延長の中でできるのではないか。もっと平たく言えば、無理して何かわざわざつくり上げるというようなものでなく、自然にできていく、私はそんなふうに思っております。

 それが先ほど森からもお話ししたような具体的な姿でもありますし、それはくどいようですけれども、神戸市さんの期待している姿にもつながっているのではないか、そんなふうに思っております。


記者:

 すみません、ありがとうございます。

 あと追加ですみません、先ほど留学生の話がありましたけれども、現状の割合から考えると4,000人中の2割程度、800人程度になるんですかね、という数字というのは多いように感じるんですが、日本の大学においてそういう留学生の割合の高さというのは、2割程度というのは結構大きい数字なんでしょうか。


森学長:

 そうですね、我々具体的に何を突破すればその数字を運営していけるのかということになりますと、やはり英語学位のプログラムというのをしっかり構築していく。それによって、キャンパスの中で2割程度留学生の方を正規として受け入れて、教育の場として運営していけるというふうに考えてございます。そこの課題、英語学位プログラムの設置運用ということですね、これをキーポイントとしてその数字をお示ししているというふうに御理解いただければと思います。


記者:

 日本の大学の規模で言うと多い数字というふうに言っても差し支えないというとこですかね、2割程度というのは、すみません、ありがとうございます。

 あと、すみません、学部の質問も先ほどありましたけれども、学部新設というお言葉がありまして、学部級というお言葉もありましたけども、今ある例えば、国際化で言うと国際学部も持っていらっしゃって、そういうところをこちらに持ってくるというのではなくて、全く新しい学びの場、学部をつくるという思いということでよろしいでしょうか。


村上理事長:

 おっしゃるとおりですけれども、先ほど申し上げましたように、ほかのところは何の変化もありませんというわけにはいかんだろうなというのは先ほど申し上げたとおりです。どういうような動き、変化、というのは、これから新学部をつくっていくというか、構想していく、また、具体的につくり上げていく中で影響というものも出てくるだろうし、また、それぞれが協力し合いながら関西学院として全体に影響し合うような新しい学部をつくり、その波及効果をみんなで享受できる、そういうようなプロジェクトにしたいというか、もうそれで走り出しているということであります。


記者:

 ありがとうございます。

 もう1点だけ、すみません。資料では、開学の時期について2029から2031年というふうに記載されているんですが、理事長の先ほどの御説明で、上ケ原に移ったタイミング100年、開学140周年のタイミングでというお言葉があって、2029年というお言葉があったんですけども、これは2029年開学という思いがあるというふうにとらえていいでしょうか。


村上理事長:

 はい、おっしゃるとおりです。私どもの希望としては、先ほど申し上げましたように、100年だからとか140年だからとかということではなくて、できるだけ早く、今、申し上げかけていると言ったほうが正確かもわかりません、そういう新しい学部をつくっていきたい、実現していきたいと、そういう思いの中で2029年というものを設定したということです。それがたまたま100年にもなるし140年にも当たるということです。


記者:

 すみません、まず関西学院大学さんに、ちょっとしつこいんですけれども、学部のことで、文系・理系という枠でいうと文系という理解でよろしいんですかね、ここは。


森学長:

 いえ、文理融合、あるいは理系の部門も含めて、現在、検討中ということで御理解いただけると。


記者:

 となると、ほかの大学にもないような全く新しい研究とかができるような学部というのを、先ほどもおっしゃっていましたけれども、想定というか、目指して、文科省とも今後、どういう学部にしていくのかというところも含めて相談していきながら決めていくという感じですか。


森学長:

 おっしゃるとおりです。


記者:

 その中で、先程の質問とかにもありましたように、学部の再編といいますか、今も国際学部とか、理系の中でもそういう学部があるのかどうかあれですけれども、その中に学部の編成とか人数の募集とかのところも、改めて開学と同時に検討していくということでよろしいんでしょうか。


森学長:

