最終更新日:2024年10月10日
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司会:
それでは、ただいまより、10月1回目の市長定例会見を始めさせていただきます。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。今日私からお話を申し上げたい案件は1件、こべっこウェルカム定期便を今日からスタートいたします。
子育て支援は非常に大事で、神戸市は女性が出産し、そして高校を卒業するぐらいまでの切れ目のない子育て支援ということに力を入れてきました。特に、女性が妊娠をしてから、そして乳幼児を育てる期間というのは、見守りが大変大事です。妊娠届を受けてからは、妊娠8か月面談というのを行い、また区役所の保健師による新生児の訪問を行い、産後ケア、そして乳幼児健診、こういう支援を行ってきましたし、特に今年度からは、ホームヘルプサービスについては1歳から2歳まで拡大をし、利用回数も10回から20回までに増やしました。
もう1つは、神戸の特徴は、児童館が充実をしているというところです。全市に児童館が地域ごとにあります。ただ、この児童館はどちらかというと学童保育が中心であったので、せっかくあるこの児童館をもっと幅広い子育て支援に、充実できないかという取組をすることにしまして、児童館、こどもっとひろばという共通のロゴで分かりやすい表示も行いました。そして、常勤の子育てチーフアドバイザーを全部の児童館に配置をいたしまして、本当に身近な場所で乳幼児を持つ保護者の皆さんからの相談を受け付けております。
こういうふうに見守りの充実に努めてきたわけですけれども、特にゼロ歳児をお持ちの家庭は、やはり孤立化のリスクがあります。必ず孤立化するというわけではありませんけれども、そういうリスクが昔に比べれば高まっていくというふうに考えられています。昔は3世代同居が普通で、御自身のお母さん、あるいは伴侶のお母さんのアドバイスが受けられます。また、近所付き合いも今までよりも活発で、御近所の子育てに経験がある先輩のお母さんというんでしょうか、そういう方々からもアドバイスも得られたということです。そういう要素が少なくなってずっときておりますので、やはり公的な見守り支援というのは充実させていかなければいけないというふうに従来から考えてきたわけです。
そこで今回、従来からの取組に加えて、こべっこウェルカム定期便をスタートさせることにいたしました。これは今年の4月1日以降に新たにこどもさんが生まれた世帯を対象といたしまして、毎月育児用品をお届けする。お届けをして、そして配達員による見守りを実施するというものです。子育てに必要な魅力ある商品をお届けするということですけれども、どちらかといいますと、経済的支援というよりも、配達員の方による見守りということに重点を置いた行政サービスというところです。
まず、これは10回、この配達を専門の配達員の方が配達していただくんですけれども、まず初回はお誕生祝いのプレゼントという意味合いで、120点の中から選択をしていただきます。例えば、赤ちゃんが着るもの、あるいははくもの、あるいはおもちゃや絵本、あるいは離乳食セット、あるいは食器、こういうものから120点を選んでいただく。本当にいろいろな種類の商品があるわけですけれども、そこから選んでいただく。大分これは次々にいろんな企業さんから提案をいただいたりして、メニューをずっと増やしてきているわけですけども、例えば神戸アンパンマンミュージアムの入場券というような、商品というよりはサービスについてもこの中に入れております。
今日時点で、プレゼントのラインナップは、着るもの、はくもの、食べるものに食器、おもちゃや絵本、あるいは赤ちゃんのお世話に必要な施設、サービスの利用と、こういう122点のラインナップがありまして、ここから一定のポイントまでの範囲で自由に選んでいただく。これが初回のプレゼントです。
2回目から10回目まで、つまり残りの9回ですけれども、これは複数のメーカーやサイズから毎月備品をお届けするというサービスです。2回目からお届けする育児用品は、このおむつ、ミルク、あるいは離乳食、こういうカテゴリーです。例えば、おむつは5種類ありまして、5種類の中からそれぞれ複数のサイズを選んでいただく。ミルクは2銘柄で、粉、液体、スティックタイプなどを用意しております。あと、離乳食やお米、あるいは赤ちゃんのお世話に必要なお尻拭きやベビーソープ、母乳パッド、そのほかにおまかせ絵本定期便コースというものも用意をしております。
そして、こういう商品を子育て経験のあるスタッフの方が配達をしていただきます。そして、ここは特に工夫したところですけれども、各家庭には同じ配達員の方が毎月訪問をしていくというふうにしております。同じ方のほうがやっぱり顔見知りにもなって、いろんな子育ての相談や、あるいは悩みのようなものがもしあるとするならば、そういうものを気軽にお話ししていただくことにつながるのではないかというふうに考えております。
