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定例会見 2024年1月11日

最終更新日:2024年1月11日

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・令和6年能登半島地震 被災地への支援

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令和6年能登半島地震 被災地への支援

司会:

 それでは、ただいまより1月1回目の市長定例会見を始めさせていただきます。

 市長、よろしくお願いします。


久元市長:

 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 今日、私からお話を申し上げたい案件は、能登半島地震に対する支援の状況です。

 今日、1月11日9時時点で死者213名、安否不明者52名という大変大きな被害が出ております。被災地では降雪もありまして、厳しい寒さに被災者の方々がさらされる中、避難所での感染症拡大など、避難生活環境の悪化も懸念をされておりまして、一刻も早い支援が必要になっております。

 間もなく阪神・淡路大震災から29年になるわけですが、今回の能登半島地震は直下型地震であり、多くの建物が倒壊をする。生活インフラが壊滅的な被害を受け、また、密集市街地で火災が発生するなど、阪神・淡路大震災の際の神戸の被災状況と似ている面も見られます。神戸は、阪神・淡路大震災で壊滅的な被害を受けながら、内外からの支援をいただき、様々な苦難を乗り越えて復興を果たしてきたという経験を持つ都市ですので、神戸市の経験、知見、ノウハウを活用し、神戸市としての被災地支援、復興支援をしっかりと行っていきたいと考えております。

 既に、1月3日から石川県の小松空港に緊急消防援助隊、消防ヘリ1機、職員5名を派遣いたしまして、広域での救助活動や救急患者の搬送を実施しております。石川県穴水町に対しましては、1月3日から給水車1台、指揮車2台と職員6名を派遣し、給水活動を実施しております。1月7日からは、水道施設の漏水調査、災害復旧支援のために、職員2名と作業車1台を派遣しております。物資の支援につきましては、1月4日に宝達志水町に毛布、おむつ、生理用品などの物資支援を実施いたしました。

 各自治体の支援は、連携しながら行われております。国の調整の下、指定都市市長会、そして関西広域連合の広域支援の枠組みに基づきまして、全国の自治体が支援を行っております。指定都市市長会では、各都市で相談をしながら、それぞれ分担を決めておりまして、支援を行っているという状況です。こういう中で、神戸市は1月5日から、浜松市、千葉市、熊本市とともに指定都市市長会としては、ほかの3市と珠洲市を支援しておりまして、関西広域連合の枠組みでは、兵庫県、福井県とともに支援をしているという、そういうのが今の状況です。

 神戸市としては、1月7日に消防出初式を中止いたしまして、被災地支援対策本部を開催いたしました。この本部は1年間設置をすることとしておりまして、当面1年間、中長期にわたる被災地に寄り添った支援を実施していきたい。当面珠洲市を中心に支援を実施いたしますが、珠洲市以外に対しましても、もう既に行っておりますけれども、ニーズに応じて柔軟に対応していきたいというふうに考えております。

 このときの会議では、これからそれぞれのフェーズが、時系列として変化をしていく中でどういうような課題が出てきて、どういう業務が必要になるのかということを議論いたしました。神戸市の局長、また、副局長クラスの幹部職員はほとんどが29年前の震災対応の経験を有しておりますし、その後、東日本大震災の被災地、熊本地震や九州北部豪雨などに対する支援の経験も市役所の中で豊富にありますので、それらを活用して支援をしていこうと。また、実際に当時の経験を思い起こしながら、この対応を行っていく上での課題や留意点についても発言があったところです。

 今後は初動対応からこれから応急対応に移行していくということになりますので、その先にある復旧・復興も見据えながら生活再建支援、被災地の復興計画の策定、道路や公共施設などの災害復旧、あるいはこれは今の時点でも非常に必要ですけれども、被災者の心のケアなどの支援を行っていきたいというふうに考えております。

 現在、珠洲市の状況ですけれども、今日9時の時点で死者98名、安否不明者4名という状況でして、昨日1月10日の時点では全市民1万2,610名の43%に当たる5,379名の方々が避難をされているというふうに承知をしております。高齢化率も51.45%と非常に高い水準で、極めて深刻な状況にあると認識をしております。珠洲市のこの被害状況を把握するために、そして、現地の支援ニーズもしっかりと把握をするということで、この5日から情報連絡員2名を現地に派遣をしております。その職員からの報告では、避難所の環境改善が喫緊の課題であるということで、兵庫県と連携をいたしまして避難所運営に当たる職員6名も派遣をしております。