 そうですね。開学に向けて、現在、我々が持っている既存の人材も含めたリソース、それからシーズですよね、新しいものを生み出していく。個々の先生方というのはいろんな分野を研究されていますので、そういう我々が持っているシーズを生かしながら、当然、新たに招聘する教員・職員、そういうのを総合的に今検討しておりますので、既存のものは手をつけずに全く新しいものがぽんとできるというのではなくて、既存のシーズもうまく生かしながら新しいものを構想しているというふうに御理解いただければと思います。


記者:

 分かりました。

 あと、教職員の方の数は、これまでたしか約200人という数字が出ていたかと思うんですけど、それに変わりなかったでしょうか。


森学長:

 はい、現状、それを想定して。当然、これは文部科学省さんとのいろんなやり取りの中で決まっていくことかと思います。

 それと、基本的には、ST比といいますけれども、教員の数が多いほうがいいんですけども、これは経営上のいろんなところのあるところで落としどころを見つけていかないといけない作業になりますので、そういうことも含めて、我々が持っている既存の教育組織・研究組織と今構想している組織の関係性もございますので、総合的に、今、検討しております。


記者:

 分かりました。

 あと、すみません、ちょっと別の話で、神戸市さんにお聞きするのが適切かもしれないんですけれども、工事の着工時期がいつなのかというのをお聞きしたくて。というのが、土地譲渡契約を締結してから、神戸市さんのほうで土地処分の議決をしたりとか土地の引渡しとかという諸々の手続の中で、着工というところに行き着くのかなと思うんですけれども、その大まかな目途として、早くて2029年の開校になるとすれば逆算したときに着工が早くていつ頃になるのかという、何かスケジュール感というのはどういうふうになっていますでしょうか。


武田都市局部長:

 神戸市のほうからお答えいたしますと、公募要項では、2026年度末に引渡し、令和8年度末ということにしてございますが、できるだけ早く効果を発現したい、開校したいということは王子公園全体の再整備についても同じ思いでして、できるだけ早く効果を発現したいと。工事自体が同時並行で進みますので、工程調整等の中で工期を短縮していくという要素も、だらだらやっているとどんどん長くなっていくと、言い換えればそういうことですが、そこはしっかりと連携・調整しなきゃいけないと。本日申し上げられるのは、できるだけ早いという、理事長がおっしゃった表現、我々も同じ思いですので、それに向けて調整を今後していくということになります。


記者:

 となると、できるだけ早くというところを考えると、2026年のうちには明渡し並びに着工というのが展開していけるのかなという。すみません、ちょっと間違った解釈をしていたら申し訳ないんですが。


久元市長:

 公募要項では、土地の引渡しは2026年度末ということにしております。ですから、関西学院さんのほうで敷地の中の設計や建物の計画などを設計されていって順次、着工されると思うんですが、これは、それ以外の様々な施設が順番に、スタジアムや、あるいは弓道場とか登山研修所とか、こういうものを移していかないといけませんから、それを順次、計画をつくり、設計をし、着工していくということになります。

 関西学院大学について言うならば、私どもとしては、2029年度にできるだけ間に合うように全体の調整をしていきたいと思っております。


記者:

 これって、すみません、全体の事業規模って出てたりするんですかね。


村上理事長:

 一応は予定はしております。超概算です。ですが、今日そういうことで基本協定が調印できたわけですから、今日から本格的にその見積りを含めて試算していくことになろうかと思っております。


記者:

 幅のある金額で、どれぐらいからどれぐらいまでを予定しているみたいなところは言える……。厳しいですか。


村上理事長:

 全く自分のものにならない中でやっておりましたので、今ここで申し上げると数字だけが独り歩きしてしまってちょっと問題があるかなと思っておりますので、できれば御容赦いただければなと思います。

動画ソフトウェアのダウンロード

動画再生ソフトをお持ちでない方はこちら

このページは接続環境によって、映像・音声などがみだれたり、スムーズな視聴ができない場合があります。あらかじめご了承ください。

お問い合わせ先

市長室広報戦略部