これは見守り支援ということですので、対面でお渡しをすることを基本にしたいと思っております。この対面でお渡しすることができるような工夫といたしましては、初回訪問時にスタンプカードをお渡しして、初回でお受け取りいただいたときは、スタンプを押印して、スタンプの個数に応じて、例えば1回目は写真撮影に利用できるカードのセット、5回スタンプがたまればポートタワーのペアチケット、10回全て対面できた場合には、マザーズバッグとして使えるレジかごリュックをお渡しするというふうに工夫をしております。
受け取りまでの流れですけれども、今日、ウェブサイトをオープンいたしました。そして、この出生届から約1か月から2か月ぐらいで、クーポンの入った案内状を簡易書留からお送りをいたします。そして、このクーポンに記載されたID、そしてパスワードで専用サイトにログインをしていただいて、プレゼントと育児用品を選択し、申し込んでいただきます。申し込んでいただいてから約1週間から2週間で初回のプレゼントの配達予定日をメールでお知らせをいたします。御都合が悪い場合には専用サイトでその変更の申込みをしていただくことができます。大体申込みから3週間から4週間で見守り配達員の方が初回プレゼントお届けをすることができるかと思っています。
育児用品のお届けは、これは初回から10回ですけれども、そのこどもさんが1歳6か月に達する月の末日までというふうにしております。お受け取りができる回数が減ってしまわないように、案内状が届いたらできるだけ早めに申し込んでいただいというふうに思っております。
スケジュールですけれども、今日専用ウェブサイトを開設いたしました。そして併せてコールセンターも開設をいたしました。クーポンの入った案内状は10月28日から発送を予定しております。まずこれは今年の4月1日から赤ちゃんが生まれた御家庭、そして、4月1日から神戸に転入された方が対象ですから、まずはこの4月から6月に赤ちゃんがお生まれになり、神戸に転入された世帯から順次お送りをし、それから7月、8月に出生、転入された世帯、これらの方々については、11月5日に発送を予定しております。9月以降に出生、転入された方から通常のスケジュールとなりまして、出生、転入後の一、二か月後に順次発送したいというふうに考えております。
初回の配達は、すぐにお申込みをいただいた方には11月中旬頃の配送を予定しております。この配送には専用の事業者の方、これはフェリシモさんが用意していただいた専用の車、こべっこカーというふうに呼んでいますが、ここでお届けをしたい。そして、今日は見守り配達員の方に、ちょっとどうぞ。どうぞ前のほうに。どうぞ。こういうユニフォームを着ていただいて、そして、こういう、ここにプレゼントとか育児用品とかをここに入れて、そして配達をしていく。よろしくお願いします。
今日は1号館の1階に、先ほど申し上げました配達に使われるこべっこカーも来ておりますので、また御覧をいただければというふうに思っております。
私からは以上です。
記者:
配達員の方は女性ということでよろしいんでしょうか。
久元市長:
女性が多いですけれども、男性の方も2人いらっしゃいます。配達員の方は全部で何人ですか。
職員:
配達員の方ですが、今現在16名いらっしゃいまして、14名女性の2人男性です。ただ、基本的にエリアを決めて、ベースとしては10から12ぐらいのメインの方がお回りになります。ですので、男性はもし万が一の場合の臨時の対応ということで手配をしている、お願いしている方になります。基本的には女性の子育て経験のある配達員がお届けすることになります。
記者:
原則女性の配達員の方が持ってあがる。
職員:
はい。
記者:
あと、ほかの自治体でもこういった事業をされているところもあると思うんですけれども、今、神戸市さんがこれをされる理由みたいなものがもしあれば。
久元市長:
ほかの自治体では、明石市さんがおむつの定期便というのを既に行っておられますね。これは対象はゼロ歳で、生後3か月から1歳の誕生日まで10回、子育て経験のある見守り支援員の方がおむつ、お尻ふき、ベビーフードなどから2点配達ということですけれども、やっているところは少ないと思います。政令市では福岡市が、これは育児用品を配達しておりますけれども、これは特に見守りをするというサービスではどうもないようですね。
神戸の場合には、これは先ほども言いましたように、かなり商品ラインナップを充実させるということです。同じ配達員の方が配達をするということ、そして、この配達員の方の対面の状況というのはkintoneで情報共有をして、もしいろんな相談でつなぐ必要があれば、相談の内容とか状況に応じて、区役所の保健福祉課ですかね、保健福祉課を中心に情報をつないで、またそこに相談していただく、そういう手配もしたいと思っています。
記者:
あと1点、神戸で生まれてくる赤ちゃんとか育っていく赤ちゃん、それから、この制度を利用されるお父さんとかお母さんに、市長からもしメッセージがあれば。
久元市長:
ぜひ、大体9,000人ぐらいの赤ちゃんを想定しているんですけれども、神戸で生まれた赤ちゃんが健やかに育っていただくという願いを込めたサービスですので、配達員の方は子育て経験のある経験豊かな方々ですので、どんなことでもおっしゃっていただければというふうに思っています。