 珠洲市以外の被災地に対しましては、話が重複するところがあるかもしれませんが、まず石川県に県庁との情報連絡員を1月7日から派遣しております。能登町・穴水町の下水道の被害状況の調査、これは1月8日から。輪島市に対しましては健康支援、これを1月8日から。市営住宅の提供も1月9日から行うということで発表いたしました。穴水町については、建物の応急危険度を判定するための応急危険度判定士を1月10日から派遣をし、金沢市内に対しましてはDMATが入っておりまして、神戸市の市民病院機構、中央市民病院ですね。中央市民病院の医師が参画をしております。福井県に対しましては、第2次の緊急消防援助隊を今日から派遣をするということにしております。

 先ほども申し上げましたように、珠洲市には情報連絡員、リエゾンが派遣をされておりまして、現地のニーズ、情報を収集しております。そのリエゾン要員からの報告では、現地では道路、港湾施設等の被害状況の把握が十分には進んでいないということで、あした1月12日から、これは神戸市独自の判断ということになりますが、建設局、都市局、港湾局の職員4名を派遣いたしまして、復旧応援に向けての被害状況調査、前提となる被害状況調査に当たることとしております。また、避難者の皆さんの健康管理が非常に重要ですので、1月12日、あしたから保健師2名を派遣いたします。

 あわせて、避難所の応援ですね。6名については、今、派遣をしている職員とチェンジをするということですね。6名チェンジをする職員、これもあしたから派遣をするということにいたします。

 災害救援募金の受付も開始をいたしました。市役所の1階のロビーには募金箱を設置しておりまして、各区役所の中にある社会福祉協議会の窓口にも募金箱を設置し、口座も開設をいたしまして、振込での受付もしております。

 最後になりましたが、神戸市の職員、そして職員のOBの皆さんの中には、震災時の対応、その後の復旧・復興、また被災地の支援を経験した皆さんがたくさんおられます。OBの皆さんからもぜひ協力したいというお申出もいただいているところでありまして、このOBの皆さんにも参画をしていただく形で、現役の職員の皆さんと、そしてOBの職員の皆さんが一体となって、一緒になって、支援活動をしっかりと行っていきたいと考えております。

 私からは以上です。

 

質疑応答(発表項目)

記者:

 先ほど市独自の支援ということで、道路とかの被害状況の把握の御説明をいただいたんですが、これは珠洲市から依頼があった、要請があったということですか。


久元市長:

 もちろん珠洲市の側と相談した上での派遣ですけれども、これが必要だというふうに判断したのは現地のリエゾン要員です。これはやはり対応しなければいけないということで、あしたから4名の職員が派遣をするということです。


記者:

 今、現地の状況として、例えば生活物資、水とかがないということですとか、あるいは避難所の環境が悪いとか、結構何か被災している人に直接関わるような部分でなかなか支援が行き届いてなくて、そこをほかの自治体がフォローするというものが多いのかなという印象がありまして、割と道路とか港湾施設というのはちょっとその先の話なのかなという印象もあるんですけれども、改めてここに今、市の職員を応援に出すということの狙いというか、これが必要という判断をした理由を教えていただけますか。


久元市長:

 まず道路については、これはとにかく早く復旧させることが不可欠です。復旧させるためには、やはり被害状況がどうなっているのかということが必要ですから、これは今必要であるということと、それから珠洲市、あるいは珠洲市を含む能登半島地域の災害復旧、さらにはその先にある災害復興を行っていくという、そういう面でも早急に被害状況の調査を行うということが必要ですし、被害状況を調査するにはノウハウが要ります。そのために必要なノウハウを持った建設局、都市局、港湾局の職員がまずは4名派遣をされるということです。


記者:

 あと、道路は何となく一般的な道路かなと思うんですけど、港湾施設というのは具体的にどういったところを見られる予定でしょうか。


久元市長:

 珠洲市にはそんなに大きな港湾施設はありませんが、幾つかの港、小さな港がありまして、津波による被害の状況も明らかになっています。

 当初、元旦、私もテレビを見ておりましたけれども、避難の呼びかけがあって、結果的には津波の高さというのはそんなに大きくはなかったんです。あの状況ではほとんど津波被害の全貌というのは分からなかったわけです。これが徐々に明らかになってきて、珠洲市の港湾施設も津波による被害を受けていると。港湾施設だけではありませんが、沿岸部、それから川の、河川の沿岸部、そういうところも被害を受けておりますから、もちろんこれは神戸市の職員だけが対応するわけではありませんし、国や石川県の職員も当然入ってくると思いますが、そこは連携を取りながら、しっかりと行っていきたいと思っております。


記者:

 あと、最後にもう1点だけ。道路のほうは今、写真が出ているように、道路に大きく亀裂が入っていたりですとか、被害の様子が何となくイメージがつくんですが、港湾施設のほうはどういった被害が出ているというのは、リエゾンの方から連絡が来ていますでしょうか。


久元市長:

 もし情報があれば。これは、ただ、調べてみないと分からないですよね。


職員:
 そうですね。正直、様々な漁港などもありますが、なかなか状況もつかめておりませんのと、神戸市の港湾局といたしまして、どのような支援ができるのかどうなのかといった、もう本当に最初の段階の調査からスタートしていきたいということでございます。


記者:

 これはリエゾンの方が行って現地を見られた、その見た目の情報とかは特に入っていないという感じですか。


職員:

 このたび港湾局の職員も参りまして、専門の目でそういったところを調査してまいりたいと考えてございます。


記者:

 じゃ、もう全く視察というか、現地を見にも行けていないような状況なので、職員の方が行って調査するという、そういう趣旨でよろしいですか。分かりました、ありがとうございました。


記者:

 職員OBについてちょっとお伺いしたいんですけども、7日の支援対策本部の後の囲みの中で、職員OBを活用していきたいという趣旨、お話しされていたかと思うんですけども、本日までに何かこういう活用をしたいとか、年齢層はこのぐらいだとか、具体的に決まった部分ってありますでしょうか。


久元市長:

 危機管理室からOBの何人かの方々に声をかけたりしたところ、ぜひ協力したいという声が複数寄せられております。OBの皆さんの中で、リーダー格と言ったら失礼かもしれませんが、この前、被災地支援対策本部に参加していただいた前消防局長の鍵本さんのような方、消防の職員、それから一般行政事務を経験した職員、あるいは技術職の職員、いろんな職種の職員がいますから、リーダー的な方々に来週集まっていただいて、打合せをして、そして呼びかけて、どういうような位置づけでOBの皆さんに参加していただくかということを早急に検討したいというふうに思っております。


記者:

 今、来週に詳細を決めるということが決まっただけで、活用方法等はこれからということでよろしいですか。


久元市長:

 そうです。


記者:

 道路とか港湾の被害状況調査をあしたから始める、これについてのお尋ねなんですが、リエゾンのお話で、道路や港湾の施設の被害状況が把握できていないというお話だったんですが、そもそもどうしてまだ珠洲市側でそういう状況が把握できていないのかというのは、何か情報は入っているんでしょうか。


久元市長:

 まず1つは、珠洲市の職員が極めて少人数でありまして、組織も小さい自治体ですね。その中で、これは組織を見れば容易に想像されるわけですが、こういう道路や生活インフラの面に関わる職員というのは大変少ないです。それから、港湾施設については、これは主として県が整備、管理をしていますので、石川県の職員との連携というのももちろん必要ですけれども、とにかく絶対的な人数が足りていない、マンパワーが足りていない。