記者:
お父さん、お母さんにはいかがですか。
久元市長:
健やかに育っていただきたいという願いを込めてスタートするサービスです。そして配達員の方には、お父さん、お母さん、対面が基本になっていますから、どんなことでも御相談をして、気軽にお話をしていただければというふうに思っています。
記者:
細かい点でまず恐縮なんですけど、今回のこのこういう配達員の方はどこのどういった形態で雇われる方になるんですかね。
久元市長:
この事業はフェリシモさんに委託をしております。ですから、フェリシモさんが雇われている方です。雇用形態はそれぞれいろいろあろうかと思いますけれども、この事業自体はフェリシモさんに委託をしています。ですから、フェリシモさんが選ばれた方、配達員の方です。
記者:
ありがとうございます。
今回、先ほど市長、説明もおっしゃったように、配達、子育て支援というところで、物の配達よりもさらに見守りというところに重点を置いているんだというご説明がありました。ここを特に重視するようになった何か、今回この事業を始めるわけですけども、何かきっかけがあって、これを重視しなければいけない、だからこの政策をやるんだとか、そういうきっかけや理由などがあれば、教えていただければと思います。
久元市長:
特定の何かの事象というよりも、やはり私どもも庁内でも、子育てに対してどんな支援をしたらいいかということをよく議論して、経済的負担の軽減だとか、あるいは相談体制の充実だとか、アウトリーチとか、いろんなことがあるわけですけれども、やはりどうも先ほども少し申し上げましたけれども、やはりかつてあった地域社会のありよう、あるいは家族や家庭のありようというものが大分変わってきている、そういう中でゼロ歳児の御家庭は、ゼロ歳児は大体在宅なんですね。在宅なので、やはりどうしてもお父さんやお母さんや、お母さんの場合が多いと思いますけれども、産まれたばかりの赤ちゃんと2人で時間を過ごすという、そういう傾向がありますし、やはり気軽に相談できるような見守りということがやはりもっと、やはり社会的にすごく必要とされているのではないかというような議論が行われてきて、今回新年度の新規事業として、こういう形にしたわけです。
昨年度まではこべっこウェルカムプレゼントということで、第1子、第2子、第3子、それぞれ金額は違いますけれども、プレゼントをお届けしていたんですね。やはりプレゼントをお送りするということだけではなくて、やはり直接対面でお話をする機会をつくるという、そういう内容を盛り込んだ施策ということのほうが、より子育て支援ということにつながっているのでは、つながるのではないか。これはいろんな方々の意見も聞いてスタートさせるということにしたわけです。
記者:
承知いたしました。
じゃあ、これまでは定期便ではないにせよ、物品的な財のプレゼントという支援はあったけれども、そこに、形態は変わるかもしれないんですけども、見守りというものがさらに加わったというような認識でいいですかね。
久元市長:
そうです。
記者:
先日、高校生の通学定期の無償化という施策もあったかと思います。たしかその際は、子育て世帯の将来的な流出というものを、対策を打ちたいという思いもあったかと思います。今回のこの施策も、同じような狙いも一部あるのかなと思いまして、その辺いかがでしょうか。
久元市長:
ストレートに流出を食い止めたいというよりは、やはり神戸で生まれたこどもたちが、神戸で生まれた赤ちゃんが健やかに育ってほしいという願いを込めています。高校生の定期の無料は、これはどちらかといいますと、大阪の高校無償化が神戸の高校生世代の流出に、これから将来的につながっていく可能性が強いという意味合いがありましたけども、今回はよりもっと純粋に神戸の子育て環境を充実させたい、そういう思いからです。
記者:
この見守りについてなんですけども、例えば配達したときに深刻な悩みを抱えていらっしゃったり、あまり考えたくはないですけど、虐待の兆候とかそういうのが見られた場合の、その配達員さんと市の部局との連携というのは、どういう形になっていらっしゃるんでしょうか。
久元市長:
まず、配達員の方には気軽にいろんなことを、雑談でもいいですから、気軽に会話できるような雰囲気で配達をして、あるいは訪問をしていただければと思っております。そこで何か気づいたことがもしあれば、それはkintoneで情報を共有しますので、あとは行政のほうの判断で、そのいただいた情報を基に、行政のほうの判断で、もしも深刻な事態が想定されるのであれば、行政のほうにもそれぞれの生まれたばかりの赤ちゃんがいる家庭の情報というのがありますから、そこは行政のほうで対応するということになろうかと思います。
記者:
ちょっと先ほどの質問と関連するんですけど、そもそも全く受け取られないという方がいた場合に、例えば新聞とかだったら全く取らなかった場合に、高齢者の方が危ないかもしれないというので見つかるケースもありますけど、何か全く受け取られないという対応をされたときの対応みたいなのって、想定とかってあるんでしょうか。