 今、マンパワーが、この多くは目の前の被災者、まだ被災状況の全貌すら把握されていないわけですから、避難所の運営や、あるいはまだまだ災害物資を受け入れて、これを配送するという業務、目の前の業務に忙殺されているということと、こういうインフラ系の組織の人員も非常にもともと少ないところで、しかも職員も被災したり、非常に疲労困憊の極みにあるということですから、ここは、神戸市だけではありませんが、やはり各自治体が連携して全面的に支援しなければいけないだろうというふうに思います。特に神戸は、この港湾については、全国の自治体の中でも港湾整備や港湾の維持補修、あるいは港湾も度々被害を受けてきましたから、被害状況を調査し、そしてどういうような復旧の方法を取るとかということについてのノウハウが神戸市の特に職員の中にはありますから、今、当面4人は行きますけど、また今後、状況に応じて増援を検討しなければいけないというふうに思います。


記者:

 珠洲市のカウンターパートに関して言ったら、神戸以外、指定都市市長会や関西広域連合も関わっていると思うんですが、この被害状況調査については、これは神戸市がまず担うという、そういう理解でよろしいですか。


久元市長:

 これは神戸市独自の判断です。やはりリエゾンの報告から見て、これは早急にやらないといけないのではないかということで、神戸市が独自に判断いたしました。

 ただ、これは両面あると思うんですよね。1つは、各自治体がばらばらに支援してはいけないということ。だからこそ、こういう形で、関西広域連合、指定都市市長会もこういうカウンターパートを決めて、それぞれ職員が入っておりますし、国や石川県の職員も入っています。ですから、整合性が取れた形でやっていかないといけないんですけれども、同時に、明らかにリエゾン要員、現状把握のために行っているわけですから、これはやっぱり早急にやらなければいけないというふうに判断された事項について、各自治体の判断でこれを行うということは許されることですし、必要なことだろうと思います。ほかの指定都市でも、ここに派遣されているリエゾンと、それから実際にそれぞれの都市の市長やあるいは司令塔との相談の下に独自に対応しているという動きも出てきています。そういうふうに、カウンターパート支援、ちゃんと分担を行った上での支援ということと、派遣されている要員からの情報に基づいて、これはやっぱり一刻も早くやらなければいけないというふうに判断される部分と、両方相まって早急に対応していくということが求められているのではないかと思います。

 これはまだ予断を持って言うことはできないかもしれませんが、例えば避難所の健康管理ですよね。避難所の健康管理というのは、この前、被災地支援対策本部を開いたときも大きな話題になりましたけれども、これはやっぱり神戸市も含めて全力でやっていかなければいけない。指定都市の中からも既に保健師の職員を派遣している自治体もあります。神戸市も派遣をしました。やっぱりこういうことも必要になってくるだろうというふうに思います。


記者:

 道路と港湾の被害調査に関しては4名派遣されるということなんですが、これは何か、すいません、素人ながらの印象で、4人で足りるのかとちょっと思ったんですけど、先遣隊ですか。


久元市長:

 まずは4人で状況把握をして、そしてその報告を受けて、そしてほかの自治体や、あるいは国や石川県がどういうような支援、恐らくこの部分は、珠洲市役所の職員ではなかなか難しいという気がいたします。これは自治体の規模と、それから所掌している事務の範囲から言えることですけれども、なかなかここは難しいと思いますから、実際に派遣をされているほかの自治体とも相談をしながら、これを増援していくということが必要だと思いますし、神戸市独自の判断でさらに増援部隊を送るということもあるかもしれません。とにかくこれは行ってみないと分からないです。この4人の職員から報告を受けて、その後、先ほど申し上げましたような対応をしていくということになろうかと思います。


記者:

 これ、12日から派遣ということですが、期間とかは1週間、18日までですね。


久元市長:

 はい。


記者:

 あともう1個だけ、保健師の派遣も行いますということなんですが、市長は報告を受けている限りで、珠洲市の避難所の衛生状況とか、どんな報告を受けていらっしゃいますでしょうか。


久元市長:

 私は報告は受けておりませんが、やはり支援が必要な状況だと。これは神戸市からだけではありませんけれども、各自治体がしっかり支援をしなければいけないような状況にあるというふうに認識をしています。


記者:

 独自の支援について引き続きお尋ねしたいんですけれども、まず、細かいところで恐縮ですが、4人というのは、建設局、都市局、港湾局から派遣するということですけど、内訳だったり、その中の誰が指揮を執るのかと。


職員:

 建設局の課長級1名、係長級1名、そして、都市局、港湾局の係長級がそれぞれ1名の構成でございます。建設局の課長級の者が一応隊長といいますか、責任者として活動をしようと考えてございます。


記者:

 その上で、被害状況をまず1週間見て、その後、増員部隊を送ることも検討されるということですけれども、イメージとしては、珠洲市内のこういう道路とか港湾施設などの被害状況をまず把握した上で、把握したものを珠洲市にパスするという、こういう状況になっていますというふうに伝達するというイメージなんでしょうか。


久元市長:

 珠洲市の中の本部の中で情報を共有するということですね。特に石川県としっかり情報を共有するということと、これは絶対的に国が相当介入していかないと、珠洲市のこういう道路、港湾、その他、河川など、これはなかなか復旧していかないと思いますから、まずは情報を共有したいということですね。この現地訪問の中での情報共有、それは石川県庁の中の本部でもそういう情報は共有されて、そして、より組織的にどういう支援が必要なのかということが関係者で議論をされるということになるのではないかと思います。


記者:

 分かりました。ちなみに、こういったリエゾンから現地の情報を得て、独自に職員を派遣してというような取り組みというのは、ほかの支援を行っている自治体も同様の取り組みというのをしているのは分かったりしますか。


久元市長:

 分かりません。


記者:

 分かりました。今も派遣している職員もいらっしゃるし、今後派遣される神戸市の職員の方がいらっしゃる中で、阪神・淡路大震災を経験していない職員の方も中にはいらっしゃるかと思います。これまでの大規模災害に応援派遣されてきた経験もあるかとは思うんですけれども、こういった、まずは被災地に貢献することというのが第一にあるかとは思うんですけども、その延長の中で、市の職員の方々にどういう知見とかを得て帰ってきてほしいというのはありますでしょうか。


久元市長:

 ありのままの経験をぜひ戻ってきて伝えてほしいと思いますね。とにかく目の前は非常に混乱をしている、極めて厳しい状況にあるわけですから、とにかく目の前の現実と格闘すると。それは一人一人もちろん頑張っていただく必要があると思いますが、神戸市の中の職員のチームワークも大事ですし、繰り返しになりますが、ほかの自治体、あるいは石川県や国の職員としっかりチームを組んで、一体となって活動していくということが非常に重要です。


記者:

 OBの方を活用するというお話で、イメージとしては、OBの方と今の現職の方を一緒のチームで派遣するようなイメージをお持ちなんでしょうか。


久元市長:

 それは、これからOBの皆さんの意見も聞きながら、OBの皆さんのチームをつくるのがいいのか、OBの皆さんにも神戸市の職員と一緒に活動するのがいいのか、そこはまだこれからですね。OBの皆さんの意見も聞きながら決めたいと思います。


記者:

 それが、来週おっしゃってた打合せで、自由にちょっと意見いただいて検討するということですかね。


久元市長:

 そうです。


記者:

 あと、阪神・淡路大震災を経験したということでいうと、今残られている幹部職員の方もたくさんいらっしゃるというお話だったと思うんですけど、これなかなか、幹部職員の方を現地に派遣するというのは難しいような気もするんですけども、その辺はいかがですか。


久元市長:

 それは、幹部職員のそれぞれの仕事と、今の、それぞれの幹部職員が担っている職務との関係によると思いますが、幹部職員が現地に入るということも全く排除されるわけではないと思います。


記者:

 なるほど、分かりました。これは、まだまだ決めにくいかもしれないんですけども、そのOBの方の意見を聞いた上で、実際に派遣するということになれば、いつぐらいのイメージでしょうか。例えば震災から1か月とか、どの辺のタームで投入したいなというお考えでしょうか。


久元市長:

 それはまだ、来週相談をしながら、いつ頃から派遣をするのか、位置づけをどうするのかとか、チームをどうするのかというのは来週打合せをして早急に決定したいと思います。


記者:

 地震の関連で聞くんですけど、今回、能登半島地震でいろんな課題が見えてきていて、その中で1週間たって、市の中で改めて、何ていうんでしょう、見直すものというか、再検討しなきゃいけないなと思うことがあれば教えていただきたいんですが。


久元市長:

 御質問は、今回の能登半島の地震の1週間の状況を見て、神戸市として再検討しなければいけないことがあるかということですか。


記者:

 そうです。


久元市長:

 それは、現時点ではまだ何とも言えません。


共同通信:

 何か、南海トラフとかで津波の対策に気を取られていたんじゃないかという意見も今出ているようなんですけれども、そういうところで地震、倒壊だとか、そういうところで改めて考えなきゃいけないな、これから考えていくみたいなことは、現状ではまだ言えないということでしょうか。


久元市長:

 ちょっと御質問の趣旨がよく分かりませんが、今、目の前に地震が起きて、珠洲市は43%の方が避難をされているという状況の中で、今起きている状況に対して全力で取り組む、これに立ち向かうということが、今一番大切なのではないでしょうか。


記者:

 すみません、ちょっとこれ事務方の方にお聞きする形になるかもしれないんですけれども、このリエゾンの情報連絡員の方というのは、どういう課の方が何人行かれているのかというのと、あと、この連絡員の方を含めて、今、神戸市から珠洲市に入っている人は計何人になるかというのが、いろいろな課の方とか消防局とかもいらっしゃると思うんですけど、分かれば教えていただけますでしょうか。


職員:

 本日まで、第1次のリエゾン、情報連絡員が行っていまして、それは危機管理室の職員2名です。さらに避難所運営支援ということで現在、現地には6名職員を派遣しておりまして、内訳としましては危機管理室1名、消防局3名、福祉局2名です。本日、交代で情報連絡員が入りますが、それは区役所の職員1名と危機管理室の職員1名となります。


記者:

 これまでに神戸市の職員の方が珠洲市に何人入ったことになるかという延べ人数って、今日時点でも昨日時点でも構わないんですが。


職員:

 それで言うと、2足す6足す2ということで、10名になります。


記者:

 度々すみません。ちょっと1個聞き漏らしたんですが、市独自の支援、この被害状況調査の関係なんですけども、これ4名というのは、過去に災害支援だったり、阪神・淡路大震災の復旧・復興経験ある方が入っていらっしゃるかどうかってお分かりでしょうか。


職員:

 まず、全ての職員は神戸の震災後に入庁している職員でございます。それと、ちょっと私の知る限りにおいて、建設局から参る2名につきましては、他都市の復旧・復興に携わった経験のある者でございます。


記者:

 どこかは分からないですか、他都市の復旧・復興。


職員:

 ちょっとすみません、東北から熊本、いろいろ行っていますので、ちょっと今のところすいません、データは持ち合わせてございません。

 

質疑応答(発表項目以外)

記者:

 能登半島地震にちょっと関連するんですけれども、今、能登半島地震の被災地での課題としてトイレの問題、あとし尿処理の問題が結構課題として最近上がってきていると思うんですが、神戸市では阪神・淡路大震災以降とかでし尿処理であったりトイレの問題に関する災害時の対応で何か行っているものはあるんでしょうか。


久元市長:

 1つは、神戸においてほぼ全市域が断水をし、そして特に避難所においてはトイレが全く使えないという期間が長期間続いて、極めて深刻な事態になったということは当時の市民の皆さんも、それから行政の関係者も嫌というほど身に染みているわけです。

 そこで、神戸市の対応について言うならば、翌年から大容量送水管の整備をスタートさせまして、20年の歳月がかかりましたが、数年前でしたけれども完成をいたしました。これで全市民12日間分の生活用水を備蓄することができるようになったというのが1番大きな対応ですね。その後の避難所における対応というのは、これもまた危機管理室から補足していただければいいと思いますが、この29年間の間に、これは神戸が経験したということではありませんが、例えば簡易トイレなど、そのときはなかったわけですよね。こういうものが開発をされて現に利用されている。

 ですから、当時としては改善されている面もありますが、それにしても、しかしまだまだ足りていないということは現地で起きていることだろうと思います。これは神戸だけではなくて全国の自治体やあるいは企業などが今、全力で支援をしているところだと思いますから、今後もそういう活動を継続して、できるだけトイレの状況を早く改善する、自衛隊ももちろん全力で仮設トイレなども設置をしていると思いますが、そういう取組をしていかなければいけないと思います。