久元市長:
それは、全く受け取らないということであれば、どうしようもありませんね。
どうしようもありませんが、しかし、併せてそういう情報というものを、当然行政のほうに来るわけですから、あとはそれぞれの状況に応じて、行政のほうで、単に受け取らないということなのか、そもそも申し込んでおられて行くわけですから、申し込んでこられた方が受け取らないというのはどうしてなのかということは、配達員から受け取らないという情報を聞いたときに、あとはそれぞれの区役所なりで持っている情報に照らし合わせて、どう対応するのかというのは行政のほうの判断になろうかと思います。
記者:
配達員の方に関しては、フェリシモさんのほうで契約されているということですけども、一方で現場に、御家庭に入って、御家族とお話されて、場合によっては先ほど出たような、虐待とかそういったことが懸念されるような、割と個人情報に関連するようなことも、そういうことに接する機会もあると思うんですけども、このあたりの個人情報の保護ですとか、行政との情報共有という観点については、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
久元市長:
そこは配達員の方が仕入れた情報は外部には漏らさないということについては、フェリシモさんとの間でしっかり確認をするということにしています。いずれにしても、そういうプライバシーに関する情報は外には漏らさないということ、それから、配達員の方に過重な負担をかけないようにする。繰り返しになりますが、気軽に会話していただいて、見守りをしていただく。何か気づいたことがあれば、それは行政のほうに提供していただいて、あとはそれぞれの御家庭に関する情報とも照らし合わせながら、行政として必要な対応をしていくということになろうかと思います。
記者:
ありがとうございます。
あと、もう1点なんですけども、先ほどちょっと明石市の取組もあったんですけども、今回この政策を導入するに当たって、何か参考にされた自治体ですとか、そういったものはありますでしょうか。
久元市長:
明石市さんの取組ももちろん参考にいたしましたけれども、神戸市はこべっこウェルカムプレゼントをやっておりましたので、これをさらに充実させるというアプローチに今回、見守りという要素を加えて、どちらかというと、経済的負担の軽減よりも見守りをしっかりやるという要素を加えた新たなサービスをするということですね。冒頭申し上げましたように、見守るということから見たら、いろんなことをこれまでもやってきましたし、今回それに加えて、今回こういう施策を講じることによって、やはり孤立化のリスクもあるゼロ歳児を抱える世帯に対する、神戸らしい温かい見守りの市へということをやっていきたいと、そういう思いからこれをスタートしたいと思っております。
記者:
すみません、細かいことなんですけれども、受け取りたい日にちとか時間の希望は聞いていただけるもの、10回あると思うんですけども、なのでしょうか。
職員:
まず、お申込みいただきましたら、こちらのほうから、お申込みから一、二週間後に配達予定日をお送りします。それで、御都合が悪い場合は希望の日を御連絡いただければというふうな仕組みにさせていただきたいと思います。
記者:
もしも、対面でなく受け取りたい、不在だけで受け取りたいという申出があった場合は、どういうふうな対応になるんでしょうか。
職員:
先ほど来から、市長から目的の御説明をさせていただいていますので、対象者様にも丁寧に趣旨をお伝えしながら、なるべく御負担のない形で受け取っていただけるような、また、スタンプをためて楽しんでお会いいただけるような仕組みもしておりますので、できるだけお会いいただけるような形を進めていきたいと思います。
記者:
基本的には対面で受け取っていただく。
職員:
はい。
記者:
配達ということを考えると、例えば郵便局さんだったりとかクロネコヤマトさんとかだったりと、ぱっと渡してぱっと去っていってしまうみたいな感じのイメージではあるんですけど、今回は見守りがメインということであれば、それなりの時間を、余裕を見て、1つの配達先に対してゆとりを持って配置するというか、そういう感じのイメージで計画を立てていらっしゃるのかどうか。どれぐらいの時間過ごすという、何というか、そういうふうに区切れるものではないですけれども、余裕を見ているという部分について、ちょっと具体的に何か計画されていることがあれば、教えていただければ。
久元市長:
ちょっと聞き取りにくいところがあったのですけれども、まず、8割ぐらいの方が家におられるということが前提です。ですから、こちらから配達希望日を、こちらからお知らせするということですね。
ワクチン接種のときなどは、これはもともとあらゆる方々が対象ですからね、ワクチン接種のときは。このときは初めから、こちらからワクチン接種の日は、あなた、これですよというよりも、これはワクチン接種の日とか時間を細かく選べるようなシステムにしたわけです。今回はほぼ家の中におられるということが想像できますので、ですから、こちらから日を指定して、もし御都合が悪ければ変更していただくというような方法にしているということです。