記者:

 先ほどの大容量送水管とかのお話もありましたけど、公園にマンホールトイレとかを作ったりとか、そういうハード面での改善というのはやはり29年前の震災が1つの大きな契機にはなっているんでしょうか。


久元市長:

 そうです。結局、大容量送水管からさらに給水口を設けて地上で給水をし、迅速に被災地域に対して給水車を回していくと。市街地が中心になっておりますが、回していくというシステムが既に講じられておりますから、神戸で大災害が起きたときには、これをいかに有効にオペレーションさせていくかということだろうと思います。


記者:

 度々すみません。さっきのところの質問ですべきだったかもしれないんですけども、市の職員のケアについて伺います。

 この前の本部員会議でも、派遣した職員の心のケアが大事だという意見もあったと思うんですけども、何か神戸市で対策することだとか、多分ほかの自治体にも関わることだと思うんですけれども、こうすべきだみたいな教訓みたいなものはあるんでしょうか。


久元市長:

 やはり29年前と比べまして通信環境も格段に改善されていますから、行っている職員の状況というのは、これはかなり正確に把握ができます。ですから、その職員の一人一人の健康状態とか、あるいはきちんと、なかなか休息は取れないかもしれませんけれども、少なくとも一定期間の厳しい業務に耐えられるような環境に常にあるのかどうかということは不断に危機管理室を中心にチェックをしております。


記者:

 現状、派遣した職員からそういう訴えとか、例えば体調を崩しているとか、そういうものはないですかね。


職員:

 現状はありません。


記者:

 ありがとうございます。あと1点伺います。大阪・関西万博について伺います。今こういう状態で、被災の状況が分からない、まだ全貌が見えていない中で、規模を縮小すべきだとか、延期すべきだみたいな声が上がっているんですが、大阪府知事は「二者択一で考えるべきではない」という言葉も言っています。今、現状、久元市長のお考えを伺います。


久元市長:

 大阪・関西万博については、それぞれこれを企画し実施をする責任主体というのがあるわけですから、そこのほうで判断してもらえればいいというふうに思いまして、私として特段の意見というのはありません。

 いずれにしても、大阪・関西万博は、大阪・関西万博と呼ばれているように、関西全体にとっても非常に重要な事業ですし、神戸市もこれに協力をして進めていきたいというふうに考えておりますから、これは予定どおり開催をしていただくのがいいのではないかと。

 同時に、併せて能登半島地震に対する支援ということが、これは国としてももちろん全力を挙げて、非常対策本部を何回も開いてされていると思いますし、関西広域連合も被災地支援の中で、被災地との距離が比較的全国の中では近いということもあって、全力で取り組んでいる、神戸市もこの枠組みに参画をしていくということ。ですから、こちらのほうは、これで全力でやっていかなければいけないというふうに思います。


記者:

 能登半島地震に関してなんですが、被災者の受入れについては何か計画はございますでしょうか。市営住宅などですね。


久元市長:

 市営住宅については、これは兵庫県と神戸市で両方の県営住宅、市営住宅で受入れをするということを発表いたしました。今、数件問合せをいただいているところで、問い合わせいただいている方は、市内におられる石川県の出身者の方からの問合せが多いようです。恐らく、ここから先は想像になりますが、そういう市内、石川県出身の方が、例えば親戚の方とかお知り合いの方を神戸に呼んで、ぜひ面倒を見たい、支えたいというふうに思っておられて、住むところについては市営住宅を想定しているというような形での問合せではないかと思います。いずれにしても、問合せが今ある段階で、実際の受入れにはまだ至ってはおりません。


記者:

 そういった方々の生活に係る費用のフォローという部分については、市としては何かこれの計画等はありますでしょうか。


久元市長:

 少なくとも市営住宅については無償で提供するというふうにしていきたいと思いますし、また、実際に置かれている状況に応じて、神戸市としてもしっかりお支えをするということをしたいと思っております。

 これについては、東日本大震災のときにもかなり受入れを行った経験がありますので、過去のそういう経験も生かしながら、もし神戸のほうに避難をされた方については、そういう経験も生かしながら、しっかりとお支えをしたいというふうに思います。

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