すみません、ちょっと聞き取りにくいところがあったので、お答えになったかどうか。
記者:
大丈夫です。だから、見守りメインであれば、予定を詰めて、次行かなきゃいけない、次行かなきゃいけないみたいなことになるわけではなくて、それなりの時間をそこで過ごせるような体制を組んでいらっしゃるという、そういうイメージでよろしいですか。
久元市長:
ホームヘルプサービスではないので、普通は玄関先でお渡しをして、そこで話をして、お話を聞いたり、お話をしたり、雑談をしたりするということになろうかと思いますから、そんなに長時間玄関先で滞留するということは想定はされないと思います。ただ、そこは御家庭によって少し長くお話をするということになれば、そこのシフトというのは、これは事業者さんのほうでお考えいただくということになるのではないかと思います。
記者:
今の質問にちょっと似ているんですけども、基本的には、見守りの配達員さんは玄関先でのお話しで見守りというのを前提にしていて、例えば家に入ってお茶を飲みながら話したりとかということは想定してないという理解でいいですか。
久元市長:
基本的には玄関でお渡しをするということになろうかと思います。
記者:
聞き漏らしていたら恐縮なんですが、今回、どれくらいの期間でどれくらいの世帯が対象になるというか、届け先になるかみたいな想定というのはなされていますでしょうか。
職員:
世帯といいますか、大体出生数が8,800、昨年度はそうでしたので、想定としましては9,000ぐらいのお子さんを対象に、令和6年、令和7年出生された方に対して届けていく事業を進めております。
記者:
車は何台ぐらい御用意されますか。
職員:
車は全部では14台用意しているんですけれども、このあたりはもう少しシミュレーション等を事業者のほうとも詰めまして、エリアをどのように分けるのか、フル稼働で全体数を使うわけではありませんので、10から12台ぐらいをベースに稼働させるような形で進めていこうと今考えております。
記者:
ありがとうございます。
そうすると、10人ぐらいで10から14台である、9,000人ぐらいが対象となると、単純に人が足りるのかなといいますか、雑談とかをするという中で、やる中で、どれくらいの時間が取れるんだろうとか、ちょっと疑問に思う部分もあるんですけど、その点はどうでしょう。
職員:
実際稼働してみてのこともあろうかとは思いますが、他都市の事例などをお聞きしていますと、大体、玄関先でお話しするのは、5分ぐらいが平均的に、御負担のことも考えると、よさそうな感じの時間だと思っております。それを念頭に、皆さんにお配りできる体制を組んでいく予定をしております。
記者:
ありがとうございます。
見積りで、9,000人のうちに、例えば初月だったらどのくらい案内状への返信が来てみたいなところって、多少なりは。
職員:
申込みがどれぐらいの勢いでしていただけるかにもよるんですけれども、まず最初に、10月28日に4月から6月の出生、転入の方にお届け、御案内をお送りしますので、2,000世帯ぐらいかなと。そこから、次の週にさらに2,000世帯分をお送りすると、4,000世帯分ぐらいがまず稼働しだすのかなとは思っております。
記者:
ありがとうございます。
最後に、制度の見守りという部分なんですけど、先ほど虐待事案の警戒みたいなところのお話もありましたが、そこというよりは、もう少し案内状のレスポンスがあるような、言い方は悪いですけど、一般的といいますか、普通に子育てされている人が対象になるみたいな、そういうイメージで考えればいいということですか。
久元市長:
初めから世帯を普通に子育てされている、あるいは困難な状況を抱えている、ひょっとしたら虐待するかもしれないという先入観を持って対応するのではなくて、対象となるゼロ歳児の御家庭全てを対象とした事案、事業だということです。同時に、そこで配達員の方から見て何か気づきのようなものがあれば、それは行政のほうにそれを伝えていただいて、あとは行政のほうで必要な対応を考えるということになろうかと思います。
記者:
1点だけ追加で、ちょっと細かいんですけど、配達員さんが来ていただくのは平日の時間帯とか決まっていらっしゃいますでしょうか。
職員:
時間帯は9時から17時半で、平日だけではなく、1歳ぐらいになると仕事復帰される方もいらっしゃると思いますので、土日も念頭に置いております。
記者:
なるほど。なので、そこら辺は保護者さんの御希望に沿って、基本は平日の9時17時だけど、御希望に応じて土日も対応するという形なんですか。それとも、はなから土日も対象としているようなんですかね。
職員:
最初に配達の御案内をするときには、まず初動ですので、平日の中で御案内していくことにはなろうかと思いますが、反応等を伺いながら、土日も織り込んだ形を組み込んでいくようにしていきたいと思います。
記者:
それは、だから、多分、配達員さんと雑談する中で、土日のほうがいいわみたいな話とか、そういうので適宜対応していくというような感じで。分かりました。ありがとうございます。
記者:
まず、衆議院選挙での自治体の対応に関して気になる点があったのでお伺いしたいんですけども、今回、かなり急遽の衆議院の解散が決まったと。そして、かつ3週間後に知事選もあるということで、選挙管理委員会さん、投票所の確保など、全国どこを見ても大変で、それは神戸市さんも例外ではないと思います。その中で、たまたまお伺いしたんですけども、ふだん使っている投票所がやむを得ず借りられず、別の建物を探そうとすると、すごい坂の上り下りをしなきゃいけないので、公園にプレハブを建てて、そこで、やむを得ず投票所に、地域の皆さんのことを考えたり、工費のことを考えると、そうしなきゃいけないという、区でそういう場所もあるということなんですけども、大変な中かとは思うんですけど、こうした衆議院選挙の急遽の解散に伴う自治体の負担、こうした負担とかに関して、市長としてどのようにお考えか、可能な範囲で伺いたいと思います。
久元市長:
とにかく選挙はやり切るということですよね。選挙の管理執行には万全を期して、これは、とにかくミスがないように、そして、投票機会もしっかりと選挙人、いわゆる有権者に確保されるように全力で取り組むということが大事です。もちろん急な解散総選挙ではありましたけれども、神戸市の選挙管理委員会事務局、それから区の選挙管理委員会、区役所の組織、職員の中には、これは様々な経験やノウハウを蓄積されていますから、それらを総動員して投票所を確保し、開票作業をしっかり行う体制をこれから全部つくっていくということだと思います。
御指摘いただいたように、公園にプレハブで今からつくるというのはなかなか想定し難いと思います。これまで投票所を確保している、これは大体これまでいろんな経験がありますから、それは、これまでの経験にのっとって、また、様々な人口移動だとか地域の変化に対応した投票所を開設していくということになると思います。
記者:
分かりました。
ちょっと東灘区のほうで、かなりちょっともうやむを得ないということでされているところもあるということなんですけども、話を聞けば聞くほど、それはそうだなという、なかなかすごい大変な中で一旦設置して、撤去、設置を繰り返すよりも、やっぱり公園に置いていたほうが税金の支出も下げられるし、周りの方も来やすいということで、苦渋の選択の側面もあるけどこれがベストだと思ったという話も聞いていまして、そう多くはないと思うんですけども、そうした公園など公共のスペースを投票所とするというところに対して、市民に対する何か伝えておきたいことなどございましたらよろしくお願いします。
久元市長:
投票所は投票入場券の中に明記しますから、投票所は当然、時間的余裕をもって確保しなければならないということになると思います。
記者:
なるほど、そのためにベストを尽くしてノウハウを尽くしてということですかね。
久元市長:
はい。
記者:
分かりました。
すみません、もう1点ちょっと話変わってちょっとお伺いしたいんですけども、他社さんの報道で恐縮なんですけども、市の教育委員会のほうで市立の小中高校、特別支援学校、幼稚園の教員を対象にメンタルヘルスに関するアンケートを取って、6割以上の方がちょっと不調と思ったことがあるという回答があったようです。かなり神戸市さんとして施策を打っていることは存じ上げているんですけども、もしコメントできる範囲で市長としての受け止めと、今後こういうことをやっていきたいということがございましたらよろしくお願いします。
久元市長:
教員のメンタルヘルスというのは全国的に非常に大きな問題になっていますね。ですから、これは神戸市も不調を訴える教員の方に対するケアというのはしっかりやっていかなければいけないと思っています。これはこの前も、何週間か前だったでしょうか、総合教育会議が教員の確保ということの中で、教員のメンタルヘルスにどう対応するのかということを教育長と教育委員会の委員の皆さん、私との間で議論して、そこには小原副市長も出席していました。
やはり、産業医を確保すると、それから保健師の方も増員をする。こういう1つの体制をもう少し充実させなければいけないということ。これは教育委員会だけではなくて、市長部局もしっかり一緒になって体制の確保ということをしっかりやっていこうということで、相当なスピード感を持って今、進行中です。
記者:
分かりました。追加の施策に対するめどとか、そういうのはスピード感を持ってとおっしゃいましたけど、何かそういう目玉で決まっている状態ではないんですかね、どうですか。
久元市長:
今日は事前に質問していただいていないので、いずれにしてもこれはできるだけ早くやっていかなければいけないと思っています。
記者:
2つあるんですけど、まず、先週に1.17集いの実行委員長が昨年のルミナリエ、火災があったことを挙げて安全上の懸念があって今年の開催がちょっと不安だと、このままだと難しいというような認識を示されたと思うんですけども、その発言について市長の受け止めを聞かせていただきたいです。
久元市長:
やはり私も市長になりましてから当然のことながら毎年「1.17のつどい」、それからその後の追悼式典には出席をしております。来年は震災30年ですから、「1.17のつどい」の実行委員会の皆さんとしっかり、疑問点があるのであればこちらからしっかり説明をすると。これは神戸市だけではなくてルミナリエの実行委員会も含めて、疑問点があればすぐに説明をして、相互理解の下に円滑に開催ができるように努力するという姿勢で臨みたいと思います。
記者:
ありがとうございます。
すみません、もう1点、今月末に新長田のキャンパスプラザが完成をしたら、市の震災復興再開発事業が全てを完了することになると思うんですけれども、それについてすごい長く続けてきた事業が終わるに当たって、それもちょっと受け止めを教えていただきたいと思います。
久元市長:
やはり新長田の再開発事業は震災から2か月後に都市計画決定を行って、これは非常にスピーディーに都市計画決定をして、そして、特に相当被害を受けた方々の住宅提供ということはこれはかなり早い段階で達成できたと思いますし、商業施設も完成したわけですけれども、しかし、やはりにぎわいというものがなかなか戻ってこなかったという面がありますから、ここ数年の間にもこの点について地域の皆さん方と一緒にいろんな取組をしてきたところです。
今回、兵庫県の総合衛生学院が入居し、大学のサテライトオフィスも入居するという形でこの事業が終結をするわけで、そこは関係者にとっては当初の事業の区切りを迎えたということだと思います。同時にこれで新長田の再開発事業に関する課題が全部解決できたわけではなくて、先ほども申し上げましたように、このにぎわいという面、あるいは地域の活気という面ではまだ課題があるわけですから、神戸市も地域の皆さんやあるいは新しい発想を入れながら新長田地域全体の活性化ということにしっかり取り組んでいかなければいけないと思っております。
その際、新長田の再開発地区だけではなくて、新長田の再開発地区の周辺にはやはり界隈性のある昭和レトロの雰囲気を残した路地や商店街もありますから、一体となったにぎわいと活性化ということにこれまでも取り組んできたところです。例えば、シタマチスタートアップということで、空き家を活用してそこに新しくビジネスを始める若手の皆さんに入居していただく。これは神戸市も相当程度の支援をしていますが、そういうような取組もこれから継続をして、全体として新長田地区のビジネス環境の向上だとか、あるいは地域の盛り上がりをみんなでつくり上げていく、そういう取組をたくさんの皆さんの参画をいただきながら進めていきたいと思っております。
記者:
先ほどの1.17のつどいの関連なんですけど、節目ということで市営地下鉄の臨時ダイヤの運行についてなんですけど、運行してほしいという声も当然あるでしょうけど、過去の状況を見ると、実行委員会のほうからは「人が来過ぎて危なかった」というような声もあって、難しいところだと思うんですが、その辺のお考えはどうでしょうか。
久元市長:
臨時便の運行は交通局のほうで判断して行いますが、しかし、以前、実行委員会のほうから、やはり臨時便の運行によって警備体制に影響があるという御意見も聞いておりますので、そこは交通局あるいは窓口になっている地域協働局に対して、実行委員会の御意見も聞きながら対応していくということが必要ではないかと思います。
記者:
市長としてぜひ運行すべきだというお考えまでは持っていないということでしょうか。
久元市長:
初めから臨時運行便をするかしないかということではなくて、やはり30周年になるという特別、ある意味で1つの区切りとなる年になるということも踏まえながら、同時に前回そういう御意見もいただいたということですから、そこでよく御意見を聞きながら、関係者の間でしっかり議論をするということが必要ではないかなというふうに思います。
記者:
「1.17のつどい」に関連してなんですけども、実行委員会の実行委員長の方のお話だと、なかなか市側と、運営側との連携、情報共有ですとか、安全対策での連携というのがなかなか取れていないというようなお話もあったんですけども、この点については、市長はどのように認識されていますか。
久元市長:
そういうご意見の表明があるのであれば、しっかり連携が取れるような対応を関係者、市役所の地域協働局が窓口になっていると思いますが、ルミナリエの実行委員会なりとやはり膝を突き合わせてしっかり議論をして、連携が取れるようにしていくことが望ましいというふうに思います。
やはり、「1.17のつどい」が、たくさんの方々の、いろんな思いを持った方々が参加されて行われ、その後に追悼式典が行われるという形でずっと続けられてきましたので、そのような形が引き継がれる、受け継がれるという形で行われる。そのために意思疎通が十分でないとするならば、そうでないような形での意思疎通ということをしっかりやっていかなければいけないというふうに思います。
記者:
先ほどちょっと上がりましたが、衆議院選挙の関係で、市長が御覧になって、今回の衆議院選挙において期待する論戦について伺わせていただきたいと思います。神戸市の事情だったり、課題を踏まえてお聞かせいただければと思います。
久元市長:
やはり、衆議院選挙は、神戸市も含めて地方の活性化ということ、これに対して各党がどういう政策を掲げ、そしてこれをどのように実行するのかという、そういう具体的な手段も含めて、しっかりとした公約、政策をしっかり出していただいて、それを有権者が判断できるようにしていただきたいというふうに思います。
その際、やはり東京一極集中が加速をしているということに対しては、これは神戸市も非常に危惧を持っています。神戸市を含む指定都市市長会も大変危惧を持っています。そして、これは東京から遠く離れた地域だけではなくて、東京周辺の自治体も極めて大きな危惧を持っていると。つまり、東京というものの存在、特に東京23区というのが、このまま、首都直下型地震の危険性も危惧される中で肥大・膨張を続けているということをどう考えるのかということは、しっかり各党の間で建設的な議論が行われるということを期待したいと思います。そのことを前提として、地方創生をどう実現しようとするのか、地域の活性化ということをどう実現しようとするのかということをしっかり議論していただきたいというふうに思います。
記者:
ありがとうございます。
今、市長が強調されました東京一極集中の是正だったり、地方創生の話について、これは今に限らず、すごい古くから問題視されていたところですけれども、やっぱりなかなか、是正どころか加速が続いている状況だと思います。そして今回、衆議院選挙の争点とかいろいろ出てきているのを見ても、なかなか東京一極集中というのが強くは、どうするべきかという話にはなかなか各党なっていないのかなと思うんですが、そこら辺、何か、もどかしさとか歯がゆさとかおありだったりするんでしょうか。
久元市長:
これから、やはり、昨日解散があったばかりですから、これから各党がいろんな政策を提示されると思いますから、そこに期待をしたいというふうに思います。
記者:
ありがとうございます。
あと1個、すみません。兵庫県の場合、衆議院選挙の後に兵庫県知事選が11月に予定されています。まだ候補者が、立候補予定者が全て出そろったわけではないんですけれども、現状表明しているだけでも、恐らく7名ぐらいまで立候補を表明されています。井戸県政の時代からの選挙戦を見ても、なかなか、立候補の数がかなり多くなりそうなんですが、ここら辺、何か市長、所感があれば伺えればと思うんですが、いかがでしょうか。
久元市長:
通常の知事選挙であれば、兵庫県をどうするのか、その政策の在り方が問われる。兵庫県をどう元気にし、兵庫県をどう活性化するというビジョン、そしてそのビジョンを達成するための政策が問われる選挙だと思うんですが、今回の選挙は極めて異例の選挙で、県政をどう正常化するかということが問われる選挙にもなるかと思いますね。この異常な事態、あるいは混乱ということが、半年余りにわたって続いてきた今の県政の混乱というものをどう正常化させ、そして兵庫県民にとって信頼できる兵庫県政の在り方ということが問われる選挙だと思いますから、そのあたりの取組や、あるいは方策ということも具体的な政策とともに問われる選挙だと思います。各候補者が県政の正常化に対してどのように取り組んでいかれるのかということにも注目をしたいというふうに思います。
記者:
話が行ったり来たりして恐縮なんですけども、「1.17のつどい」に関して。つどい自体は市民の団体がやっている、主催しているもので、ある種、すごく象徴的なイベントの1つになっているかと思います。そのイベントが、今後開催、続けられるかどうかみたいなことを実行委員長の方がおっしゃっている中で、神戸市として、市長としてのお考えでもいいんですけど、あの催しというものを続けていきたいのか、どういう思いをお持ちなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
久元市長:
これは、「1.17のつどい」の実行委員会の皆さんが、これは相当な思いを持って続けてこられたわけですから、その思いがしっかり、来年も形を取ることができるような形で開催をしていただけるようにぜひしていただきたいと思いますし、神戸市の対応や、あるいはルミナリエ実行委員会の対応に対して御意見をいただいておりますから、そういう疑念や、あるいは問題点というものをどう解決することができるのか、関係者間でしっかりと議論していただいて、円滑な形で開催できるように努力をしていただきたいというふうに思っています。
記者:
根底としては、やっぱり続けていってほしいなと。その思いが、例えばなくなってしまったら仕方がないなぐらいなのか、市としても、1つの象徴になっているので続けてほしいなとか、思いはありますか。
久元市長:
もちろん、「1.17のつどい」、そしてその後の追悼式典というものを従来と同じような形で、もちろん全く同じということでなくてもいいんですけども、基本的には、あの早朝からの光景、そしてそこに集われる方々の表情や思いというものは、これは今までずっと続けられてきたわけですから、反復されてきたわけですから、これが震災30年の年にも、やはり同じような形でこれが行われるということが望ましいのではないかなというふうに思います